中國(guó)とオーストラリアの関係が険悪化している。最初の兆候は、オーストラリアが11月23日に14年ぶりに発表した外交白書(shū)だった。

同白書(shū)は、中國(guó)による自國(guó)の鉱物?エネルギー資源への需要が自國(guó)経済や國(guó)民生活の向上につながることなどを認(rèn)める一方で、南シナ海問(wèn)題などでは「中國(guó)は米國(guó)の地位に挑戦している」「中國(guó)は彼らの主義に基づいた地域の秩序を強(qiáng)化しつつある」などと中國(guó)に対する警戒を示した。

中國(guó)とベトナムやフィリピンが対立している南シナ海の島について、オーストラリアは領(lǐng)有権を主張していない。したがって「中立」の立場(chǎng)だ。しかし、中國(guó)の「現(xiàn)狀変更」については警戒する姿勢(shì)を続けている。その意味で、「白書(shū)」に新たな主張を盛り込んだわけではないが、「オーストラリアが政府白書(shū)で中國(guó)に警戒を示した」として注目されることになった。

中國(guó)外交部の陸慷（ルー?カン）報(bào)道官は同日の記者會(huì)見(jiàn)で、白書(shū)全體としては中國(guó)の発展と中豪関係を積極的に評(píng)価していると述べた上で、「南シナ海の問(wèn)題で無(wú)責(zé)任な言論をやめるよう促す」などと不快感を示した。

次の大きな出來(lái)事は、オーストラリア政府が12月になり「外國(guó)勢(shì)力」が自國(guó)政治に影響を與えることを阻止する動(dòng)きを本格化させたことだった。ターンブル首相は5日、「外國(guó)勢(shì)力が（オーストラリアの）政治プロセスに影響を與えようとして、これまで前例のない、ますます巧妙な工作を行っている」「中國(guó)の影響について懸念すべき報(bào)告がある」と指摘した。

中國(guó)外交部の耿爽（グン?シュアン）報(bào)道官は5日の定例記者會(huì)見(jiàn)などで、「オーストラリアの関連する人々に偏見(jiàn)を捨てることを督促する」「中國(guó)側(cè)にオーストラリアの內(nèi)政に干渉する考えはない。政治獻(xiàn)金を通じてオーストラリアの國(guó)內(nèi)政治に影響を與える考えもない」と反発した。

耿報(bào)道官は8日の定例記者會(huì)見(jiàn)で、ターンブル首相の発言と同発言を支持したオーストラリア議會(huì)を「一部メディアの無(wú)責(zé)任な報(bào)道に、無(wú)原則に迎合するもの。中國(guó)に対する偏見(jiàn)に満ちている」などと批判。

するとターンブル首相は9日、故毛沢東主席の建國(guó)宣言のひとつをパロディーのように用いて「澳大利亜人民站起來(lái)了（オーストラリア人民は立ち上がった）」と中國(guó)語(yǔ)で述べ、中國(guó)の自國(guó)政治への影響力行使を阻止するのは、自國(guó)の主権問(wèn)題との考えを示した。

同発言を受け、陸慷報(bào)道官は11日の記者會(huì)見(jiàn)で「中國(guó)はオーストラリアの指導(dǎo)者の発言に関心を持っている。オーストラリア側(cè)の一部の人に対して、自らのイメージと中豪関係を損ねるような発表はやめるようお?jiǎng)幛幛工搿工胜嗓确窗kした。

中國(guó)でも毛沢東主席に対しては、1950年代の大躍進(jìn)で大量の餓死者を出し、60?70年代の文化大革命で國(guó)を大混亂させたなどとして批判はある。共産黨自身も、文化大革命について「毛沢東が誤って発動(dòng)」などと認(rèn)めている（1981年、「建國(guó)以來(lái)の黨の若干の歴史問(wèn)題についての決議」）。

しかし中國(guó)共産黨は毛沢東の生涯全般については、新中國(guó)を成立させた「功績(jī)が第一」であり、その後の失敗についての「誤りは第二」との見(jiàn)解だ。毛沢東の建國(guó)宣言をパロディーのように使われたのでは、建國(guó)そのものが侮辱されたようにも感じるだろう。まして、中國(guó)人自らが毛沢東を批判するのと、外から茶化されるのでは、受けとめる感情は違ってきて當(dāng)然だ。陸報(bào)道官の「自らのイメージを損ねるような発表」の言い方には、ターンブル首相の発言に対するいら立ちが感じられる。（続く）

■筆者プロフィール：如月隼人

日本では數(shù)學(xué)とその他の科學(xué)分野を勉強(qiáng)したが、何を考えたか北京に留學(xué)して民族音楽理論を?qū)煿ァＨ毡兢藨盲皮椁鲜长伽毪郡幛司幖浾撙蚣跇I(yè)とするようになり、ついのめりこむ?！钢袊?guó)の空気」を読者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。

■筆者プロフィール：如月隼人

1958年生まれ、東京出身。東京大學(xué)教養(yǎng)學(xué)部基礎(chǔ)科學(xué)科卒。日本では數(shù)學(xué)とその他の科學(xué)分野を勉強(qiáng)し、その後は北京に留學(xué)して民族音楽理論を?qū)煿?。日本に戻ってからは食べるために編集記者を稼業(yè)とするようになり、ついのめりこむ。毎日せっせとインターネットで記事を発表する?！钢袊?guó)の空気」を読者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。中國(guó)については嫌悪でも惑溺でもなく、「言いたいことを言っておくのが自分にとっても相手にとっても結(jié)局は得」が信條。硬軟取り混ぜて幅広く情報(bào)を発信。

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