2009年9月23日、レコードチャイナ?ライターによる個(gè)人ブログ「全人類(lèi)の中國(guó)分析2」は、7月5日のウルムチ事件を境に漢族のデモ活動(dòng)が大膽化している、と指摘した。

【その他の寫(xiě)真】

以下は同ブログから。

中國(guó)をまわっている。先週末は中國(guó)西部のある都市で3件のデモ活動(dòng)を目にした。1つは市立図書(shū)館前、もう1つは高級(jí)法院（裁判所）前だ。図書(shū)館前では、「政府は道義を返せ！我々には生存する権利がある！」と書(shū)かれた橫斷幕が、高級(jí)法院前には「政府と企業(yè)は結(jié)託して我々消費(fèi)者の利益をむさぼっている！」と書(shū)かれた橫斷幕がそれぞれ掲げられていた。その長(zhǎng)さがいずれも20メートルはある特大の橫斷幕だった。

デモをするだけなら、何もめずらしいことはない。強(qiáng)制立ち退きへの抗議、冤罪の訴えなどの聲を上げざるを得ないほどの苦境に立たされた弱者が、中國(guó)にはいくらでもいる。

しかし、そこには見(jiàn)慣れない風(fēng)景があった。図書(shū)館前のデモでは、橫斷幕をもった數(shù)人のデモ參加者と警備の警察官が談笑していたのである。警察官たちはデモ參加者に不審者がいないか見(jiàn)張るでもなく、直立不動(dòng)の姿勢(shì)でデモ參加者を威圧するでもなく、表情も、その一挙手一投足も、非常になごやかな空気をつくりだすのに貢獻(xiàn)していた。

高級(jí)法院前のデモも、筆者が中國(guó)におけるデモに対して抱いている観念に適合しなかった。デモの參加者たちは大聲で橫斷幕の言葉を叫んでいる。怒りに満ちた表情で、その怒りを法院の官僚と通行人たちにぶつけるように叫んでいた。當(dāng)然これは暴動(dòng)とは區(qū)別される。だがかつてなら、これは中國(guó)ではギリギリのやり方だと言わざるをえない。

今年になって、漢族によるデモ活動(dòng)が増えているとの報(bào)道も頻繁に目にする。

正確に言えば、ウルムチ事件を境に空気が変わったように感じている。

それまでは當(dāng)局に逮捕される恐れのあったことが、當(dāng)局からの警告を受ける程度の覚悟があればできるようになり、當(dāng)局からの警告を受ける覚悟がなければできなかったことを、気軽に行動(dòng)に移せるようになっている。ウイグル族と漢族の根深い対立感情に起因した7月5日の暴動(dòng)で幕を開(kāi)けた一連のウルムチ事件で、當(dāng)局が漢族の度を過(guò)ぎたデモ行為に対する?yún)棨筏と【啢辘颏ⅳ椁幛郡长趣?、漢族の気を大きくしたのではないだろうか。

反日デモが象徴するように、「『愛(ài)國(guó)』の大義名分を掲げれば大丈夫だ」という空気はあった。しかし今は違う。気が緩んでいるだけなのか。それとも巧みな計(jì)算が働いているのか。

どちらも間違いではないだろう。今、漢族の民衆(zhòng)のなかに、「當(dāng)局は自分たちの不満が爆発するのを恐れている」という意識(shí)が広く浸透しつつある。「當(dāng)局は少數(shù)民族に対しては厳しく弾圧できるが、我々に対しては、我々を恐れて弾圧できない」という驕りにも似た思いが生じてきたのではないか。

今年は中國(guó)建國(guó)60周年、天安門(mén)事件20周年にあたる。6月の中國(guó)では、天安門(mén)事件など知らないし興味もないという人々をたくさん見(jiàn)た。だが往々にして、歴史は前兆もなく再來(lái)する。中國(guó)人も、中國(guó)に住む外國(guó)人も、覚悟して備えるがよい。

ところで、ゆがんだ愛(ài)國(guó)主義にそまるのと、反政府デモを行うことの間に、なんら本質(zhì)的な違いはない。愛(ài)國(guó)主義と反政府運(yùn)動(dòng)は紙一重だ。全部肯定するか、全部否定するかの違いでしかない。日本でも戦後、多くの戦爭(zhēng)支持者が戦爭(zhēng)反対運(yùn)動(dòng)推進(jìn)派に転じた現(xiàn)象からも、それが分かる。メディアに踴らされる現(xiàn)代人も同じだ。メディアが大きく取り上げる人物をちやほやしていたかと思えば、メディアが攻撃に転じると、報(bào)道を鵜呑みにしてその人物を嫌悪する。

「親中派と嫌中派」「自民黨支持と民主黨支持」「愛(ài)國(guó)提唱者と日教組」「宗教信奉者と自稱無(wú)神論者」。絶対肯定と絶対否定が見(jiàn)え隠れする対立の構(gòu)図を挙げればきりがない。

デモで感じた違和感はこれだったのかもしれない。

絶対肯定の立場(chǎng)であっても、絶対否定の立場(chǎng)であっても、その人々の精神構(gòu)造は同じだ。そうではなく、肯定と否定の間で葛藤しながら、自分の立つ位置とその理由を理性的に探し求める人々が中國(guó)に増えれば、中國(guó)は変わるかもしれない。そのとき、日本人も精神的に成長(zhǎng)しているだろうか。そうでなければ、日本は中國(guó)を前にして、今以上の危機(jī)を迎えるしかない。

■「全人類(lèi)の中國(guó)分析2」は中國(guó)ニュースを材料に、情報(bào)を正しく解読することの大切さを伝える、あるレコードチャイナ?ライターのブログ。Livedoor Blogに掲載。