習(xí)近平國家主席の招待に応じ、米國のトランプ大統(tǒng)領(lǐng)が11月8日から10日までの日程で、中國を公式訪問。8日午後、習(xí)主席と彭麗媛夫人は故宮博物院でトランプ大統(tǒng)領(lǐng)とメラニア夫人を出迎え、両國首脳と夫人たちは故宮博物院內(nèi)にある寶蘊(yùn)樓で中國茶を味わった。百年の歴史を誇る寶蘊(yùn)樓は、中國の外交を目の當(dāng)たりにした「新たな寶」となった。

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日が落ちて夕焼けの殘照に映える故宮は、威風(fēng)堂々とした赤壁に緑の瓦が美しさだけでなく、一種柔らかな雰囲気を添えている。西華門から入ると、ほど近い場所に木煉瓦構(gòu)造の建築物が建っている。これが寶蘊(yùn)樓。故宮の中で唯一現(xiàn)存する西洋風(fēng)建築として、その獨(dú)特な建築スタイルは故宮內(nèi)の他の建築物とは大きく異なり、そのコントラストがひときわ際立っている。

▽名前の由來は、23萬點(diǎn)にも上る文化財から

寶蘊(yùn)樓はその名のとおり、「寶」と深い関係がある。1911年に辛亥革命が成功し、清朝が滅びると、北洋政府が清朝の宮殿を沒収して管理した。1913年初頭、北洋政府は瀋陽故宮と河北承徳避暑山荘に保存されていた文化財をすべて北京に移送することを決定。しかし、當(dāng)時の北京には文化財をしっかりと保管できるような場所が足りなかったため、故宮の咸安宮跡に倉庫を建て、そこに國寶を保管することを臨時決定した。史料の記載によると、寶蘊(yùn)樓は1915年に完成し、3150箱、約23萬點(diǎn)の文化財が保管された。保管された文化財の大部分は金や寶玉、珍しい書物といった途方もない価値の寶物であったことから、倉庫を「寶蘊(yùn)樓」と名づけたのだという。

▽故宮內(nèi)で唯一現(xiàn)存する西洋風(fēng)建築物

中國の伝統(tǒng)的な古くからの建築物が數(shù)多く存在する故宮の中で、寶蘊(yùn)樓は確かに非常に獨(dú)特な建築スタイルとなっている。寶蘊(yùn)樓は西洋の建築様式に従って設(shè)計?建造された建築物で、木煉瓦構(gòu)造による北と東、西の3つの単獨(dú)の建物から構(gòu)成されている。周辺を取り囲むような配置で、咸安宮跡をめぐるように北と東、西の三面が建てられ、咸安門で完全に取り囲み、密閉された空間を形成している。その建築面積は1646．9平方メートルにも及ぶ。

3つの単獨(dú)の建物はいずれも煉瓦作りの壁を採用しており、壁にセメントを塗った上に赤の液體で塗裝されている。窓は狹くて長く、窓枠をすべて白で統(tǒng)一することで、壁の赤と窓枠の白が美しいコントラストをなしている。北側(cè)の建物は主樓で、その中央には階段が設(shè)けられており、両側(cè)にはそれぞれ西洋風(fēng)の柱狀の展示ケースが4つずつ設(shè)置されている。ケースに展示されている展示品のほとんどが民國時期の重要文化財だ。

3つの建物はいずれも二階建てとなっており、その建築面積の大きさだけでなく、外観デザインも非常にユニーク。東側(cè)の建物と西側(cè)の建物は左右対稱となっており、補(bǔ)助施設(shè)の役割も果たしている。主樓と東西の建物を結(jié)ぶ廊下は、欄干と柱が白で統(tǒng)一されており、吹き抜けの廊下となっている。

▽修繕工事は「昔の狀態(tài)そのままに修復(fù)する」ことを原則に

長年にわたり、文化財の倉庫として使用されてきた寶蘊(yùn)樓は、瓦葺きの屋根から柱などの構(gòu)造、室內(nèi)や外壁の裝飾、中庭の地表に至るまで、それぞれ異なるレベルでの破損が生じていた。2013年に故宮博物院が寶蘊(yùn)樓を調(diào)査した結(jié)果、建物の構(gòu)造自體は特に問題がないものの、雨漏りや外壁の損傷、屋根が部分的に腐ってしまっているといった問題の存在が確認(rèn)されたため、2013年末から修繕工事が開始された。

修繕工事開始當(dāng)時、故宮博物院の単院長は、「修繕は『昔の狀態(tài)そのままに修復(fù)する』ことを原則とし、可能な限り、同じ技法と技術(shù)を用い、本來の構(gòu)造を保つだけでなく、修繕後も修繕前と同じ様式を保つようにする」としていた。

2015年、寶蘊(yùn)樓は建設(shè)から100周年を迎え、修繕工事も無事竣工した。その役割は文化財の倉庫から展示館に変わり、寶蘊(yùn)樓では主に「故宮博物院院史陳列」というテーマで、民國時期における故宮の歴史の変遷を展示している。また、定期的に一般の人々にも開放されている。（提供/人民網(wǎng)日本語版?編集/HQ）