2009年4月22日より、南京大虐殺を描いた中國映畫「南京！南京！」が中國國內(nèi)で公開された。先日、浙江省杭州市で行われた試寫會の舞臺挨拶では、出演した日本人俳優(yōu)が罵聲を浴びるというハプニングも伝えられた。今月、中國國內(nèi)では南京大虐殺を題材にした映畫が2本公開される予定。一方は國産、他方は3か國合作で、話題合戦を繰り広げている。

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■日本の視點も描いた國産映畫「南京！南京！」

陸川(ルー?チュアン)監(jiān)督による「南京！南京！」は、虐殺に際した日本軍人の心理的葛藤をも描き、日中両國からの観點を取り入れた作品。中國の戦爭映畫はこれまで、日本人を紋切り型の悪人と描くケースが多く、その人物像に多面性はなかった。これについて、陸監(jiān)督は「作品に日本人の視點が生かされていることが『おかしい』と思うなら、それは、過去の映畫がこのような視點を欠いていたことも意味する」と話している。

先日、作中で日本の軍人を演じた日本人俳優(yōu)が、試寫會會場で興奮した観衆(zhòng)に罵聲を浴びせられるというハプニングが発生した。しかし、「打倒日本帝國主義！」「バカ！」との怒聲を制したのも、また観衆(zhòng)たちだった?？拖椁稀溉毡救速絻?yōu)にそんなことを言うものではない」「彼らこそ尊敬に値する」「彼らは勇敢だ！」という聲が次々とあがり、會場全體が熱烈な拍手に包まれた。罵聲を浴びた俳優(yōu)はこれに感激し、舞臺裏でむせび泣いたという。

■日本上映を斷念した合作映畫「ジョン?ラーベ」

一方、1人のドイツ人商人を通じて南京大虐殺を國際的な視點で描いた中?獨?仏の合作映畫が「ジョン?ラーベ」だ。今月29日より中國全國で公開され、ドイツをはじめ歐州諸國でも上映が決まっている。しかし、フローリアン?ガレンベルガー監(jiān)督は日本での上映を斷念せざるを得なかった。どの配給會社からも買い手がつかないばかりか、映畫を見ることさえ斷られたという。

ガレンベルガー監(jiān)督によると、同作は一方的に日本を批判する作品ではなく、「日本側(cè)にも虐殺行為を誤りと考えた人たちがいた。しかし、彼らが抑止力になることはできなかったことを表現(xiàn)したかった」と語った。

同作には香川照之をはじめとした日本人俳優(yōu)も出演している。香川は虐殺を命じた朝香宮鳩彥親王を演じており、「大きな圧力を受けている」とした。しかし、ほとんどの日本人俳優(yōu)が出演を斷る中、オファーを受け入れた理由を「今こそ過去に起こった一切と向き合う時」と述べている。

実は、香川には「南京！南京！」への出演依頼もあったが斷ったという経緯がある。國際的な観點から見て、「ジョン?ラーベ」の描寫や観點のほうが適切と考えたという。これに対し、「南京！南京！」の制作側(cè)は「この発言は話題づくり」と応戦し、陸監(jiān)督も「香川へのオファーそのものを知らない」と反駁している。(編集/愛玉)