中國で活躍する日本人女優(yōu)が語った「抗日ドラマ」「日本人像」の変化―中國メディア

人民網(wǎng)日本語版    2017年9月21日(木) 20時50分

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緑に囲まれ、明るい陽光が差し込むカフェに、爽やかなレモンイエローのトップスにチェックのサブリナパンツというスタイルで現(xiàn)れた女優(yōu)の松峰莉璃さん。リラックスしたやわらかな笑みに、インタビューを控え緊張していたその場の雰囲気もあっという間に和む。

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緑に囲まれ、明るい陽光が差し込むカフェに、爽やかなレモンイエローのトップスにチェックのサブリナパンツというスタイルで現(xiàn)れた女優(yōu)の松峰莉璃さん。リラックスしたやわらかな笑みに、インタビューを控え緊張していたその場の雰囲気もあっという間に和む。日本語と中國語で進めたインタビューだったが、その中國語はやや北京の味わいを感じさせるとても耳に心地良い話し方だった。

その他の寫真

松峰さんといえば舞臺をはじめ、ドラマ「鋼鉄年代」や「偽裝者」、映畫「羅曼蒂克消亡史」への出演のほか、ここ數(shù)年は腳本や演出も手掛け、多方面で活躍。そして今年7月には出産し、新たに「母親」という役も手にしている。

▼ドラマ「鋼鉄年代」で一躍注目集める

1997年から中央戯劇學院に留學した松峰さんは中國語もゼロから學ぶなど、最初は苦労が絶えなかったそうだが、在學中から數(shù)々の舞臺を経験。2011年のドラマ「鋼鉄年代」の鈴木加代役で見せた一途な日本人女性の姿で一躍注目を集めるようになる。

その後も、「當時は學校の先輩後輩の関係で仕事をいただけることが多く、そうこうするうちに、そのまま中國に住み続けることに。歴史のある國や街が好きで、中國の、特に北京の人たちの自分の國や街に誇りをもつ生き方に學生時代から惹かれていたのも理由の一つ」と中國での活動を続けている。

▼変わりつつある抗日ドラマ

日本人俳優(yōu)の中では抗日ドラマの出演數(shù)は実は少ない方だという松峰さんだが、「史実としての戦爭を役者として演じるのも一つの仕事。一方であまりに事実とかけ離れた內(nèi)容であれば、遠慮させていただくというのが、私が腳本を選ぶ上での原則です。ただ、悪役でもその役柄を自分のものにし、演じていくことこそが、私にとって非常に幸せなことなので、基本的にどんな役も演じてみたい」と語る。

またその抗日ドラマも、「日本人役で出演する作品の場合、監(jiān)督と結(jié)構(gòu)話をしますし、他の役者さんたちも少しずつですが、これはおかしいという聲を挙げるようになってきています。例えばドラマ『偽裝者』も、実在したはずもない女性軍人の役ですが、監(jiān)督自らが殘虐さだけではない人間味のある役に書き直したいと提案してくださったりと、今は作り手側(cè)の意識も変化してきています。政府も極端に事実とかけ離れた作品を禁止した経緯もあり、現(xiàn)在の抗日ドラマはだいぶ良くなってきていると思います」とした。

▼激変する中國と、変わりつつある日本人像

留學當時と現(xiàn)在の中國を比べると、「全部変わった」というほど様変わりする姿を目のあたりにしてきた松峰さん。

同時に、中國人の日本人像にも変化が生じているという。當時、第一線で活躍していた60年代生まれの中國人が思い描く日本人像は高倉健山口百恵。松峰さんの世代とは違う日本人のイメージにプレッシャーを感じることも多かったというが、「今仕事を一緒にしているのはほとんど80後(1980年代生まれ)や85後(1985年代生まれ)で、その多くが海外経験があり、私が留學してみたいと思い、実現(xiàn)したのと同じような感覚と年齢で海外に行って、受け入れたものや考え方も似ているので、この世代が大好きです。彼らにとって日本人はもう高倉健でも山口百恵でもなく、初音ミクなんです。相手の國籍は関係ないというオーラが感じられ、楽しくて気が合うならいつでもウェルカムというスタンスも私と似ています。今は仕事も生活も、友人たちとはすごくうまくいっており、日本人だからこうしなきゃいけないというプレッシャーがだいぶ減りました」とその変化について語ってくれた。

▼母となって見えてきたもの

「一度仕事を始めてしまうと、他はどうでもよくなってしまうほど今までの私は仕事中毒でした。でも今は子供ができて、大変だけど、楽しさもいっぱい。今後は生活をもっと楽しみたいです」と母となったことによる変化の大きさを?qū)g感し、まだ子育てと仕事のバランスがうまく取れないとしつつも、「ここ數(shù)年続けてきた腳本と演出の仕事のほか、今年は一昨年に書き上げた腳本で映畫を撮る予定で、もしかしたら監(jiān)督もすることになるかもしれません」と子育てに仕事に奮闘する日々となりそうだ。

そんな松峰さんだが、妊娠?出産を経て、特に痛感したのが中國人の優(yōu)しさだったという?!溉焉铯筏皮工苛ⅳ盲皮毪?、日本ではありえないほど、周りが大事にしてくれて、もう最後の方はなんだか楽しくなっちゃって、このままもっとこの皇帝気分を味わっていたいと思ってしまったくらいです。出産後も、道を歩いているだけで、見知らぬ人でも子供や私に話しかけてきてくれます。仕事にしても、日本だと子供がいることを理由として言い出せないような雰囲気がありますが、中國だと家族は大事だから優(yōu)先すべきというスタンスで、すごくありがたいです。これは日本にぜひ訴えかけていきたいですね」と力説。

▼いつまでも変わらないことで伝えるもの

今年は日中國交正常化45周年。両國の相互理解を進める上で、どのような努力が必要かという質(zhì)問には、「個人としては國籍にこだわらないスタイルを貫き、私が変わらないようにしようと思います。一個人なので、社會に対する影響はそれほど大きくないかもしれません。でも、こういう日本人もいるんだということが、何かの変化のきっかけになればうれしいですね。また社會としては、日本人にもっと中國に興味を持ってもらえればと思います。中國人は好奇心旺盛で、エネルギッシュで、興味がわいた國や場所にはどんどん赴きます。事実、現(xiàn)在多くの中國人が日本を訪れています。一方の日本人は逆にだんだん外に向かなくなってきているように感じます。日本の若い世代が中國ともっとつながるようなチャンスを見つけてくだされば、今後もいい関係を築いていけるのではないかと思います」と語った。(提供/人民網(wǎng)日本語版?文:玄番登史江)

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