12日、中國(guó)青年報(bào)は、中國(guó)の月探査機(jī)である嫦娥5號(hào)の飛行概要を紹介した。中國(guó)航天科技集団の技術(shù)責(zé)任者である孫為鋼（ソン?ウェイガン）総工程師によるもので、嫦娥5號(hào)の飛行概要が発表されたのは初めて。嫦娥5號(hào)は無人で、月の土壌の試料を地球に持ち帰る「サンプル?リターン」を試みる。

北京市內(nèi)で6日から9日まで開催された國(guó)際宇宙探査會(huì)議（GLEX2017）での発表だったという。嫦娥5號(hào)の打ち上げは文昌航天発射場(chǎng)（衛(wèi)星打ち上げセンター）で行う。同発射場(chǎng)は中國(guó)が海南省文昌市に建設(shè)した新しい施設(shè)で、第1回の衛(wèi)星打ち上げは2016年6月に行われ成功を収めた。

嫦娥5號(hào)の打ち上げを行うのは長(zhǎng)征5號(hào)型ロケットで、総重量8トンの探査機(jī)を地球から月に向かう軌道に乗せる。月に接近した探査機(jī)は軌道を修正して月周回軌道に乗る。探査機(jī)は著陸ユニットと帰還軌道ユニットから成り、著陸ユニットだけが月に軟著陸し、月面の土壌サンプルを収集する。

著陸ユニットはさらに二つに分かれ、上昇機(jī)だけが月面周回軌道に戻り、帰還軌道ユニットとドッキングする。その後、採取した土壌サンプルは帰還軌道ユニットに組み込まれている地球帰還機(jī)內(nèi)に移される。月面からの上昇機(jī)は切り離され、帰還軌道ユニットだけが地球に戻る軌道に乗る。

地球に近づいた時(shí)點(diǎn)で、帰還軌道ユニットは地球帰還機(jī)を分離する。地球帰還機(jī)は大気圏の上層部で一度バウンドさせて速度を落とした上で、改めて大気圏に突入させる。

中國(guó)は14年10月に再突入実証機(jī)を打ち上げ、月を周回させた上で地球に戻して地球帰還機(jī)を予定の場(chǎng)所に著陸させることに成功している。孫総工程師は、同実証実験の成功で地球帰還機(jī)を大気圏上層部でいったんバウンドさせてから再突入させる方式については有効なデータが得られていると説明したという。

日本は宇宙航空研究開発機(jī)構(gòu)が（JAXA）が03年に打ち上げ小惑星のイトカワの微粒子を地球に持ち帰るサンプル?リターンに成功した。嫦娥5號(hào)は地球からより近い月を?qū)澫螭摔筏郡猡韦馈￥筏分亓Δ蚊妞扦蠘Oめて微弱なイトカワに比べれば、月は相當(dāng)に大きい。そのため、分離やドッキングを繰り返して「各段階で可能なかぎり身軽になりつつ地球に帰還」という方式を採用したと考えられる。米國(guó)が1960?70年代に実施した有人月探査のアポロ計(jì)畫に似た方式だ。

中國(guó)は月探査を第1期の「繞（ラオ＝月周回）」、第2期の「落（ルゥオ＝月面軟著陸）、第3期の「回（フイ＝月面に軟著陸した上での地球への帰還）」の3期に分けて実施している。第1段階の「繞」は07年打ち上げの嫦娥1號(hào)と10年打ち上げの嫦娥2號(hào)で成功。第2期計(jì)畫としては13年に打ち上げた嫦娥3號(hào)は月面に軟著陸させ、月面ローバー（月面車）の玉兎を活動(dòng)させることにも成功した。

次の打ち上げは嫦娥5號(hào)で、中國(guó)メディアの中國(guó)新聞社によると、中國(guó)の第3期月探査の責(zé)任者である胡浩氏は3月に、打ち上げは17年內(nèi)と説明した。

嫦娥4號(hào)は第2期探査の一環(huán)だが、地球から見て月の裏側(cè)に軟著陸させるため、地球から見て月よりもさらに遠(yuǎn)い宇宙空間にある、重力と遠(yuǎn)心力のバランスが取れているために物體が安定してとどまることのできるラグランジュ2と呼ばれる場(chǎng)所に中継器を同時(shí)に送り込むなど、計(jì)畫がやや複雑だ。打ち上げは18年とされている。（翻訳?編集/如月隼人）