2009年3月31日、北京にある中國現(xiàn)代アートのシンボル「798蕓術(shù)區(qū)」に不況の波が押し寄せている。ブームに沸いていた同エリアは昨年秋からの世界的金融危機(jī)の影響により、わずか半年で60軒以上のギャラリーが閉鎖した。中國新聞網(wǎng)が伝えた。

【その他の寫真】

「798蕓術(shù)區(qū)」はアトリエやギャラリーが軒を連ねるアートスポット。1950代に建てられた國営の軍事工場跡地で、北京の新しい観光スポットとして00年ごろから注目されるようになった。英誌「The Week」によれば、05年?06年の1年間で中國現(xiàn)代アートの価格は983％増。また、米紙「ニューヨーク?タイムズ」によれば、04年には存命の蕓術(shù)家による最高落札額トップ10に中國人は1人しかいなかったが、07年には5人に急増した。この年、家族の肖像畫で有名な張暁剛（ジャン?シャオガン）氏の作品が5600萬ドル（約55億円）で落札されている。

だが、まるでバブルがはじけたように、ブームは一気に終息した。世界不況でコレクターの購買意欲は急速に低下。価格もあっという間に暴落した。蕓術(shù)批評家の朱其（ジュー?チー）氏は「最近の蕓術(shù)家はまるで中小企業(yè)の社長のよう。サングラスをかけて両手には綺麗な女の子。付き人を従えて偉そうにふんぞり返っている」と指摘、これもブームが去った原因の1つと分析した。

活気がなくなった「798蕓術(shù)區(qū)」には今、「売り出し中」の張り紙があちらこちらに張り出されている。（翻訳?編集/NN）