<羅針盤>京の四季を愛でる、日本最古の葵祭り、都大路を行く牛車の音ものどかに=望まれる南座の再開―立石信雄オムロン元會長

立石信雄    2017年6月3日(土) 5時(shí)20分

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京都で育った私は、京の町並みや風(fēng)情に溫かさを感じる。新幹線が東山トンネルから出た途端に広がる瓦屋根の民家の風(fēng)景に、いつ行ってもやすらぎを憶える。

京都で育った私は、京の町並みや風(fēng)情に溫かさを感じる。新幹線が東山トンネルから出た途端に広がる瓦屋根の民家の風(fēng)景に、いつ行ってもやすらぎを憶える。京都はお寺が多い。そのためか四季を愛でることがたやすくできるのが都會人にとってはうらやましい限りである。

一月は初詣、二月は節(jié)分、天神の梅花祭、三月は涅槃會、四月は都をどり、五月は葵祭、鴨川、七月は祇園祭、八月は大文字、十月は時(shí)代祭、十二月は顔見世で始まり、最後は三十一日のお寺參りで新しい年を迎える。まさに文化の凝縮した町なのである。

中でも葵祭りは中心的な存在。日本で最古の祭りで、飛鳥時(shí)代の舒明天皇の御代に始まった。今年も、かげろうたつ都大路を行く牛車の音ものどかに華やかな行粧が練った。斎王さまをはじめ女人列の優(yōu)雅さは王朝の再現(xiàn)として注目された。

今年は下鴨神社の式年遷宮の年でもある。伊勢神宮や出雲(yún)大社と同様の伝統(tǒng)行事で興味深い。下鴨神社の式年遷宮は21年に一度。今回は30億円が投じられ、うち8億円が経済界を中心とした寄付で賄われる。

私にとって顔見世は毎年の恒例行事である。ただ顔見せも昨今の歌舞伎ブームで役者が東西に分かれ、昔のように勢ぞろいする豪華さが無くなってしまっているのは殘念である。招きの名前が二段というのもこの結(jié)果なのであろう。また昔のマス席は小さくて四人座れるぐらいがちようどの広さで、午前の部が九時(shí)半ごろから始まって夕方五時(shí)ぐらいまで興行があったという。それぞれ家紋を付けたお重のお弁當(dāng)を作り、女性たちはわざわざ晴著をつくり顔見世に奮発したそうである。

役者が出演後、先斗町?祇園に繰り出し、釀し出す華やいだ世界も京都ならではである。蕓舞妓による踴りの公演「都をどり」などの會場となっている祇園甲部歌舞練場の本館が、昨年10月の公演「溫習(xí)會」の終了後耐震調(diào)査などのために一時(shí)休館しているのは寂しい限り。數(shù)年かけて建物を調(diào)べたり、必要な改修をしたりするというが、今春の「都をどり」は京都造形蕓術(shù)大(左京區(qū))の京都蕓術(shù)劇場春秋座で行ったが、祇園から離れた場所なので、稽古や公演には不便をかこつという。

ところが、四條大橋東詰の日本最古の劇場、南座が2015年から耐震診斷が行われたが、改正耐震改修促進(jìn)法の耐震基準(zhǔn)を満たしていないことが判明し、昨年2月から一時(shí)休館となっているのは殘念なことである。

耐震診斷の結(jié)果なのでいたしかたないが、京都だけでなく日本の歌舞伎はじめ伝統(tǒng)蕓能の中心的な存在だけに、耐震補(bǔ)強(qiáng)工事を行った上で、一刻も早い再開を望みたい。

四季折々におりなす文化をいつまでも抱擁する京都であってほしいものである。

立石信雄(たていし?のぶお) 1936年大阪府生まれ。1959年同志社大學(xué)卒業(yè)後、立石電機(jī)販売に入社。1962年米國コロンビア大學(xué)大學(xué)院に留學(xué)。1965年立石電機(jī)(現(xiàn)オムロン)取締役。1995年代表取締役會長。2003年相談役。日本経団連?國際労働委員會委員長、海外事業(yè)活動関連協(xié)議會(CBCC)會長など歴任。南開大學(xué)、中山大學(xué)、復(fù)旦大學(xué)、上海交通大學(xué)各顧問教授、北京大學(xué)日本研究センター、華南大學(xué)日本研究所各顧問。

■筆者プロフィール:立石信雄

1959年立石電機(jī)販売に入社。1965年立石電機(jī)(現(xiàn)オムロン株式會社)取締役。1995年代表取締役會長。2003年相談役。 日本経団連?國際労働委員長、海外事業(yè)活動関連協(xié)議會(CBCC)會長など歴任。「マネジメントのノーベル賞」といわれるSAM(Society for Advancement of Management)『The Taylor Key Award』受賞。同志社大名譽(yù)文化博士。中國?北京大、南開大、上海交通大、復(fù)旦大などの顧問教授や顧問を務(wù)めている。SAM(日本経営近代化協(xié)會)名譽(yù)會長。エッセイスト。

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