観光で振興目指す日本の小都市、その推進(jìn)力は?―中國メディア

人民網(wǎng)日本語版    2017年7月6日(木) 8時(shí)30分

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飯山市は長野県の最北端にあり、日本海に近く、人口は約2萬1500萬人。雪がたくさん降り、寺社が多いことから、この信州エリアの小都市は「雪國の小京都」の稱號(hào)を與えられている。

長野県飯山市の足立正則市長の執(zhí)務(wù)室では、窓から外を眺めると遠(yuǎn)くに北信州の連綿と続く山並みが目に映り、山間の盆地をうねうねと流れる清らかな千曲川も見ることができる。川沿いの小山には飯山城址があり、山裾には「城下町」(領(lǐng)主が居住するお城を中心に造られた都市)として発展した飯山市の古い市街地が広がる。國際商報(bào)が伝えた。

飯山市は長野県の最北端にあり、日本海に近く、人口は約2萬1500萬人。雪がたくさん降り、寺社が多いことから、この信州エリアの小都市は「雪國の小京都」の稱號(hào)を與えられている。

日本のほかの都市と同様、飯山市も長年にわたり人口の持続的減少や日に日に深刻になる高齢化とこれにともなう経済の不振、伝統(tǒng)文化の継承の難しさといった問題に直面している。2006年に日本が「観光立國推進(jìn)基本法」を可決すると、観光産業(yè)の発展が飯山市のような小都市が振興をはかるための主な手段になった。

06年以後、日本の観光産業(yè)は11年に東日本大震災(zāi)という巨大な打撃を受けながら、急速な伸びを示し、日本を訪れる外國人観光客の數(shù)がたびたび記録を更新している。日本政府観光局(JNTO)が今年1月に発表したデータによると、16年の訪日外國人観光客は前年比21.8%増加し、初めて2千萬人の大臺(tái)を突破して、のべ2403萬9千人に達(dá)した。これと同時(shí)に日本の國土交通省観光庁のデータも、16年の訪日外國人観光客の総消費(fèi)額が過去最高を更新したことを伝えた。

全國で観光産業(yè)が急速成長するのを大きな背景として、北陸新幹線の飯山駅が設(shè)置された?,F(xiàn)地の人々にとってこれが「願(yuàn)ってもない幸い」であることは間違いない?!革埳绞芯t合戦略」(2015?2019年)によると、15年の新幹線駅設(shè)置後の1カ月間、飯山駅を利用した観光客は1日あたり平均約500人に上り、今後5年で1300人に増えることが予想される。14年に同市を訪れた外國人観光客はのべ約119萬人でこれも今後5年で年平均のべ160萬人に増加することが予想される。

同時(shí)に、日本観光市場にも徐々に変化が生じるとみられる。観光ニーズがますます多様化し、個(gè)性化して、トレーニング、休養(yǎng)、探検、景観を楽しむ、各地の風(fēng)土を楽しむ、伝統(tǒng)工蕓の制作に挑戦する、現(xiàn)地の人々と交流するなどが、新たな観光のホットスポットになりつつある。

だが行政が主導(dǎo)する日本の地方観光振興體制ではこうした新しい変化に対応することは難しい。國土交通省観光庁の原田修吾參事官は東京で取材に答えた際、「現(xiàn)行の行政が主導(dǎo)する観光振興體制の下では、地方に観光協(xié)會(huì)はあるものの、旅館や外食産業(yè)など少數(shù)の主體が參加するだけで、文化、スポーツ、農(nóng)林漁業(yè)、現(xiàn)地の人々といった大勢の利害関係者は観光産業(yè)振興の主體になり得ていない。また観光情報(bào)の収集と分析も不十分で、地方の観光協(xié)會(huì)はコスト意識(shí)が薄く、考え方が古く、やり方も舊態(tài)依然としていて、こうしたことが観光サービス能力の深刻な不足という事態(tài)をもたらしている」と述べた。

