2014年6月にブラジルでサッカーワールドカップが開催された際、日本はグループステージで2敗してベスト16に入れず、決勝トーナメントに進(jìn)めなかったが、日本のサッカーファンが試合後、ごみ袋を手に観客席の通路や競(jìng)技場(chǎng)のごみを拾う姿に、世界中から「いいね」が寄せられた。瞭望東方が伝えた。

日本のサッカーファンのこうした行動(dòng)は、実はごく自然なもので、日本人の価値観に浸透した「環(huán)境保護(hù)意識(shí)」に基づいている。

日本を旅行した人の多くが、豊かな緑と都市の町並みの清潔さに最も強(qiáng)い印象を受ける。道にはチリ一つ落ちておらず、さらに不思議なことに、日本の大通りには基本的にごみ箱がない。大型のごみステーションなどももちろんない。人々の暮らす住宅街でも、飲み物の自動(dòng)販売機(jī)の橫に飲み終わったビンや缶を捨てる専用のごみ箱はあるが、それ以外、ごみ箱はほとんど見(jiàn)當(dāng)たらない。

日本人は外で出たごみをどうやって処理しているのだろうか。

答えはこうだ。日本人はごみをビニール袋に入れて家に持ち帰り、家で捨てる習(xí)慣が基本的に身についており、道ばたにむやみに捨てたりしない。子どもも高齢者もみんな同じだ。

日本で暮らす時(shí)に學(xué)ばなければならないことの一つはごみの捨て方だ。コミュニティーでは、ごみを捨てるタイミングが決まっており、たとえば月曜日と水曜日は「可燃ごみ」の日、火曜日は「不燃ごみ」の日、金曜日は「古新聞、ビン、缶などの資源ごみ」の日などとなっている。コミュニティーの目立つ場(chǎng)所にはごみの分別の説明書きがあり、近くのコンビニには専用の回収ボックスがあり、飲料ビンなどのほか、牛乳パックなどを回収してリサイクルに回す。

日本人の環(huán)境保護(hù)意識(shí)は生まれながらのものではない。日本社會(huì)にもかつて汚染が起こり、対策に奔走した歴史がある。

1960年代までは、日本は第二次世界大戦後の経済回復(fù)と経済成長(zhǎng)に力を注ぎ、環(huán)境の保護(hù)を重視していなかった。60年代になり、経済が高度成長(zhǎng)期にさしかかると、環(huán)境を脅かす公害の問(wèn)題が顕在化するようになった。3大公害病（熊本県の水俁病、三重県四日市市の四日市ぜんそく、富山県のイタイイタイ?。─霈F(xiàn)すると、日本人は今日の中國(guó)人のように、「経済発展は環(huán)境を犠牲にして発展の代償にしてはならない」ことを徐々に認(rèn)識(shí)するようになった。

日本は1958年に「公共用水域の水質(zhì)の保全に関する法律」（水質(zhì)保全法）と「工場(chǎng)排水等の規(guī)制に関する法律」（工場(chǎng)排水規(guī)制法）が制定され、62年には「ばい煙の排出の規(guī)制等に関する法律」が制定され、67年には「公害対策基本法」が可決された。

60年代以降、日本の環(huán)境汚染の被害者たちは大規(guī)模な集団訴訟を起こすようになり、メディアも追跡報(bào)道を行った。多くの地域で環(huán)境汚染に反対する市民グループが結(jié)成された。

70年には、ひたすら経済発展を求めて環(huán)境保護(hù)のことを考えない態(tài)度について、反対が45％、賛成が33％になり、初めて反対が社會(huì)の主流になった。內(nèi)閣には公害対策本部が設(shè)置され、この時(shí)の國(guó)會(huì)は「公害國(guó)會(huì)」などと呼ばれた。

「公害國(guó)會(huì)」では、環(huán)境保護(hù)に関する14法案が可決された。

70年代になると、日本は環(huán)境影響評(píng)価制度を段階的に構(gòu)築し、人々の観念はそれまでの「公害を防止する」から「環(huán)境を保護(hù)する」へと徐々に変わり、こうして日本も「環(huán)境保護(hù)時(shí)代」に足を踏み入れた。（提供/人民網(wǎng)日本語(yǔ)版?編集/KS）