人民日?qǐng)?bào)系の海外網(wǎng)によると中國(guó)政府?教育部は4日、大學(xué)における臺(tái)灣人學(xué)生の受け入れ條件を緩和すると発表した。臺(tái)灣の若者の間で強(qiáng)まる「獨(dú)立意識(shí)」を軽減する狙いがあると考えられる。

臺(tái)灣では毎年月末から2月にかけて、日本のセンター試験に相當(dāng)する大學(xué)學(xué)科能力測(cè)験（學(xué)測(cè)）が実施されている。中國(guó)はこれまでも學(xué)測(cè)で一定の成績(jī)を収めた臺(tái)灣人の高校卒業(yè)生に対して、入學(xué)を希望する大學(xué)との面接の結(jié)果だけで入學(xué)を認(rèn)めてきた。中國(guó)?教育部は10月から、學(xué)測(cè)についての成績(jī)基準(zhǔn)を緩和すると表明した。

臺(tái)灣では若者の間で、「天然獨(dú)」と呼ばれる意識(shí)が強(qiáng)まっている。従來(lái)型の「獨(dú)立派」は、國(guó)民黨の獨(dú)裁體制において「臺(tái)灣は中國(guó)の一部である」ことを前提に、「現(xiàn)在は臺(tái)灣などだけを支配する中華民國(guó)政府が、中國(guó)の正統(tǒng)政府」とする思想教育を受けた世代だった。日本統(tǒng)治時(shí)代に教育を受けたさらに古い世代も、「臺(tái)灣は中國(guó)の一部」という思想統(tǒng)制の時(shí)代を長(zhǎng)く生きた。

そのため「臺(tái)灣獨(dú)立」を主張するにあたって、「臺(tái)灣は中國(guó)から獨(dú)立できる」あるいは「元々、中國(guó)の一部ではなかった」などの“理論武裝”をする場(chǎng)合が多かった。

しかし現(xiàn)在の臺(tái)灣の若者にとっては、中國(guó)大陸部は自分が生まれた時(shí)から無(wú)縁の社會(huì)だ。しかも、物心がついた時(shí)から普通選挙が実施されているなどで、大陸絡(luò)みの政治ニュースを見ても「自分たちとは違う國(guó)」としか思えない。さらに最近は、大陸から大挙して押し寄せる観光客の挙動(dòng)を見ても「自分たちとは違う人々」との印象を受けることになった。

また、國(guó)民黨政権とともに大陸からやってきた、いわゆる外省人についても、1世代目は大陸での生活の記憶があり「自分は中國(guó)人」との意識(shí)が確固としており、2世代目も両親の考えにもとづき「本來(lái)は中國(guó)人」との意識(shí)を持つが、現(xiàn)在の若者は3世代目以降であり、「自分は中國(guó)人」との意識(shí)を持ちづらくなっている。このような「考える間でもなく、臺(tái)灣と中國(guó)は別の國(guó)」との意識(shí)が「天然獨(dú)」だ。

中國(guó)政府にとって、従來(lái)型の獨(dú)立派ならば論戦に持ち込むこともできるが、「天然獨(dú)」の若者は「私は臺(tái)灣人。中國(guó)人ではない。當(dāng)然です」との考え方なので議論することすらできない。まことにやっかいな存在だ。

中國(guó)側(cè)の大學(xué)への受け入れ強(qiáng)化は、より多くの臺(tái)灣人に大陸での學(xué)習(xí)や生活を體験させることで、臺(tái)灣の若い世代における中國(guó)との一體感を高めようとする狙いがあると考えられる。ただし、臺(tái)灣人學(xué)生が大陸で暮らすことで、かえって社會(huì)のあり方や考え方の違いを強(qiáng)く感じる可能性もあり、効果のほどは不明だ。

臺(tái)灣の大學(xué)にとっては、若者の多くが大陸の大學(xué)への進(jìn)學(xué)を希望すれば、學(xué)生の確保の面で問題が発生する。しかし海外網(wǎng)によると、今のところ臺(tái)灣の若者の間では大陸に対する先入観が強(qiáng)く、大陸の大學(xué)への進(jìn)學(xué)希望者が急増するとは思えない狀況だ。多くの若者が大陸について「トイレにドアはあるのか」と質(zhì)問をするという。

なお現(xiàn)在、中國(guó)大陸部でも都市部においては「トイレの問題」はかなり改善されたが、農(nóng)村では「昔ながら」のトイレも多い。

一方で、臺(tái)灣の大學(xué)の中國(guó)人學(xué)生の受け入れは、アルバイトが認(rèn)められない、卒業(yè)後も臺(tái)灣での就職を認(rèn)めないなどの制限が大きい。さらに最近は、臺(tái)灣で中國(guó)人に対する反発が高まっていることもあり、自分の子を臺(tái)灣の大學(xué)に進(jìn)學(xué)させたいと望む保護(hù)者や、進(jìn)學(xué)を望む若者はなかなか増えない狀況という。

■筆者プロフィール：如月隼人

日本では數(shù)學(xué)とその他の科學(xué)分野を勉強(qiáng)したが、何を考えたか北京に留學(xué)して民族音楽理論を?qū)煿?。日本に戻ってからは食べるために編集記者を稼業(yè)とするようになり、ついのめりこむ?！钢袊?guó)の空気」を読者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。

■筆者プロフィール：如月隼人

1958年生まれ、東京出身。東京大學(xué)教養(yǎng)學(xué)部基礎(chǔ)科學(xué)科卒。日本では數(shù)學(xué)とその他の科學(xué)分野を勉強(qiáng)し、その後は北京に留學(xué)して民族音楽理論を?qū)煿?。日本に戻ってからは食べるために編集記者を稼業(yè)とするようになり、ついのめりこむ。毎日せっせとインターネットで記事を発表する?！钢袊?guó)の空気」を読者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。中國(guó)については嫌悪でも惑溺でもなく、「言いたいことを言っておくのが自分にとっても相手にとっても結(jié)局は得」が信條。硬軟取り混ぜて幅広く情報(bào)を発信。

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