<コラム>日本と中國は「黒色観光」にもっと力を入れるべき

秋澤 文芳    2017年7月23日(日) 10時(shí)50分

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今年も、中國內(nèi)の各地を定期的に列車で、そして長(zhǎng)距離バス等で各省?自治區(qū)等の地方をまわるようにしている。寫真は四川大地震で被災(zāi)した村の新たな移転先。筆者提供。

今年も、中國內(nèi)の各地を定期的に列車で、そして長(zhǎng)距離バス等で各省?自治區(qū)等の地方をまわるようにしている。特に地方の郷村や、現(xiàn)在も発展を続ける山村、今後も発展が期待できる地區(qū)を訪問し、町や村の様子とこれまでの推移等も比較したりしている。

しかしながら、訪問した半數(shù)以上の地區(qū)や村は、黨や政府が大きな援助を行っている地元政府と中央政府が一體となって開発を進(jìn)めてきたところが多い。そして黨や政府とゆかりの深い地區(qū)へ官民で外部から誘客を図り観光を盛り上げようとしている。そのような観光のあり方を「紅色観光(旅行)」と呼んでいるが、各地とも大賑わいである。特に春節(jié)國慶節(jié)等の繁忙期には入場(chǎng)者制限となる人數(shù)を大幅に超え、時(shí)たま問題となる場(chǎng)合もある。

このような黨?政府と地方政府?村が一體となって地區(qū)の観光地としての開発を進(jìn)めることから、予算?資金も豊富ではあるが、その後は一定の年數(shù)が経過すると(村に投入する予算も先細(xì)り)當(dāng)初の村の賑わいもピタリと止んでしまうケースがあちこちで見られる。

これからの時(shí)代は、中國各地の大自然に囲まれた観光資源を大いに利用し、家族やFIT(海外個(gè)人旅行)客が自然を満?jiǎn)摔?、そして自然と觸れあいのできるような旅行のあり方を村や鎮(zhèn)?町単位で推進(jìn)していくことが必要だ。いわば、このような「緑色観光?Green Tourism」を積極的に展開することが重要だ。日本國內(nèi)でも地方自治體が積極的に推進(jìn)しようとする、このようなエコツーリズムやグリーンツーリズムの旅のニーズは、中國內(nèi)で大いに高まると思われる。

そして、中國內(nèi)ではあまり知られていないが「黒色観光?Dark tourism」に、もっと力を入れて広く庶民?國民に告知すべきだ。この黒色観光とは、戦爭(zhēng)や地震、そして自然災(zāi)害により大きな被害を受けた地區(qū)?地域を保護(hù)し、今後はそれらを「負(fù)の遺産」として、後世にいつまでも心の中に殘せるような取り組みが必要だ。

日本でいえば広島原爆ドームや、ポーランドの「アウシュビッツ収容所」の遺産等が有名だ。中國內(nèi)では「四川大地震」に見られた跡地を後世に殘せるよう取り組んでいるが、まだまだ中國各地ではこれまでも「負(fù)の遺産」として後世に殘し、語り継ぐところは沢山ある。

日本國內(nèi)でも今、福岡?大分両県にまたがる九州豪雨により多くの命と被災(zāi)の狀況がメディアで報(bào)じられているが、中國の場(chǎng)合は國土が広いことと、地形の特質(zhì)から毎年のようにこのような大きな、さまざまな災(zāi)害が発生している。今後、これまでの各地での負(fù)の遺産を忘れないためにも、自治體も一體となってこのような「黒色観光」も取り上げていくべきだ。

■筆者プロフィール:秋澤文芳

東京(豊洲)在住。1973年千葉大學(xué)卒。日本旅行業(yè)協(xié)會(huì)を経て2010年より北京第二外國語學(xué)院大學(xué)旅游管理學(xué)部研究生として現(xiàn)在も在籍。工學(xué)院大孔子學(xué)院旅講師、東京都日中友好協(xié)會(huì)常務(wù)理事として交流促進(jìn)。観光文化ツーリズム(株)代表として旅游企畫?訪日インバウンドに取組む。

■筆者プロフィール:秋澤 文芳

東京(豊洲)在住。日本旅行業(yè)協(xié)會(huì)を経て2010年より北京第二外國語學(xué)院大學(xué)旅游科學(xué)學(xué)院研究生として現(xiàn)在も在籍。東京都日中友好協(xié)會(huì)副理事長(zhǎng)?経済ビジネス委員會(huì)委員長(zhǎng)。日中観光文化研究所、観光文化ツーリズム等の代表として旅游?訪日インバウンドやコンサル業(yè)務(wù)に取組む。

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