こうした発展のボトルネックに対し、日本政府は「日本版DMO」(日本版の國內(nèi)外観光地域づくり體制)を推進(jìn)することで、観光産業(yè)に橫たわる問題を取り除き、観光産業(yè)と観光経済が新たなステップを踏み出すよう後押ししようとしている。DMOとはデスティネーション?マネージメント?オーガニゼーションの略で、歐米の観光産業(yè)で流行する運(yùn)営モデルだ。日本版DMOモデルの核心的理念は「観光地の経営」にあり、政府、文化、スポーツ、農(nóng)林漁業(yè)、工商業(yè)、観光事業(yè)、現(xiàn)地の人々など利害関係のあるさまざまなクラスターの関係を調(diào)整し、全局的な視野で地域間や地域內(nèi)の協(xié)力を主導(dǎo)することを任務(wù)とする。

新幹線飯山駅が設(shè)置される4年前、飯山市議の提案で同市と周辺8市町村の行政のトップが話し合い、広域観光エリアを共同で設(shè)定した。その後、9市町村の63団體が集まって広域観光協(xié)力推進(jìn)組織を発足させ、これを「信越自然郷」と名付けた。信越自然郷はまさしく日本版DMOだ。DMOの組織には法人格があり、地域の観光をめぐる計(jì)畫、経営、管理を擔(dān)當(dāng)する。今年3月末現(xiàn)在、全國で設(shè)立されたか設(shè)立準(zhǔn)備中のDMO組織は134を數(shù)える。

足立市長の青寫真では、飯山市は新幹線駅を足場に、信越エリアの観光集散センターを構(gòu)築する計(jì)畫だ。飯山駅を訪れると、一般的な駅が備えるべきものはすべて備わっているほか、観光サービスセンターがかなりの面積を占め、9市町村の観光資源や観光ルートの紹介やおすすめを行っていた。

飯山市役所でDMOの事務(wù)方を擔(dān)當(dāng)する建設(shè)水道部の山崎美典部長(まちづくり課長を兼任)は、「飯山市は9市町村のちょうど真ん中にあり、新幹線が通る前は市営のバスしかなくて、他の市町村に行くのは不便だった。新幹線が開通すると、旅客のニーズに応えることになり、DMOにより飯山市を中心に他の市町村に移動(dòng)できる観光バスルートが開設(shè)された。『信越自然郷』は9市町村を?qū)澫螗ē辚ⅳ趣?、アウトドアスポーツのルート22本を設(shè)定し、サイクリング、カヌー、森林ウォーキングなどのルートがある。またアウトドアスポーツをバックアップする一連のサービスも設(shè)けられた」と話す。

DMOモデルは観光産業(yè)の換骨奪胎を促進(jìn)すると同時(shí)に、日本の小都市の保護(hù)、修繕、建設(shè)の重要な推進(jìn)力にもなっている。

飯山市教育委員會(huì)の長瀬哲教育長は飯山城址で、「飯山市には現(xiàn)在、飯山城の修繕計(jì)畫はないが、すでに遺跡を整備し、公園を造った。遺跡にあった公民館を飯山駅の近くに移転させるなどしている。飯山市の都市計(jì)畫、景観整備、文物保護(hù)も目下進(jìn)行中だ」と説明した。

原田參事官は、「日本版DMOモデルは小都市建設(shè)に良好な促進(jìn)作用をもたらす。たとえば交通分野では、観光客が増えると、公共交通の便數(shù)が増える。公共交通の便が増えると、道路を新たに計(jì)畫したり修繕したりすることになる。都市の景観設(shè)計(jì)については、人口が減少して生じた大量の空き家や空き地、舊市街地に建設(shè)された現(xiàn)代的建築や停車場などによる景観破壊に対し、各地で伝統(tǒng)的建築様式の舊建築物や歴史ある町並みを保護(hù)し景観を整えようとする動(dòng)きが始まっている」と述べた。(提供/人民網(wǎng)日本語版?編集KS)

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