人民網日本語版 2017年8月31日(木) 9時10分
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ある日本の経済學者は、「國民一人當たりの年収が約8000ドル(約88萬円)の中國人が、その4倍の年収がある日本人よりお金があるように見えるのはなぜなのだろう?中國人のお金はどこから來ているのだろ」と疑問を呈している。
ある日本の経済學者は、「國民一人當たりの年収が約8000ドル(約88萬円)の中國人が、その4倍の年収がある日本人よりお金があるように見えるのはなぜなのだろう?中國人のお金はどこから來ているのだろ」と疑問を呈している。この質問に答えるためには、中國の発展スタイルをじっくり考える必要がある。新華網が伝えた。
▼日本人の生活水準は中國人に劣る?
日本人は普段、家で簡単に食事をし、乗っている車も軽四輪自動車が多い。日本にはプライベートプールが付いている家もほとんどない。日本の學者は、日本人はぜいたくをするのが苦手と分析している。日本人の「ぜいたくな一面」というと、日本人がお風呂好きで、各家庭にバスタブがあるぐらいだ。
日本人に比べて中國人の生活はとてもぜいたくだ。英國放送協會(BBC)のあるドキュメンタリーは、リストラされた中國人の食事を紹介した。一家三人の夕食に、4種類のおかずとスープがあったため、それを見た日本人は驚きを隠せなかった。
食事のほかに、中國人の普段の支出を見ても、日本人よりぜいたくだ。同じローエンド?ハイエンドの服でも、中國のものは米國や日本よりとても高い。同じ日本車でも、中國での販売価格は日本よりかなり高い。旅行の面でも、2016年、海外旅行に出かけた中國人の數は延べ1億4000萬人に達した。
しかし実際には、16年、日本人の一人當たりの平均國內総生産(GDP)は約3萬8000ドル(約418萬円)だったのに対して、中國は約8200ドル(約90萬円)と、その差は4倍以上だ。では、中國人があらゆるシーンで日本人よりお金持ちに見えるのはなぜなのだろう?
中國の発展にはどんな秘密があるのだろう?復旦大學(上海)中國研究院の研究員?陳平氏は、西洋で40年以上學び、教壇に立ってきたという自身の経験をもとに、物理學と経済學の視點から、中國スタイルについて語った。
▼三つのポイント
中國は現在、西洋の先進國との競爭において、優(yōu)勢、劣勢、どちらに立っているのだろう?
陳氏は、米國で2番目に大きな都市?テキサス州で暮らした経験を持つ。同州は中國?四川省よりも大きい。當時、貨物列車だけで、客車はなかったため、都市旅客鉄道を建設していくつかの主要都市と結ぶという案が出た。しかし、住民投票が20年行われているものの、未だに実現には至っていない。
その理由は何なのだろう?それは、資本主義制度では、利益相反が生じるからだ。例えば、鉄道ができれば、それを利用する人が増え、そのために利益が減ってしまう航空會社が不快感を示す。また、鉄道に乗れば、日帰りで移動することができ、そのために売り上げが落ちてしまうホテル業(yè)も不快感を示す。騒音が増えるほか、不動産の価値も下がるため、沿線の住民も不快感を示す。少し離れた所に住む住民は、不動産価値が上がるため喜ぶものの、離れ過ぎていると住民は、「自分とは関係がない。なぜ納稅しなければならないのか?」と感じるものだ。そのため、西洋諸國で鉄道や高速鉄道を建設する際は、線路や駅を設置する場所が問題となる。
政府主導で、短期間で世界最長の高速鉄道を有する國にできるのは中國だけだ。米國や英國を含む多くの國が中國に學んで高速鉄道を建設したいと思っていながら、制度が足かせとなっている。インドでは、土地が「私有」であるため、立ち退きが難しい。米國やドイツでは利益相反が問題となる。そのため、中國は「社會主義」という大きなメリットがある。このスタイルは、西洋の制度下の「分業(yè)+市場取引」に勝っている。
2つ目のポイントは「ニューヨークタイム」の調査の結果だ。同紙の「米國はテクノロジーはトップレベルなのに、中國の発展が米國より早いのはなぜなのだろう?」という質問に、この調査は答えている。
スティーブ?ジョブズ氏は開発したiPhoneをカギと一緒にポケットに入れていたため、プラスチックのスクリーンに傷がついてしまった。発売を翌月に控えていたため、ジョブズ氏はスクリーンをガラスに変えることにした。會議でそれを聞いた副総裁は慌てふためき、會議も終わらないうちに空港に行って中國の深センに向かった。それはなぜだろう?米國では、スタッフを集めるだけでも9カ月かかる。米國人は週末に必ず休み、スポーツの試合観戦を楽しむ。一方、中國人なら、管理職の電話一つで従業(yè)員が24時間以內に出社する。深センは産業(yè)が集まり、世界最強の加工拠點となっているため、部品やネジ、レジスタなどが全て近くで調達できる。
iPhoneの利益の50%以上はアップル社の株主のもので、中國が得られるのは5%以下だ。
しかし、トランプ大統(tǒng)領の考え方では、中國と米國、どっちが「勝ち組」となっているだろうか?それは中國だ。なぜなら、中國で雇用が創(chuàng)出され、発展を遂げたからだ。アップルに解雇された技術者は失業(yè)して帰國しても、返品されたiPhoneのテストしかできず、所得も大幅に下がる。そのため、米國がグローバル化を主導している理由は、米國が「勝ち組」になるためだったにもかかわらず、中國が「勝ち組」になっていると考えている。
3つ目に、中國の研究開発は米國に劣るにもかかわらず、経済発展の巨大な原動力を有しているのはなぜなのだろう?
