<コラム>遣中使?

石川希理    2020年1月2日(木) 23時20分

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日本の大學進學率は50パーセントを超えて久しい。中國はここ2、3年で50パーセントを超えだした。この調(diào)子だと、10年もすると追い越されるかも知れない。いや追い越されるだろう。寫真は南京大學。

遣中使-ほんとにきみは大學生?

日本の大學進學率は50パーセントを超えて久しい。

団塊の世代といわれる1947-1949年世代であると、概ね、男性で15パーセント、女性で3パーセントであった。

対象の學校に高専や専門學校を含めるか、など、調(diào)査方法でバラツキはあるがほぼこの程度である。

戦後になっても、女性は家庭で、専業(yè)主婦?良妻賢母。まあ高校くらいは行きましょう。大學も進むなら短大くらいでという狀況だった。

中國はここ2、3年で50パーセントを超えだした。この調(diào)子だと、10年もすると追い越されるかも知れない。いや追い越されるだろう。

當然だが日本も中國も、「高度成長」「中華民族の勃興?経済発展」があって「高等教育」が普及してきている。因みに、日本の「高等學校」は「後期中等教育」である。ややこしいねえ。

問題は、我が國の場合、一部の難関校を除いて大學がステータスシンボルでもなく、豊かな知識や人間教育の機関でもないことである。

社會に出るまでの「猶予期間」であり「遊びの期間」というと怒られるだろうか。

300萬人から350萬人くらいがこの「遊び人(ごめんね)」である?!弗猊楗去辚ⅴ?マン」のほうがいいか。

國家官僚のキャリアは、東大?京大?阪大?タマに慶応?早稲田などの卒業(yè)生だ。この人たちは優(yōu)秀である。中?高時代は、通知表がオール5程度。私の教え子に聞くと、「大學入試を除いて余り勉強しなかった」という。もともと家庭環(huán)境も、持って生まれた素質(zhì)も頭もよかったのであろう。東大生の家庭の5、6割の年収は950萬を超える。

彼?彼女らの知識の豊富さ、頭の回転のよさは、テレビの東大生のクイズなどを見ているとよくわかる。一般的に知識の量は質(zhì)に転化するから、知恵となって仕事も世渡りもうまいことになる。

でも、東大の卒業(yè)生數(shù)は毎年3000人前後だから、知識が人格や経験で陶冶されず、昇華できていない人もいる。少し難儀である。

中國は學校制度が異なるが、大學本科と専科を合わせると、2400萬人ほどの學生數(shù)になる。日本の全人口の5分の1くらいだ。母體となる人口が13億と言われるから日本とは比較にならない。

しかも、この人數(shù)が國家を擔い、経済界で活躍し、學術(shù)文化界で競爭する。今後、生活のレベルが上がり、大學や學生の質(zhì)がよくなると、なるほど「我が國」は置いていかれる。

なにより、日本では學生がモラトリアムという人生の猶予期間と心得ているから始末が悪い。就職先もたっぷりとある。だから大學に入った途端に勉強しなくなる。同じ資本主義國でもアメリカのハーバード大學では、學生は一日5時間自宅學習する。日本では大學受験前の高校時代がそうであっても、大學入學と同時に勉強しなくなる。

中國はこれから、學生?學校の質(zhì)が上がるとともに、ますます競爭が激化する。

「隨?唐の時代になるわねえ」

その通りだ。2、30年もしたら、遣隋使?遣唐使ならぬ、「遣中使」が現(xiàn)れているかも知れない。

前述の日本の高等教育の狀況を作りあげたのは、私たち団塊の世代である。忸怩たる思いがある。しかし、もう學生たちは子どもではない。自らの意志で「舊制高?!工紊饯韦瑜Δ?、亂読し、哲學し、議論し、新舊に學び、明治時代の「學士」の栄譽を取り戻してくれないか。

くれないだろうなあ…。仕方ない、老人からまず前向きに頑張りましょうか…。

■筆者プロフィール:石川希理

1947年神戸市生まれ。団塊世代の高齢者。板宿小學校?飛松中學校?星陵高校?神戸學院大學?仏教大學卒です。同窓生いるかな?小説?童話の創(chuàng)作と、善く死ぬために仏教の勉強と瞑想を10年ほどしています。明石市と西脇市の文蕓祭りの選者(それぞれ隨筆と児童文學)をさせていただいています。孫の保育園への迎えは次世代への奉仕です。時折友人達などとお酒を飲むのが楽しみです。自宅ではほんの時折禁酒(笑)。中學教員から県や市の教育行政職、大學の準教授?非常勤講師などをしてきました。児童文學のアンソロジー単行本數(shù)冊。小説の自家版文庫本など?!竿捊}本の読み方とか、子どもへの與え方」「自分史の書き方」「人権問題」「瞑想?仏教」などの講演會をしてきました。

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