<在日中國人のブログ>日本は時代遅れ?いや、中國は嘲笑すべきではない

黃 文葦    2017年11月7日(火) 19時50分

拡大

いつの間にか、中國が電子マネー先進國となり、電子決済はいたるところで盛んに使われている。一方、日本は相変わらず現(xiàn)金大國である。寫真は電子決済に対応した中國の屋臺。

いつの間にか、中國が電子マネー先進國となり、電子決済はいたるところで盛んに使われている。この前、中國に戻った際に、私は初めてウィチャットペイ(WeChat Pay=微信支付)を體験した。スマートに攜帯をかざし、ピーの音が鳴ったら、ばっちり決済完了。日本での買い物に慣れている私でも、非常に気持ちよく決済できる感覚を覚えるほどだ。

「今、財布も要らない。攜帯があれば何でもできる。ネギ1本を買うのも攜帯だ」と中國の友人が語ってくれた?!袱胜妓伽浃藬y帯での決済に慣れたのか」、私はこの質(zhì)問を數(shù)人の友人に投げかけた。「一番の理由はやはり便利だからだ。皆が使うから、自分が使わないと時代に遅れると思われるから。電子決済で、偽札の恐れもなくなる」という答えは皆の共通認識であるらしい。

一方、日本は相変わらず現(xiàn)金大國である。日本での暮らしの中、私も日々現(xiàn)金支払いに慣れている。不自由を全く感じていない。日本のお金はきれいだし、偽札を疑わなくて良い。しかも、どの店も釣銭を用意してある。そのため、電子決済が普及していないことと時代に遅れることは、簡単にイコールをつけないほうがいい。

日本と中國のそれぞれの決済事情により、それぞれの社會風貌が映し出される。経済成長時は効率とスピードが求められる。中國で電子マネーが盛んである事情も時代の歩みに合ったものである。中國では、常にそのスピード感を感じることができる。高層マンション?高層ビルはハイスピードで建てられる。人々の會話すら速い。

中國では渋滯中の高速道路でチャーハンを作ったり、踴ったりする人が話題になったこともある。それはかなり不思議なことで、しかも違法行為である。その人たちはじっとしていられず、時間をむだにしたくないと語っていたが、やっぱりそわそわして落ち著かない様子が見える。

物事にも人にも、スピードが速すぎると、亂れて失速する恐れがある。日本はよく「失われた20年」と言われるけれども、「成熟社會」に入っているに違いない。経済や社會制度が発展し、必要な物やサービスは満たされ、生活はますます便利になっていく?;顨荬悚辘胜丹饯Δ扦悉ⅳ毪⑷摔掀椒菠坤gやかな日を送っている。

電子決済を使わなくても庶民は不便を感じていない。むしろ、現(xiàn)金支払により親近感を持っている。しかも、日本の紙幣は世界で最もきれいだと誇ることができる。

先般の衆(zhòng)議院選挙期間、希望の黨の政見放送の中、黨首小池さんが日本のフィンテックの利用率が低いことを指摘した。つまり、電子決済サービスはまだまだということである。しかし、よく考えると、そういうことは選挙の焦點になれない。電子決済が普及していない根本的な原因は、「民意」が足りないだけではないか?つまり、現(xiàn)金支払いの習慣を変えたくないということ。革新するか、そのまま伝統(tǒng)を受け継ぐか、それは成熟社會の庶民のジレンマであるのかも知れない。

この前、日本の會社と取引の関係がある中國の會社に勤める知人が「日本の會社はまたファクスを使っている。不思議ですね。ネットで何でもできるのに、ファクスって。時代遅れですよ」と話していた。

私が言いたいのは、現(xiàn)在の日本の「遅れている」を嘲笑するのではなく、日本を近い將來の自分のモデルとして研究してほしい。中國はいつまでもハイスピードで成長するわけではなく、いずれ日本のように成熟した社會になる日がくるだろう。私はその日を楽しみにしている。近年、中國の経済と社會発展のハイスピードを?qū)g感した日本人は少なくない。驚くことは多いかもしれないが、焦る必要は全くない。日本はゆっくり時流に乗っていくと自信を持てばいい。テレビCMで「人間はちょっとしゃべりすぎ」というキャッチフレーズがある。このような「ご大層」こそ、日本の自信である。

それにしても、日本では観光客のために、「微信」、「支付寶」など中國系の電子決済が増えている。ビジネスの視點からそれを評価したい。特に、2020年東京五輪に向け、社會がさらに成熟するよう活気が付くことを願っている。中國のスピード感を感じながら、日本の成熟さをも味わう。これは日本と中國を行き來する在日中國人にとっては幸せなことなのである。

■筆者プロフィール:黃 文葦

在日中國人作家。日中の大學でマスコミを?qū)煿イ?、両國のマスコミに従事。十數(shù)年間マスコミの現(xiàn)場を経験した後、2009年から留學生教育に攜わる仕事に従事。2015年日本のある學校法人の理事に就任?,F(xiàn)在、教育?社會?文化領(lǐng)域の課題を中心に、関連のコラムを執(zhí)筆中。2000年の來日以降、中國語と日本語の言語で執(zhí)筆すること及び両國の「真実」を相手國に伝えることを模索している。

■筆者プロフィール:黃 文葦

在日中國人作家。日中の大學でマスコミを?qū)煿イ?、両國のマスコミに従事。十數(shù)年間マスコミの現(xiàn)場を経験した後、2009年から留學生教育に攜わる仕事に従事。2015年日本のある學校法人の理事に就任?,F(xiàn)在、教育?社會?文化領(lǐng)域の課題を中心に、関連のコラムを執(zhí)筆中。2000年の來日以降、中國語と日本語の言語で執(zhí)筆すること及び両國の「真実」を相手國に伝えることを模索している。

Facebookはこちら
「黃文葦の日中楽話」の登録はこちらから

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China?記事へのご意見?お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業(yè)務(wù)提攜

Record Chinaへの業(yè)務(wù)提攜に関するお問い合わせはこちら

業(yè)務(wù)提攜