黃 文葦 2017年11月19日(日) 15時0分
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先日、ベトナム?ダナンにて安倍晉三首相と習近平中國國家主席が會談をし、雙方が関係改善に向け意欲を示した。やっと笑顔の握手が実現(xiàn)できた。これから日中両國の首脳が少しずつでも歩み寄れることを祈念したい。資料寫真。
11月11日に、ベトナム?ダナンにて安倍晉三首相と習近平中國國家主席が會談をし、雙方が関係改善に向け意欲を示した。やっと笑顔の握手が実現(xiàn)できた。これから日中両國の首脳が少しずつでも歩み寄れることを祈念したい。
最近、日中関係はあまり話題になっていないけれど、今年は日中両國にとって、國交正?;?5周年という大事な節(jié)目を迎えた年である。この45年間だけではなく、その前からの関係性も含め、日中関係の歴史から學ぶことがたくさんある。
9月に観たNHKのドキュメンタリー番組「総書記 遺された聲?日中國交45年目の秘史?」を思い出した。番組では、80年代の日中両國の政治家が深い友情を築いたことを記録している。中曾根康弘元首相と中國の胡耀邦元総書記は「刎頸(ふんけい)の友」だという。2人にはお互いに「友人のために力になりたい」という思いがあった。日中両國の政治家がお互いの人間性に魅了されたということは間違いない。
ちなみに、中國メディアによると、數(shù)年前、中曾根康弘元首相が中國留日同學(在日留學生)総會代表と面會した際に、「日本の政治家にとって、中國文化を學ぶことは重要だ」と述べた。それで、日本の政治家の漢文素養(yǎng)についてちょっと調(diào)べてみた。
昔の日本の政治家は、中國古典を精通する方が多かったようである。中國人にとって、田中角栄元首相は馴染みのある人物である。なせなら、中國との國交正常化は田中內(nèi)閣で実現(xiàn)したからだ。45年前に、田中角栄氏が訪中した際に、毛沢東?周恩來らに漢詩を贈り、毛沢東が田中角栄氏に?楚辭集注?大巻を贈った。両國の政治家が自らの手で共通の文化を織り、そのおかげで、厄介な領土問題などでも円滑に話し合えた。
宮沢喜一元首相も漢文の素養(yǎng)を身に付けていた政治家であった。1984年、自民黨総裁選立候補を決意した時、「中原逐鹿」(ちゅうげんちくろく)という中國古典「史記」の言葉を引用した?!钢性鹇埂工趣隙啶斡⑿郅熳婴挝护蚓绚盲茽帳Δ长?。または、一つの地位などの目的を狙って競い合うこと。さらに、総理退陣の時の心境として、宮沢元首相が中國唐朝の詩人である王昌齢の「一片の氷心玉壷にあり」を挙げ、秀逸を極める姿勢であった。
小泉純一郎元首相のプロフィールを見ると、座右の銘は「論語」の言葉である「無信不立(信無くば立たず)」だった。國會での答弁、小泉元首相が時々古典を引用する。かつて「天のまさに大任をこの人に下さんとするや、必ずまずその心志を苦しめ、その筋骨を労せしむ」という孟子の言葉を引用し、自らの改革を推進する決意を表明した。
殘念ながら、小泉元首相の後、政治家の漢文素養(yǎng)が見られなくなった。日本では、「三國志」など古典文學がよく売れているけれども、日本の政治家は漢文の素養(yǎng)を身につけているだろうか。日中関係に生きる中國古典が復活できるだろうか。
文化の受容と理解があってこそ、政治的な知恵が生まれる?,F(xiàn)在の日中関係において、日中両國の政治家の中、田中角栄氏のような先見力?包容力ある政治家がいたらとつくづく思う。「友情」と「文化」を欠いたら、目の前の利益にこだわってしまう。近年、中國側が日中関係を語る際、よく「戦略的互恵関係」と表現(xiàn)する。つまり、利益を優(yōu)先すること。そして、利益に関して、噛み合わないことがあったら、互いに急にそっぽを向いたり、怒り出したりする。
先般、トランプ米大統(tǒng)領が孫のビデオをサプライズプレゼントとして中國に持ち込んだ。中國語の歌を歌ったり、中國の伝統(tǒng)文化教材の「三字経」を暗唱したりしていた。そのかわいい姿が場の雰囲気を和ませた。大げさに言えば、それは文化と外交を融合する成功例と言っても過言ではない。そのような「文化外交」が相手國の大衆(zhòng)の心をつかむはずである。
もちろん、中國側にとっては、古典が大切だけれど、新しい文明と文化を創(chuàng)り出すことも重要である。かつてある日本の政治學者がこんなふうに語ってくれた?!附袢?、世界に咲き誇る中國の文化と文化人を言えば、女優(yōu)チャン?ツィイーしかいない気がします」。言われてみれば、世界に発信する中國の現(xiàn)代文化が極めて少ないと認めざるを得ない。新しい文化を創(chuàng)り出さないと、古典の遺産を使い果たしてしまう恐れがある。
70年代と80年代、日本と中國の政治?外交の中、政治家の間に友情と文化が交じり合って、まことに素晴らしかった。今の日中の政治関係には足りないものは「友情」と「文化」であるかもしれない。日中両國の間、最も強い絆は、長い歴史をつなぐ文化であることを忘れてはいけない。
■筆者プロフィール:黃 文葦
在日中國人作家。日中の大學でマスコミを専攻し、両國のマスコミに従事。十數(shù)年間マスコミの現(xiàn)場を経験した後、2009年から留學生教育に攜わる仕事に従事。2015年日本のある學校法人の理事に就任?,F(xiàn)在、教育?社會?文化領域の課題を中心に、関連のコラムを執(zhí)筆中。2000年の來日以降、中國語と日本語の言語で執(zhí)筆すること及び両國の「真実」を相手國に伝えることを模索している。
在日中國人作家。日中の大學でマスコミを専攻し、両國のマスコミに従事。十數(shù)年間マスコミの現(xiàn)場を経験した後、2009年から留學生教育に攜わる仕事に従事。2015年日本のある學校法人の理事に就任?,F(xiàn)在、教育?社會?文化領域の課題を中心に、関連のコラムを執(zhí)筆中。2000年の來日以降、中國語と日本語の言語で執(zhí)筆すること及び両國の「真実」を相手國に伝えることを模索している。Facebookはこちら「黃文葦の日中楽話」の登録はこちらから
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