6日午後7時(shí)30分、湖北省武漢市の街道口阜華ビル3階にあるカレー屋で、島田孝治さん（70）が中國(guó)人學(xué)生に日本語(yǔ)を教えていた。（文：姚伝龍。長(zhǎng)江日?qǐng)?bào)掲載）

2010年5月から、島田さんはこのカレー屋を経営し、今年で7年目になる。ここ7年、ビザ更新などのために日本に帰っている時(shí)以外は、カレー屋で働いているか、若者に日本語(yǔ)を教えているかして過(guò)ごしている。

島田さんは35歳の時(shí)、米國(guó)やイタリア、スイス、デンマーク、スウェーデンなど、世界各地に足を運(yùn)んでいたため、今のような生活は受け入れられず、「生きている間にいろんな文化のおもしろさを體験しなければ」と感じていたという。

しかし、今は武漢で充実した楽しい毎日を送り、「ここは故郷のようで、ここでの生活が好き」と島田さん。

留學(xué)生との縁で中國(guó)へ

1947年に福岡で生まれた島田さんは大學(xué)卒業(yè)後、普通の若者と違い、結(jié)婚して子供を作ったりせず、自由な時(shí)間のほとんどを読書や旅行に費(fèi)やした。

そして、旅行を通して、いろんな文化に觸れることが一層楽しくなった。日本の島田さんの家の周りには中國(guó)人留學(xué)生が住んでおり、それらの若者と知り合い、地元のおいしい物を食べさせてあげたり、アルバイト探しを手伝ったり、生活上のサポートをしたりするようになった。「若者から活力をもらい、留學(xué)生との交流を通して、中國(guó)のことをもっと深く知りたいと思うようになった」。

09年に退職した島田さんはもともと家で読書をしたりして、のんびり生活する予定だったが、武漢出身の留學(xué)生から「武漢は『大學(xué)の都市』で、在學(xué)中の大學(xué)生の數(shù)は世界で指折り」と教えてもらい、さらに、「武漢に戻って日本式のカレー屋を開くつもりで、手伝ってほしい」と言われたという。そして、仲良くしていたその留學(xué)生に心を動(dòng)かされ、10年5月に武漢を訪れた。

留學(xué)生と一緒にカレー屋は実現(xiàn)せずも武漢に殘る

いろんな所へ行ったことのある島田さんだが、腰を據(jù)えるのに選んだのは武漢だった。

「武漢は福岡と季節(jié)や気溫が似ており、緑もたくさんあり、空気がきれい。武漢には若者がたくさんおり、人と人との関係も溫かい」と島田さん。結(jié)局、その留學(xué)生とはカレー屋を出す場(chǎng)所や內(nèi)裝などをめぐって意見が合わず、一緒に店を経営することはなかったものの、武漢に殘ってカレー屋をオープンさせ、経営を続けてきた。

カレー屋の周辺には武漢大學(xué)などの大學(xué)がたくさんある。若者と交流できる場(chǎng)所として島田さんが選んだ場(chǎng)所だ?！傅辘耸呈陇藖?lái)た大學(xué)生から、日本語(yǔ)を教えてほしいと頼まれることも多く、僕にとっては交流の良い機(jī)會(huì)となっている。僕のことを信頼してくれている學(xué)生には感謝している」と島田さん。

若者から感動(dòng)をもらい武漢で暮らし続ける

ここ7年、島田さんはたくさんの若者を助け、若者も島田さんにたくさんの「感動(dòng)」を與えてきた。これも、島田さんが武漢に殘って生活している理由の一つだ。17年9月、以前カレー屋に來(lái)たときに島田さんから日本語(yǔ)を教えてもらった高校生の閔さんは、他の地域に引っ越すことになり、わざわざ店に來(lái)て、島田さんが店の前で客を迎えている場(chǎng)面を描いた絵をプレゼントしてくれたという。その絵は現(xiàn)在、家の壁に飾っている。

別の時(shí)には、ある男子學(xué)生が島田さんに日本語(yǔ)に関する質(zhì)問をし、お禮にカレー屋のメニューに載せる寫真の撮影を買って出てくれたという。また、ある女子學(xué)生は、簡(jiǎn)単な日本語(yǔ)の會(huì)話を教えてもらうと、カレー屋の仕事を約1カ月間無(wú)償で手伝ってくれたという。島田さんは、「自分はとても意義のあることをしていると感じる」と誇らしげに語(yǔ)った。

今後について、島田さんは「武漢でずっと暮らしたい。そして、最後は、がんばって仕事をし、世話してくれている従業(yè)員らに財(cái)産を分け與えて、自分を中國(guó)で埋葬してもらいたい。そうすれば、僕も中國(guó)の一部になれる」と話した。（提供/人民網(wǎng)日本語(yǔ)版?編集/KN）