むらさわりこ 2017年6月13日(火) 21時20分
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先日中國の大學入試である「高考(ガオカオ)」が2日間に渡って行われた。今回は日中の勉強に対する違いについてご紹介したい。資料寫真。
先日中國の大學入試である「高考(ガオカオ)」が2日間に渡って行われた。今回は日中の勉強に対する違いについてご紹介したい。
私の個人的な意見だが、中國人の「たくさん勉強する」と日本人の「たくさん勉強する」は少しレベルが違う気がする。中國人夫いわく、中國の學校の宿題はびっくりするくらい多い。小學生の內からどんなに頑張っても終わらないような量の宿題が出される。日本のように學校でやったことの復習ではなく、子どもが一人では到底解けないような難問がズラッと宿題として出されるらしい。
つまり、中國の子どもが宿題を無事に終わらせるには、保護者がつきっきりで宿題を何時間も指導しないといけない。日本のように、子どもが自主的に宿題に取り組んで終わらせることなどほぼ不可能なのだ。私には常に親と一緒に宿題をやった記憶があまりない。基本的には自分だけで解ける問題を學校の先生が選んで、宿題として出していたような気がする。
こんな夫のおもしろエピソードもある。夫の実家がある福建省の片田舎では、中學生は公立でも全寮制だった。自宅まで歩いて30分ぐらいの距離だったそうだが、夫の地元の子どもたちは平日は寮に泊まり込んで軍隊のような生活をして猛勉強し、週末は大量の宿題と共に家に帰る、という生活をしていた。時代もあるだろうが、夫の中學校生活は本當に厳しいものだった。朝は6時に起きて授業(yè)の予習、夕方まで授業(yè)があり、寮に戻ればすぐに宿題に取り掛からなければいけない。もちろん寮には男子しかおらず。その生活に耐えられなくなった夫はある日、學校の寮から脫出した。
家に帰ると両親に叱られるので祖父母の家に逃げ込んだらしい。祖父母はとても驚いたらしいが、夫の好物のラーメンを作って好きなだけのんびりさせてくれたそうである。幸せな時間も束の間、夫は脫走したことが學校の先生にバレてしまうことに物凄い恐怖心を抱き、學校の夜の見回りまでに寮にコッソリ帰ったそうである。
確かに私も學生の頃、特に受験前はたくさん勉強をした。テスト前には睡眠時間を削ったし、食事や入浴の時間以外はひたすら勉強していた…という時期もあった。しかし夫から聞いた中國の學生の勉強量は私のものとは比べものにならない。親の期待を背負ってパンク寸前まで勉強をしなければいけない中國の學生たち。體調を崩したり、うつ狀態(tài)になってしまったりする場合もあるというのだから、日本人の私からすると何だか心配だ。
2000年以降に生まれた10代の間では中學校や高校で戀人ができるということも少しずつ受け入れられているそうだが、夫(20代後半)の學生時代は高考(大學入試試験)の前に戀人を作るなんて不良中の不良のすることで、そんなことがバレたら村の大人から説教されてしまうような時代だった。しかし、それだけ勉強していれば戀人を作る時間なんてないだろう。もしも私が中國の學生だったら耐えられるだろうか?そんなことまで考えてしまう。
■筆者プロフィール:むらさわりこ
1989年日本生まれ。22歳の時に2歳年上の福建省出身の中國人男性と結婚。英語を獨學で習得後、英會話講師として働く傍ら中國のテレビなどを通し中國語も獨學で習得。趣味は語學と読書。図書館があまりに好きで毎週通っている。結婚前はベトナム、ニュージーランド、モンゴル、カナダ、ラオス、フランスなど様々な國を一人で渡り歩く。自分のやりたい事や面白い事に國境や言葉の壁は関係ないと考えている。
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