2017年12月15日、フィリピンの首都マニラに初の「フィリピン人慰安婦像」が設(shè)置された。米サンフランシスコ市に建てられた慰安婦をめぐっては大阪市がこれに抗議し、姉妹都市関係の解消を宣言している。マニラの姉妹都市は橫浜市。今度は橫浜市との関係にも“飛び火”するのか。

比メディアなどによると、像が建てられたのはマニラ灣に面したロハス大通り沿いの遊歩道の一角。臺(tái)座を含めた高さは約3メートルで、目隠しをされた民族衣裝の女性が灣側(cè)から市內(nèi)側(cè)に向いて立つデザインとなっている。日本大使館からは北に約3キロの場(chǎng)所だ。

像は學(xué)者らで構(gòu)成し、歴史的建造物への碑文設(shè)置などを行う政府機(jī)関の「フィリピン國(guó)家歴史委員會(huì)」（NHCP）が設(shè)置。太平洋戦爭(zhēng)中に舊日本軍の性暴力の被害を受けた女性たちの悲劇を語(yǔ)り継ぐのが目的で、中華系の「トゥライ財(cái)団」や比人元慰安婦と支援者の団體「リラ?ピリピーナ」などの協(xié)力を得て造られた。

臺(tái)座には「メモラーレ（記憶）」とのタイトルの下に「1942?45年の日本統(tǒng)治下で虐待の被害にあったすべての比人女性の記憶である。彼女たちが自身の経験を語(yǔ)りだすまでに、何年もの月日を要した」と記されている。太平洋戦爭(zhēng)開戦日の8日に除幕式が行われ、その後マニラ市に引き渡された。

これに対し、菅義偉官房長(zhǎng)官は12日の記者會(huì)見で「諸外國(guó)における慰安婦像の設(shè)置はわが國(guó)の立場(chǎng)と相いれない極めて殘念なことだ」と指摘。フィリピン政府に設(shè)置の経緯などを確認(rèn)するとともに、日本政府の立場(chǎng)を申し入れたことを明らかにした。菅官房長(zhǎng)官は「日本とフィリピンは長(zhǎng)年にわたって真の意味の戦略的パートナーであり、本件についてもフィリピン政府とよく相談して対応したい」とも付け加えている。

一方、サンフランシスコ市では今年9月、中心にある聖マリア広場(chǎng)で慰安婦像の除幕式が行われた。中國(guó)、韓國(guó)、フィリピンの若い女性3人が手をつなぐ造形は當(dāng)時(shí)の慰安婦を象徴している。同市議會(huì)は11月14日、この慰安婦像と維持費(fèi)用を市に寄贈(zèng)するという民間団體の要望を受け入れる決議と9月22日を「慰安婦の日」とする議案を可決している。

同市と姉妹都市関係にある大阪市の吉村洋文市長(zhǎng)は「不確かな主張があたかも歴史的な真実として書かれている」として市有化に抗議したが、受け入れられなかったため、姉妹都市関係の解消を宣言。サンフランシスコ市のエドウィン?M?リー市長(zhǎng)が急逝したことに配慮し、來(lái)年6月に市長(zhǎng)選が実施された後、新市長(zhǎng)に対して正式に解消を通知するという。

マニラ市と橫浜市が姉妹都市提攜したのは1965年7月。提攜50周年の15年9月には林文子市長(zhǎng)がマニラ市議會(huì)で演説するなど交流を深めている。（編集/日向）