「今冬の北京の空は例年より青い」と中國メディア、大気汚染対策で「脫石炭」強調(diào)も代替のLNG不足深刻化し対応迷走

Record China    2017年12月30日(土) 18時0分

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「今冬は北京などで例年より青い空が多いと感じる人が増えている」と中國メディアが強調(diào)している。大気汚染対策として進めた「脫石炭」の成果だが、一方で代替エネルギーのLNG不足が深刻化。政府の対応は迷走している。北京の天安門広場

2017年12月30日、「今冬は北京などで例年より青い空と白い雲(yún)が多いと感じる人が増えている」―。中國メディアがこう強調(diào)している。大気汚染対策として國を挙げて進める「脫石炭」の成果だが、その一方で代替エネルギーとなる液化天然ガス(LNG)不足が深刻化。政府は一転して石炭の使用継続を認めるなど、対応が迷走している。

中國網(wǎng)が報じた當局の観測データによると、北京?天津?河北の今年1?11月のPMPM2.5平均濃度は、2013年同期と比べ4割近くも低下した。特に北京市の過去9カ月のうち8カ月の平均濃度は同月比として過去最低を記録しており、「大気汚染防止行動計畫(大気十條)」の定めるPMPM2.5年間平均濃度60μg/m3以內(nèi)という目標に近づいている。

「脫石炭」が加速したきっかけは、10月の中國共産黨大會。習(xí)近平総書記(國家主席)が「青い空を守る戦いに勝利する」と宣言し、各地で具體的な動きが相次いだ。記事は「大気品質(zhì)の改善は天気ではなく人の努力の結(jié)果だ。各地の各部門が対策を打ち出した。石炭燃焼、工業(yè)汚染、自動車排出ガス、施工現(xiàn)場の粉じんなどの汚染源を管理し、青空が増えていった」と自賛している。

その上で「小康社會(衣食住が満たされ、比較的余裕のある生活を送れる経済社會水準)の全面的な建設(shè)の勝利を決める上で、三大難関攻略に取り組まなければならないが、汚染防止がその一つとなっている」と指摘?!溉珖瘠摔瑜牍餐乐?、汚染源からの防止、科學(xué)的な施策を堅持することで、清潔な空気が増え、人々の充足感と幸福感が高まる」と呼び掛けている。

半面、大気汚染の根源とされる石炭を暖房用に使うことを制限し、LNGに切り替えようとした取り組みはつまずいている。一気に需要が増えて深刻なガス不足に陥ったためだ。

中國稅関総署によると、11月のLNG輸入量は前年同月比53%増の406萬トン。中國北部を中心とするLNG不足で輸入が急増し、16年12月の373萬トンを上回って過去最高を記録した。

國內(nèi)出荷価格は11月初めに1トン當たり4000元(約7萬円)程度だったが、急速に伸びる需要に供給が追い付かず、同月末には2倍の8000元に高騰。河北省の小學(xué)校は代替設(shè)備のないまま石炭ストーブが撤去され、多くの児童が霜焼けになったほか、同省などでは1000萬人以上が氷點下で暖房のない生活を余儀なくされている、との報道もある。

このため、中國當局は切り替えが間に合わなければ、従來通り暖房用に石炭を使うことを認めると緊急に通達。日本メディアは「『青い空を守る』と公約したばかりだが、今冬も北京などがスモッグで覆われる可能性が大きくなってきた」と伝えている。(編集/日向)

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