日本の無條件降伏発表から8月15日で72年になる。日本にとっても、かつて侵略戦爭(zhēng)で傷つけられた國(guó)にとっても、この上なく重要な日だ。中國(guó)抗日戦爭(zhēng)の歴史的貢獻(xiàn)の研究、戦爭(zhēng)犯罪行為の回想と省察、反ファシズム戦爭(zhēng)の性質(zhì)の位置付けは、あの戦爭(zhēng)の教訓(xùn)と意義に関わるだけでなく、今日いかに平和を守るかも直接決定する。（文：張建立?中國(guó)社會(huì)科學(xué)院日本研究所研究員。人民日?qǐng)?bào)掲載）

過去10數(shù)年、日本の各テレビ局は戦爭(zhēng)関連の特別番組を制作してきた。大半は太平洋戦爭(zhēng)時(shí)の日本の戦場(chǎng)に集中し、日本人がいかに苦難をこうむり、日本の軍人が日本を守るためにいかに決死の戦いをしたかを一面的に強(qiáng)調(diào)し、自らを典型的な「被害者」に裝うかに努力してきた。今年、いくつか積極的な変化があった。NHKは12、13日に特別番組「本土空襲全記録」と「731部隊(duì)の真実」を放送した。前者は日本が米軍の大規(guī)模爆撃を受けたことを再現(xiàn)したものの、日本軍が重慶に対して行なった200回余りの爆撃、及び真珠灣奇襲の事実も再現(xiàn)した。番組は、先に悪いことをしたのは日本人であり、日本は人類の歴史において初めて無差別爆撃を行なった國(guó)であり、同様の報(bào)いを受けるのは當(dāng)然だと日本人にはっきりと伝えた。後者は元731部隊(duì)隊(duì)員が罪を認(rèn)める20時(shí)間余りの録音を初めて公開し、731部隊(duì)がいかに毒ガス弾を製造し、いかに人體実験を行なったかという犯罪事実を完全な形で世界に示した。

日本人の國(guó)家アイデンティティは常に複雑な感情を含んできた。1930年代の熱狂的な國(guó)家主義は、敗戦時(shí)に粉砕された。戦後長(zhǎng)年、多くの國(guó)民は日本國(guó)旗を使わず、國(guó)歌斉唱を拒んですらきた。正常な「愛國(guó)心」をどう再構(gòu)築するかにおいて、日本には2つの道がある。1つは誤った國(guó)家戦略を徹底的に否定し、侵略の歴史の批判を基礎(chǔ)に國(guó)家アイデンティティを再構(gòu)築するという考え。もう1つは、日本の戦爭(zhēng)犯罪行為の性質(zhì)に対する戦勝國(guó)の位置付けを拒否し、「栄光ある歴史」を日本人に理解させることで國(guó)家アイデンティティを再構(gòu)築するという考えだ。そして現(xiàn)実の中で、日本社會(huì)はこの2つの異なる史観の間で揺れることがしばしばだ。

歴史観の揺れに、政治家と世論の曖昧さが加われば、客観的に歴史認(rèn)識(shí)の右傾をもたらす。たとえば『顔の中の赤い月』『真空地帯』『審判』などの文學(xué)作品の主人公は、いずれも元侵略者だが、作家が力の限りを盡くして描寫しているのは、その身心の傷であり、日本人のこうむった苦難を誇張し、侵略兵に対する戦爭(zhēng)責(zé)任追及を意識(shí)的または無意識(shí)的にうやむやにしている。そしてここ數(shù)年で最も影響力の大きかった小説『永遠(yuǎn)の0』は、日本の零戦パイロットがいかに「戦爭(zhēng)の中で成長(zhǎng)し」、最終的に「神風(fēng)特攻隊(duì)」として沖縄で戦死したかというストーリーを語(yǔ)っている。これらの作品は戦爭(zhēng)を美化してはいないものの、歴史を直視してもいない。日本人こそが戦爭(zhēng)の最大の被害者だったような錯(cuò)覚を読者に抱かせることが避けがたい。

戦後の日本は、「普通の國(guó)でない」自らの立場(chǎng)にしばしば厄介な思いを抱えてきたが、一部の政治家の解決方法は、逆に日本をさらに厄介な、さらには危険な狀況に陥れてきた。日本が戦爭(zhēng)の罪責(zé)を自らあばく努力を増やして、日本社會(huì)の良識(shí)をもっと喚起することを望む。実際のところ、歴史問題における逆行は、日本人を一層錯(cuò)亂させるだけだ。正しく健全な國(guó)家アイデンティティ、平和維持の積極的努力は、いずれも歴史の直視を基礎(chǔ)にして初めて築かれる。（提供/人民網(wǎng)日本語(yǔ)版?編集NA）