中國に貿易戦爭を仕掛けても米國に勝ち目なし―中國メディア

人民網日本語版    2017年8月20日(日) 6時0分

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最近、中國と米國は経済貿易の分野で一進一退の狀況が続いている。

最近、中國と米國は経済貿易の分野で一進一退の狀況が続いている。両國は、貿易不均衡の是正に向けた「100日計畫」を積極的に実施し、4つの対話(外交安全保障対話、包括的経済対話、法執(zhí)行とサイバーセキュリティーの対話、社會と人文対話)を設置した一方で、米國のアクションは止まらず、中國に対して一國主義の色濃い貿易慣行についての調査を始めようとしている。人民日報が報じた。

トランプ大統(tǒng)領は今月14日、中國が米企業(yè)の技術移転などの知的財産権を侵害している疑いがあるとして、米通商法301條に基づく調査を検討するよう通商代表部(USTR)に指示する大統(tǒng)領令に署名した。あるアナリストは、「この調査は、米國の単獨行動で、中米の経済貿易関係に悪影響を及ぼすとする、各界の懸念を誘発する」と指摘している。

▽中國との貿易で利益を得ているのは明らかに米國

米國政府が中國に対して、米通商法301條に基づく調査を計畫している主な理由は、巨額で、拡大を続ける米國の対中貿易赤字と見られている。

2016年、中國の統(tǒng)計によると、対米物品貿易黒字が2540億ドル(約27兆9400億円)だったのに対して、米國の統(tǒng)計によると、対中貿易赤字は3470億ドル(約38兆1700億円)と、対中貿易赤字が米國の赤字総額の約50%を占めている。

貿易赤字の狀況では、米國は損失を被っているということなのだろうか?

中國商務部(?。﹪H貿易経済合作研究院國際市場研究部の白明?副部長は、「貿易赤字と利益面での赤字は別の話。米中の経済貿易において、利益を得ているのは米國。米國の消費者が享受している実益は目に見えるほどはっきりしている」との見方を示している。

商務部が発表した「中國と米國の経済貿易関係に関する研究報告」によると、世界のバリュー?チェーンにおいて、中國が貿易黒字となっているものの、米國のほうに利益がある狀態(tài)。全體的に見て、ウィンウィンとなっている。中國の統(tǒng)計によると、中國の物品貿易黒字の59%が外資系企業(yè)で、61%が加工貿易。中國は加工貿易から少しの加工費を利益として得ているだけで、一方の米國は設計から部品の供給、マーケティングなどの面でも巨大な利益を出している。

米イェール大學シニアフェロー上級研究員のスティーブン?ローチ氏は、「米國は100カ國以上との貿易で赤字を計上している。米國経済はサービス業(yè)をメインとしており、貯蓄は少なく、消費が多い。自國の生産だけでは國內の消費の需要を満たすことができず、大量の商品を輸入しなければならない。貿易赤字は実質的には、米國が他の國の余っている貯蓄を利用して、自國の生産能力を上回る消費水準を保っているだけのこと」と指摘している。

中國の対米物品貿易が黒字になる理由はたくさんある。その根本原因は、両國の経済構造や産業(yè)競爭力、國際分業(yè)などによって決まり、現行の貿易統(tǒng)計制度、米國の対中ハイテク輸出管制などの要素の影響を受ける。為替レートが同じ狀態(tài)において、中國は、労働密集型商品の分野で黒字である一方、資本技術密集型商品や農産品、サービス貿易などの分野では赤字。つまり、強い競爭力を誇る産業(yè)ほど黒字になるということだ。中國と米國は輸出入どちらの面でも、市場次第で両國の企業(yè)と消費者の自主的な選択が結果となる。カギとなるのは、中國が積極的に米國の対中貿易赤字という狀況を改善している點だ。

