2009年6月、レコードチャイナのライターによる個(gè)人ブログ「21世紀(jì)中國(guó)ニュース」は、中國(guó)で話題となっているサウナ嬢官僚刺殺事件裁判の判決を取り上げた。被告の刑事罰免除を喜ぶ聲にあくまで法律にのっとった裁判を求めるべきと批判している。

【その他の寫真】

以下は同ブログから。

6月16日、ある注目の裁判で判決が下されました。

17日付レコードチャイナ「異例の判決に「司法が知恵発揮」の聲も＝傷害罪認(rèn)定も刑罰は免除―湖北省恩施トゥチャ族ミャオ族自治州」で詳しく伝えていますが、事件のあらましは以下のとおり。

5月10日、湖北省恩施トゥチャ族ミャオ族自治州巴東県のサウナで事件は起きた。同県野三関鎮(zhèn)のデン貴大（デンは登に都の右）企業(yè)誘致主任ら官僚3人が客としてサウナを訪問(wèn)、従業(yè)員のデン玉嬌さんに性的な「特殊サービス」を求めた（登場(chǎng)人物の名字がデンばかりでややこしいです）。デンさんは拒否したが、主任らは離席を許さず、罵倒し関係を強(qiáng)要しようとした。そこで抵抗したデンさんは果物ナイフでデン主任を刺殺、もう一人の官僚を負(fù)傷させた、というもの。

官僚が風(fēng)俗に遊びに行っていたことへの反感（性的サービスは違法）。裁判途中にデンさんの弁護(hù)士が警察の介入により解任されたことへの反発から市民の注目が集まり、「正當(dāng)防衛(wèi)として無(wú)罪にするべき」との聲が高まっていました。

そこで「司法の知恵」の発揮です。デン玉嬌さんは気分障害を申し立てていましたが責(zé)任能力はあると認(rèn)定、ただし殺人罪ではなく傷害罪で有罪としました。一方で情狀酌量して刑事罰は科さないという判決。

罪は認(rèn)定するも罰は科さない。異例の判決は検察、司法の面子と世論との雙方に配慮したものとなりました。

世論の勝利だと喜ぶ意見(jiàn)からあくまで無(wú)罪にするべきという意見(jiàn)まで雙方あるようですが、疑問(wèn)なのは司法、すなわち「法治」が見(jiàn)事に踏みにじられているということ。デンさんのケースが正當(dāng)防衛(wèi)にあたるのかどうかについてはわたしには判斷がつきませんが、裁判の結(jié)果は「?jìng)ψ铯蚍袱筏皮馍鐣?huì)的な支持があれば無(wú)罪」というとんでもないものになっています。

そもそも中國(guó)市民がこの裁判に注目したのは公正、正義が踏みにじられているという怒りのためだったはず。官僚が絶大な権力を保有し、それを恣意的に行使できる中國(guó)社會(huì)の現(xiàn)狀に対する批判だったはずです。いかに世論を恐れたとはいえ、情狀酌量の域を超えて裁判所が恣意的に「大岡裁き」を下すことは、現(xiàn)在の狀況に対するカウンターというよりは追認(rèn)に近いもの、ある意味では現(xiàn)狀からの後退すら意味するもののように思います。

デンさんの裁判を「お上の溫情が與えられた希有なケース」で終わらせるのではなく、社會(huì)全體を正す問(wèn)題だと位置づけるのならば、異例の判決に喝采を送っている場(chǎng)合ではありません。官僚の恣意的な権力の行使ではない、「公正な裁判」をあくまで求め続けること。それこそが今、必要なことではないでしょうか。（筆者：chinanews）

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