曽賀 善雄 2017年8月12日(土) 16時40分
拡大
日本でも中國でも責(zé)任者が自分の周囲に子飼いのような部下を配置し、運営をする人が少なからずいるようです。中國ビジネスを健全に発展させたければ、そういった愚かなことは廃さなくてはなりません。「脫お友達(dá)」は政界だけのことではないのです。資料寫真。
日本でも中國でも責(zé)任者が自分の周囲に子飼いのような部下を配置し、運営をする人が少なからずいるようです。日本ならいざ知らず、中國で責(zé)任者を張っている日本人が同じようなことをやると、施策が的外れになり、一般社員からソッポを向かれたりすることになりかねません。中國ビジネスを健全に発展させたければ、そういった愚かなことは廃さなくてはなりません?!该摛堰_(dá)」は政界だけのことではないのです。
●長い歴史の中國
日本から2泊3泊程度の出張に來て、さも中國がわかったようなことをいう日本本社のお偉いさんは論外として、中國現(xiàn)地に駐在して何年か経つとわかったような気になります。しかし、何千年もの歴史につながった現(xiàn)代中國ですから、その程度のことでわかるわけはないのです。
中國ビジネスを展開する日本人の最大の武器は、日本の市場競爭の中で揉まれてきた経験です。その経験をもって、中國市場の中で拡大戦略や施策を打とうと考え、是非について自身を取り巻いている中國人幹部社員に意見を聞きます。
●総経理に異を唱える社員は貴重
中國人社員にとって「総経理」は絶対的ですから、よほどでない限り異を唱える中國人幹部はいません。すると総経理は自分の方針が正しいと判斷し実行することになります。場合によってはピント外れなことをやってしまうことになります。そんな悲しいことが起こらないようにするには、自分の周りの中國人幹部の中に「物を言う」「異を唱える」ことができる人も置いておくべきです。
私は成長軌道に乗っていた大連の會社をさらに発展させる段階で、部門責(zé)任者であった中國人幹部社員4人を副総経理(副社長)格に任命しました。彼らに経営幹部として日常の運営を仕切ってもらうとともに、會社方針やさまざまな施策を打つときに、事前に彼らの意見を聞いてその是非や修正を行うようにしました。
概ねは私の考えに同意を得られますが、その中の1人だけ、時々異を唱えるのです。それはよくないとか、修正すべきであるなどの意見を言ってくれます。そういう時には、その理由を聞いて私が納得したときには修正をしました。何回かそんなことがあり、おかげで的外れなことになりませんでした。
もし、皆が「イエスマン」であったらと思うとぞっとします。もちろん、中には絶対に譲れないこともあって、そんな場合には私の考えをさらに詳しく説明し、相手が納得するまで説得したりもしました。
●中國現(xiàn)地をわかっているのは中國人
総経理と言っても人の子。常に正しい判斷をしているとは限りません。まして異國で會社を運営している日本人としてはなおさらです。會社の総責(zé)任者である総経理が、もし正しくない判斷をした時は會社としての問題となります。その影響は業(yè)績の低迷や現(xiàn)地社員の離反といった現(xiàn)象になって現(xiàn)れます。
現(xiàn)地のマーケットや社會のこと、一般社員の現(xiàn)場における悩みなどなど、私よりははるかによくわかっているのが中國人幹部です。総経理に対して異を唱え、現(xiàn)地に根差した意見を言ってくれる、いわば「反対勢力」の存在はむしろ必要だと考えます。
●総経理を裸の王様にするかしないかは自身にかかっている
中國古來の「我を非として當(dāng)たる者は吾が師なり」という荀子の言葉を肝に銘じるべきです。総経理として、自分の周辺に反対意見を言ってくれる人も置くべきである、というのが私の持論です。自分の意見を堂々と主張できる部下の存在は、実は総経理である自分を成長させてくれる存在でもあります。ひいては業(yè)績の拡大に寄與することになります。
自分になびいてくれる人ばかりで周囲を固めた方が、會社運営はやりやすいと思います。しかしそうすると正しくない判斷をした時や暴走した時に諫めてくれる人がなく、結(jié)果的には會社運営がうまく行かなくなってしまいます。
荀子は「我に諂諛(てんゆ=こびへつらう)する者は吾が賊なり」とも言っています。おべっかや耳觸りの良い言葉を発してくるような人は賊と思えということも同時に忘れてはなりません。會社の業(yè)容を拡大させるうえで、総経理である自分を「裸の王様」に祭り上げさせないことが大事です。その責(zé)任は総経理自身が負(fù)うべきであると思います。
●中國ビジネスの持続発展を望むなら…
(1)ものをいう幹部を総経理の周辺に置き、その意見に耳を傾ける。
(2)意見が會社のためか、彼自身の利益のためか、総経理が判斷する。
(3)総経理は方針などの修正を検討する。
(4)実行する。必然的に成功する。
とはいっても、自分の周りは反対意見を言ってくれる人ばかりでは疲れてしまいますので、取り巻きの半分以上は「イエス」を言ってくれる人が好いと思います。凡人の私が楽しく正しく、そして力強(qiáng)く會社を運営するための智慧です。
■筆者プロフィール:曽賀善雄
1949年和歌山県生まれ。1971年大手セキュリティサービス會社に入社。1998年6月、中國?上海のグループ現(xiàn)地法人の総経理(社長)として勤務(wù)。2000年4月から13年近くにわたり中國?大連の現(xiàn)法で総経理(社長)として勤務(wù)。2013年1月に帰國、本社勤務(wù)を経て2014年7月リタイア。
■筆者プロフィール:曽賀 善雄
1949年和歌山県生まれ。1971年大手セキュリティサービス會社に入社。1998年6月、中國?上海のグループ現(xiàn)地法人の総経理(社長)として勤務(wù)。2000年4月から13年近くにわたり中國?大連の現(xiàn)法で総経理(社長)として勤務(wù)。2013年1月に帰國、本社勤務(wù)を経て2014年7月リタイア。ブログはこちら
この記事のコメントを見る
Record China
2017/8/8
月刊中國ニュース
2017/8/6
人民網(wǎng)日本語版
2017/7/29
2017/7/21
2017/7/16
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問い合わせ
Record China?記事へのご意見?お問い合わせはこちら
業(yè)務(wù)提攜
Record Chinaへの業(yè)務(wù)提攜に関するお問い合わせはこちら
この記事のコメントを見る