▽米國が単獨行動しても當て外れになる

14日にトランプ大統(tǒng)領が大統(tǒng)領令に署名したからといって、米國が直ちに具體的な調査を始めるわけでも、中國に対する制裁を必ず実施するわけでもないとの聲もある。米國のある首脳は、米國が『301條に基づく調査』を本當に実施するとすれば、中國と話し合いの場を設けてからになる」との見方を示している。

オーストラリアのLOWY研究所の執(zhí)行役員であるマイケル?フリラヴ氏は、「米國政府の中國に対する貿易調査を厳然たる態(tài)度で対応しなければならない。中國と米國の間で貿易摩擦が起きれば、オーストラリアはエネルギーや農産品の貿易などの分野で損失を被る恐れがある」との見方を示している。

米ピーターソン國際経済研究所は、「中國と米國の間で貿易摩擦が起きれば、中國が持つ『武器』も力を発揮する。例えば、中國が米國からの飛行機と大豆の輸入を禁止するだけでも、米國にとっては破滅的な結果となる」と分析している。統(tǒng)計によると、今年6月の時點で、中國は、米國にとって2番目に大きな貿易パートナーで、3番目に大きな輸出市場、一番大きな輸入源となっている。米國が輸出するボーイングの飛行機の26%、大豆の56%、自動車の16%、集積回路の15%の輸出先が中國だ。

中國商務部の報道官は、「米國が事実を顧みず、多國間貿易のルールを守らずに、中米の経済貿易関係を損なうような行動をとれば、中國は黙ってみることはせず、必ず必要な対策を全て講じ、中國の合法的権益を守る」との姿勢を示している。

▽中國と米國の貿易関係は「ウィンウィン」であるべき

世界の貿易専門家は、多くの人が中米の貿易関係を疑問視したり、懸念を示したりするのは普通のこととの見方を示している。中國と米國は世界二大エコノミーで、この二國の貿易関係の行方は、中國と米國だけでなく、世界の貿易、投資の成長にも影響を與える。中國と米國二國の人口は、世界人口の23%を占め、経済総量は世界の約40%を占めるほか、輸出は世界の5分の1、対外投資?外資呼び込みは世界の30%を占める。

中國と米國の國交が正?;筏皮长?8年の間に、貿易は増える一方で、協(xié)力する分野も拡大を続け、終始良い方向へ向かって発展してきた。16年、中米の物品貿易額は5196億ドル(約57兆1560億円)に達し、1979年に比べて207倍となった。両國のサービス貿易額は約1100億ドル(約12兆1000億円)、投資額は累計約1700億ドル(約18兆7000億円)と、ウィンウィンの形勢となっている。

中國商務部の統(tǒng)計によると、中國と米國は互いにとって重要な貿易パートナー。中國は米國にとって主な輸出市場で、成長が最も早い市場でもある。過去10年、米國の対中輸出は毎年平均11%のペースで成長し、中國の対米輸出の成長ペースを4.4ポイント上回っている。

前出の白明氏は、「経済大國の間で経済貿易におけるトラブルが発生するのは想定內。合理的な解決策を見つけられるかが重要で、一國主義が二國間の連攜に影響を與えてはならない。米國國際貿易委員會(ITC)の統(tǒng)計によると、今年3月末の時點で、中國の商品に対するアンチダンピング稅措置が110件、相殺関稅措置が43件の計153件が実施されている。世界貿易機関(WTO)のメンバーとして、WTOのルールを遵守してこれらの摩擦を解決するべき」と指摘している。

米ピーターソン國際経済研究所のシニア研究員であるショート氏は、「米中両國は協(xié)力し、二國間、地域間、多國間のメカニズムを通して貿易関連の問題を解決しなければならない。世界の二大エコノミーとして、米中が國際多國間貿易システムの安定性を守ることは非常に重要だ。グローバル化が日に日に進む今日、平等でオープンな多國間貿易體制、ルールを基礎とした多國間トラブル解決メカニズムを共に守るというのは、米中両國が當然負うべき責任」と指摘している。(提供/人民網日本語版?編集KN)

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