マイクロソフトの元重役は、陳氏に、経済學文獻では見たこともないような數字を見せてくれたという。その元重役によると、「米國は現在、研究開発の面でのメリットを維持している。しかし、商品の研究開発において、投資から工場設置まで、議會の法律、基準改正を経なければならず、マーケティングして、利益を出すまでに10年以上かかる。歐州ならさらに時間がかかる。しかし、中國なら平均23カ月でできる」という。
西洋諸國が中國経済崩壊を論じているものの、日本の有名な経営コンサルタント?大前研一氏は、「中國人の學習能力は高い」ため、中國経済の成長を見込んでいる。
大前氏は、「1970年代、日本人は、米國人にできることは日本人にもできるととても大きな自信を持っていた。しかし、今の日本人は、『中國人にできることを日本人はできない』と感じている」と話したことがある。これを語ったのは金融危機前のことだった。金融危機発生後の10年2月、コロンビア大學のソロス氏も、「中國人は學ぶのが早い」と、大前氏と同じ見方を示した。
陳氏は、「中國人は網羅的に學ぶことができる。科學技術はソ連や米國に、工業(yè)?製造はドイツに、管理學は日本に、不動産の使用権の仲裁に関しては香港地區(qū)に、工業(yè)パークはシンガポールに、農業(yè)はイスラエルに、それぞれ學ぶことができる。中國は意識形態(tài)が足かせになることはなく、包括的な能力がある」と分析している。
▼地域ごとに実験、「分業(yè)+取引」に社會の協力が中國の成功の理由
中國の経験が世界に與える影響には、他の國の人も早くから気付いていた。一方、中國の経済學者のほとんどは、中國にも中國特有の問題があり、全ての問題が西洋のスタイルに學ぶことで解決できると考えるのは間違っているとの見方を示している。世界の発展は不均衡で、各國の國情も違う。そのため、発展へ向かう獨自の道を歩まなければならない。中國には2000年の統(tǒng)一の歴史と言語がある。そして、優(yōu)秀な政府要人がいる。そのため、世界の競爭において、西洋に劣らない制度を誇る。この意味において、中國スタイルは、「分業(yè)+取引」に社會の協力を加えた斬新な方法となっている。
社會の安定とイノベーションを両立するというバイナリープランも、中國特有の経験だ。そして、中國の改革開放(78年)実施も、ラテンアメリカや東ヨーロッパ諸國が西洋に対して全面的に開放しているにもかかわらず、西洋はそれらの國に対して開放していないという狀況とは異なる。
中國は、選択的に開放を行っている。中國はたくさんの改革を実施しており、包産到戸(各農家が生産を請け負うこと)、深セン特區(qū)、経済特區(qū)、國有企業(yè)改革などは全て、各地域ごとに試験を行っている。中國は事後承認で、安徽省の農村がうまくやっていれば他の省が自然とそれに倣い、政府が総括し、最後に法律を作り、経験を総括する。そのため、中國が歩む発展の道は、一律処理の発展の道を歩む西洋に勝っているといえる。
中國の改革の成果は、輸出主導の成功や外貨準備高の増加を促進しただけでなく、技術の高度化も促進した。これらは実際には日本が歩んだ道で、中國の成功の本當の秘訣は、経済學者のアダム?スミスが論じた「分業(yè)+市場」を超えた、社會を調和させる道を歩んだことだ。そして、地域ごとに実験を行うという斬新な方法を打ち出した。そのようにして初めて、事実に基づいて正しく行動し、狀況に応じた策を講じることができる。 (提供/人民網日本語版?編集KN)
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