中國、名目GDPでも2029年に米國抜く=名実ともに世界一の経済大國に―濱本國際教養(yǎng)大教授が試算

八牧浩行    2017年9月15日(金) 5時(shí)20分

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ラガルドIMF専務(wù)理事が7月下旬にIMF本部をワシントンから北京に移す可能性に言及、衝撃を與えたが、この発言を基に、濱本良一國際教養(yǎng)大教授が「中國は名目GDPでも2029年に米國を抜き、名実ともに世界一の経済大國になる」との試算を寄稿した。寫真は上海。

國際通貨基金(IMF)のラガルド専務(wù)理事が7月下旬にIMF本部をワシントンから北京に移す可能性に言及、波紋を投げかけたが、この発言を基に、濱本良一國際教養(yǎng)大教授が「中國は名目GDPでも2029年に米國抜き、名実ともに世界一の経済大國になる」との論考を月刊誌『東亜』9月號(霞山會)に寄稿した。

このIMFトップによる衝撃的な発言は、米ワシントンのシンクタンク「グローバル発展センター」で行われた対談で飛び出したもの?!钢袊渌涡屡d國市場の成長が今後も続くのなら、それはIMF加盟各國の議決権にも反映されることになる。われわれが十年後にこうした會話をする際には、ワシントンでなく北京がIMF本部になっているかもしれない。IMFの規(guī)則では、本部は経済規(guī)模が最大のメンバー國に設(shè)置する仕組みになっている」と明言した。

濱本教授は論考の中で「ラガルド専務(wù)理事の頭の中には10年後の2027年前後に中國の名目GDP(國內(nèi)総生産)が、米國を追い抜き、世界1位になっている可能性がある。IMFの最高責(zé)任者が迫り來る近未來の変化を明確に語り始めたことを意味しよう」と指摘した。

中國のGDPは2014年に、実態(tài)に近い購買力平価(PPP)で米國を追い抜き、世界一位になった。続く15、16年も中國は首位の座を維持している。

 

12年2月27日、世界銀行(本部=米ワシントン)と中國國家発展改革委員會は共同研究報(bào)告書『中國2030―近代的で調(diào)和のある生き生きした高所得社會の構(gòu)築』を発表した。同報(bào)告書は、「最も重要な地球的メガトレンドは中國自身の臺頭であり、今後の20年間、中國以外の他のいかなる國も世界経済に大きな影響力を與える準(zhǔn)備はできていない。中國の経済力は、例えこの報(bào)告書が予測したような成長率の低下があったとしても、2030年までに世界最大の経済力を誇る國として米國を追い抜くだろう」と記した。

 

『中國2030』では、1995年?2010年の16年間の中國のGDP平均成長率を9.9%、11?15年の5年間は8.6%と算定。さらに16?20年を7.0%、21?25年を5.9%、26?30年を5.0%になると試算した。

濱本教授は16年の中國の名目GDP総額である11兆2182億ドルをもとにして、17年以降の年間平均成長率が「6.5%」、「6.0%」、「5.5%」、「5.0%」の4つの場合を想定して、2030年前後まで中國の毎年の名目GDPを試算。中國政府の発表で16 年の成長率は6 .7 %であり、將來、徐々に低下して行く傾向を予想した。

 

一方米國については、16年まで過去10年間のGDP成長率の平均値「1.3%」を基準(zhǔn)に試算?!阜浅¥伺d味深いのは『中國2030』が想定した中國成長率の最も低い場合の年率5.5%としても、2029年に中國の名目GDPが米國のそれを上回る點(diǎn)である。仮に米國が年率2%の成長だったとして、中國が6.5%の成長を維持できれば、29年には米國を追い抜くことになる」とはじいている。

その上で同教授は「実際には為替レートの変動など重要な指標(biāo)の変化も考慮しなければならないので、あくまでも試算に過ぎない」としながらも、「2030年前後が、歴史的な転換點(diǎn)になる可能性が非常に大きい」と結(jié)論付けている。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時(shí)事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務(wù)取締役編集局長等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會見。東京都日中友好協(xié)會特任顧問。時(shí)事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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