日本語(yǔ)が大好きな私が、日本語(yǔ)を「捨てた」理由―中國(guó)人學(xué)生

日本僑報(bào)社    2017年8月20日(日) 13時(shí)10分

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中國(guó)は大変な競(jìng)爭(zhēng)社會(huì)で、大學(xué)進(jìn)學(xué)率の上昇とともに學(xué)生たちは就職難にも見(jiàn)舞われている。そんな中で、山西大學(xué)の王亜楠さんは自身の好きな日本語(yǔ)と就職率の間で葛藤した時(shí)のことを作文につづっている。資料寫真。

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中國(guó)は大変な競(jìng)爭(zhēng)社會(huì)で、大學(xué)進(jìn)學(xué)率の上昇とともに學(xué)生たちは就職難にも見(jiàn)舞われている。そんな中で、山西大學(xué)の王亜楠さんは自身の好きな日本語(yǔ)と就職率の間で葛藤した時(shí)のことを作文に次のようにつづっている。

その他の寫真

私はかつて日本語(yǔ)を捨てました。高校時(shí)代から日本のアニメが好きで、日本文化についてもずっと興味を持っていました。だから、大學(xué)では自然と日本語(yǔ)學(xué)科を希望しましたが、家族は驚きました。母はすぐに反対し、「日本語(yǔ)學(xué)科を卒業(yè)して、どのような仕事をするつもりなの?」と言いました。友達(dá)も「なぜそんな就職が難しい學(xué)科を選んだの?」と聞きました。昨今、中國(guó)では普遍的に「就職しやすい専攻がいい専攻」という価値観が存在しています。日本語(yǔ)はもちろんその枠には入っていません。

日本語(yǔ)が好きだったので、はじめは周りの言論を気にせずに、初志貫徹、日本語(yǔ)學(xué)科に入學(xué)しました。しかし徐々に周囲の聲、つまり就職のことが気にかかってきました。入學(xué)間もないある日の學(xué)級(jí)會(huì)で、生活指導(dǎo)員の先生から聞いた話の中に「日本語(yǔ)科の就職率が低い」という言葉があり、気が滅入ってしまいました。それからは、いつも當(dāng)時(shí)の選択が正しかったのかどうかを疑って、大変困惑しました。就職のことを考えると、日本語(yǔ)のテキストなんか見(jiàn)たくないと感じ、日本語(yǔ)から離れていきました。

そして母親と相談し、就職しやすいといわれる経済を?qū)Wぶことを決め、日本語(yǔ)學(xué)科に在籍しながら経済を獨(dú)學(xué)で勉強(qiáng)し始めました。しかし、狀況はかえって悪化していきました。なぜなら経済に対しては元から情熱もなく、獨(dú)學(xué)はとても辛く、その上日本語(yǔ)を勉強(qiáng)する時(shí)間が少なくなり、成績(jī)がどんどん下がっていったからです。そこで、私は一體どうすればいいのかと焦り悩みました。

ある日、日本語(yǔ)科の堀川先生と話をしている時(shí)、耐えられなくなって自分の悩みを打ち明けました。すると先生は優(yōu)しく聞きながら、「落ち著いて自分の心の聲を聞いて。あなたが心から楽しいと思うものは、何ですか」と私に質(zhì)問(wèn)しました。そして私の回答を待たずに、先生は自らの體験を話し始めました。

先生は大學(xué)時(shí)代から中國(guó)語(yǔ)を勉強(qiáng)していました。そして中國(guó)語(yǔ)や中國(guó)文化に興味を持っていて、中國(guó)へ行こうと學(xué)生時(shí)代から考えていました。中國(guó)語(yǔ)は日本でも仕事を探しやすい専攻ではなく、周囲の人は反対していたそうです。でも先生は心から中國(guó)語(yǔ)が好きで、他人の意見(jiàn)は聞かずにこの道を選び、中國(guó)に來(lái)て自分の好きな仕事をしています。その中にはいろいろな困難もありましたが、この道に対する情熱を頼りに、困難に打ち勝つことができたということでした。

そして最後に先生は「就職はもちろん重要なことです。それは大部分の人が選ぶ道です。しかし、道はそれだけではありません。他人の意見(jiàn)に惑わされないで、まずは自分の心の聲に耳を澄ませて、本當(dāng)に歩みたい道を選んだほうがいいと思います」と言いました。先生の話を聞いてから、目の前の暗雲(yún)が払われて燦々(さんさん)と輝く太陽(yáng)が見(jiàn)えたかのようにハッとしました。

日本語(yǔ)が好きな私が、なぜ日本語(yǔ)を捨てて、経済を勉強(qiáng)したのでしょうか。就職は重要です。しかし、自分が嫌いな仕事をしても、本當(dāng)に心からの幸せを感じることができるのでしょうか。すぐに日本語(yǔ)に対する情熱が燃え盛る松明(たいまつ)の炎のように勢(shì)いよく再燃し始めました。それからは、日本語(yǔ)を勉強(qiáng)すればするだけ好きになり、毎日楽しく過(guò)ごせています。もちろん成績(jī)もどんどんよくなりました。

後日、先生の言葉と自身の心境の変化を家族に話すと、家族は二度と就職についてあれこれ言うこともなくなりました。先生は自身の経験を語(yǔ)ることで、私が日本語(yǔ)への情熱を取り戻すきっかけをくれました。(編集/北田

※本文は、第十二回中國(guó)人の日本語(yǔ)作文コンクール受賞作品集「訪日中國(guó)人『爆買い』以外にできること」(段躍中編、日本僑報(bào)社、2016年)より、王亜楠さん(山西大學(xué))の作品「落ち著いて、心の聲に聞き従う」を編集したものです。文中の表現(xiàn)は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報(bào)社の許可を得て掲載しています。

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