<直言!日本と世界の未來>中國における企業(yè)の社會的責任を考える=環(huán)境?CSRなどで一層の日中経済協(xié)力を―立石信雄オムロン元會長

立石信雄    2017年12月17日(日) 8時0分

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中國で進む環(huán)境破壊について、深刻な公害問題を克服してきた日本の技術(shù)を中國にも生かしてほしいという聲を中國の研究者や有識者から聞く。こうした分野での協(xié)力を通じて、日本と中國が相互理解を深め、將來にわたってより良い関係を築いていけるものと思っている。

私は1994年以來十數(shù)年にわたり、経済広報センター副會長などの肩書で、毎年中國各地の大學で講演を行ってきた。中國の將來を擔う學生たちに日本の経済界や企業(yè)について理解を深めてもらうのが目的であった。

この間、大學から與えられた講演のテーマは多岐にわたるが、「日本の戦後の発展の経緯」、「資本主義」、「民営化(國鉄、電電公社など)をどう進めたか」、「コーポレート?ガバナンス」、「企業(yè)の社會的責任(CSR)」などであった。

2005年には上海杭州を訪問し、復(fù)旦大學と浙江大學で「國際企業(yè)に求められる社會的責任」というテーマで講演を行った。講演後の質(zhì)疑応答では、學生たちから「社會的責任と企業(yè)利益はどちらを優(yōu)先するのか」「経営者は企業(yè)の社會的責任(CSR)をどう受け止めるべきか」「CSRを海外への企業(yè)進出の條件にすべきではないか」といった熱心で鋭い意見や質(zhì)問が飛んできた。

このように、CSRについては中國での講演テーマとして度々取り上げたが、04年5月の経済広報センターと中國社會科學院共催のシンポジウムでの大半の反応は「CSRにはコストが掛かり、企業(yè)に余計な負擔が掛かる」というものだったが、中國でもCSRに関する関心が急速に高まっていることを?qū)g感した。

最近、様々な報告によると、中國でのCSRへの関心はさらに高まっているようだ。その背景には、企業(yè)の不祥事がある。市場経済の進展に伴い、一部の企業(yè)では短期利益を追求するために、環(huán)境汚染、偽物商品の製造、脫稅、労働者の健康被害、消費者利益の損害など、多岐にわたる問題が噴出している。乳幼児用粉ミルクの品質(zhì)不良問題で、多くの犠牲者が出た事件や各地で発生した爆発事故もその一例である。

今や、中國でも社會的責任に関する具體的な動きが見られ、日本のように、より幅広い分野を包合したところまでは拡大していないものの、特に環(huán)境対策、法令順守、腐敗防止、消費者保護などの分野におけるCSRが追求されてきている。具體的な動きの一つとして、SAC(國家標準監(jiān)督委員會)、國務(wù)院発展研究センター、商務(wù)部、國家経済計畫委員會などがISO(國際標準化機構(gòu))における社會的責任の基準に関して積極的に取り組んでおり、中央政府の20の官庁參加による社會的責任標準制定委員會が設(shè)立されており、CSRに関するシンポジウムも中國各地で開催されている。中國企業(yè)連合會傘下の企業(yè)數(shù)は大小合わせ1300萬社もある。大企業(yè)が率先してCSRに取り組み、その下請けを指導(dǎo)することが義務(wù)づけられているだけに、浸透が速いと思われる。

最近の日中関係はやや緊張関係がやや緩和されつつあるとはいえ、政治的に依然複雑な狀況も見られる。しかしCSR、公害問題をはじめとする経済分野において、日本はまだまだ中國と連攜できることが多いと考える。例えば、中國內(nèi)陸部の振興策、西部大開発の中心である重慶市では、急速に進む開発の陰で深刻な環(huán)境破壊が広がっており、大気汚染が進んでいる。このように急速に進む環(huán)境破壊について、幾多の深刻な公害問題を克服してきた日本の技術(shù)を中國にも生かしてほしいという聲を中國の研究者や有識者から聞いている。こうした分野での協(xié)力を通じて、日本と中國が相互理解を深め、將來にわたってより良い関係を築いていけるものと思っている。

<直言篇33>

立石信雄(たていし?のぶお)

1959年立石電機販売に入社。1965年立石電機(現(xiàn)オムロン株式會社)取締役。1995年代表取締役會長。2003年相談役。 日本経団連?國際労働委員長、海外事業(yè)活動関連協(xié)議會(CBCC=企業(yè)市民協(xié)議會)會長など歴任。「マネジメントのノーベル賞」といわれるSAM(Society for Advancement of Management)『The Taylor Key Award』受賞。同志社大名譽文化博士。中國?北京大、南開大、上海交通大、復(fù)旦大などの顧問教授や顧問を務(wù)めている。SAM(日本経営近代化協(xié)會)名譽會長。公益財団法人日本オペラ振興會常務(wù)理事。エッセイスト。

■筆者プロフィール:立石信雄

1959年立石電機販売に入社。1965年立石電機(現(xiàn)オムロン株式會社)取締役。1995年代表取締役會長。2003年相談役。 日本経団連?國際労働委員長、海外事業(yè)活動関連協(xié)議會(CBCC)會長など歴任?!弗蕙庭弗幞螗趣违惟`ベル賞」といわれるSAM(Society for Advancement of Management)『The Taylor Key Award』受賞。同志社大名譽文化博士。中國?北京大、南開大、上海交通大、復(fù)旦大などの顧問教授や顧問を務(wù)めている。SAM(日本経営近代化協(xié)會)名譽會長。エッセイスト。

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