2017年9月8日、來月18日から始まる5年に一度の中國共産黨大會を控え、首脳部人事をめぐる日本メディアの報道合戦が過熱している。焦點は習近平総書記が廃止された「黨主席」に就任するか、「定年」を迎える王岐山?黨中央規(guī)律委員會書記の処遇など。各紙の見通しは一致している點もあるが、さまざまだ。

朝日新聞は王氏について8月末、武漢大學の著名な生物學者の葬儀者リストから政治局常務(wù)委員7人の「チャイナセブン」中、名前が抜け落ちていたとして、引退する可能性があると報じた。王氏は現(xiàn)在69歳?！钙呱习讼隆工群簸肖欷朦h政治局常務(wù)委員の68歳定年を過ぎている。

さらに同紙は黨の若手エリートを養(yǎng)成する「共産主義青年団」（共青団）のトップが慣例に反して出世コースから外れる、と報道。胡錦濤?前國家主席や李克強首相らを輩出してきた共青団の力が弱まり、「20年間続いた勢力図に変化が起きた」とみている。

毎日新聞は陳敏爾?重慶市黨委書記が「チャイナセブン」入り、と伝えた。陳氏は習総書記の側(cè)近とされ、中央政治局委員で次期常務(wù)委員の有力候補だった孫政才?重慶市黨委書記が7月に失腳した後、後任に抜てきされた。常務(wù)委員になれば、2階級特進となる。

陳氏については「5年後に任期を終える習総書記の後継者に內(nèi)定する人事が固まった」とも指摘。後継の「本命」と目されてきた共青団系の胡春華?広東省黨委書記は、陳氏の下位に位置づけられ、將來の首相候補となる、としている。

読売新聞は8月24日付の朝刊一面に「中國次期指導部リスト判明、王岐山氏の名前なし」との記事を掲載。習総書記、李首相や汪洋、韓正、栗戦書の各氏と陳、胡両氏の7人を列記した。事実ならば世界的な大スクープだが、中國専門家や海外メディアは疑問視しているという。

産経新聞は「習近平氏と李克強氏、人事で激しい攻防、共青団の排除鮮明に」と舞臺裏を解説?！阜锤瘮￡L爭を率いてきた王規(guī)律委書記の定年延長を図ろうとする可能性もある。実現(xiàn)すれば、黨內(nèi)部でささやかれる習主席の黨総書記としての任期延長の実現(xiàn)にも道を開くものとなる」との見方を示している。

日本経済新聞も「習氏、3期目可能に 秋の黨大會で定年ルール変更」「68歳引退の定年ルール見直しにより、習総書記は王書記の留任を目指しているが黨內(nèi)の反発もあり、調(diào)整が難航している」などと言及。別の記事では「習氏は毛沢東時代にあった強い権限を持つポスト『黨主席』を復(fù)活させ、権力集中を加速させることも提案している」とも述べている。（編集/日向）