臺(tái)灣が世界に誇る巨匠ホウ?シャオシェン （侯孝賢）監(jiān)督が、「こんな臺(tái)灣映畫を待っていたんだ！」と絶賛した「海角七號(hào)/君想う、國(guó)境の南」。日本統(tǒng)治時(shí)代の臺(tái)灣を舞臺(tái)としたラブストーリーを描き、日本でも12月下旬のロードショーが決まったこの作品は、それまでまったく無(wú)名だった新人監(jiān)督が、自分の懐も痛めながらわずか5000萬(wàn)NTドル（約1億4000萬(wàn)円）の製作費(fèi)で作り上げた。

【その他の寫真】

ウェイ?ダーション（魏徳聖）監(jiān)督?！负＝瞧咛?hào)」の日本公開を前に、彼のこれまでを振り返ってみよう。

68年臺(tái)灣?臺(tái)南県生まれ、現(xiàn)在41歳のウェイ監(jiān)督は、大學(xué)で電機(jī)関係を?qū)Wんだ後、兵役に就いた際に映畫好きの友人と親交を結(jié)んだ。これが彼の映畫人生の始まりである。兵役後、TV番組ADからTVドラマの腳本?製作まで攜わり、このころ書いた腳本で臺(tái)灣行政院新聞局優(yōu)良映畫腳本賞などを受賞している。

93年にスクリプターとして參加した映畫の撮影現(xiàn)場(chǎng)で、國(guó)際的な著名映畫監(jiān)督エドワード?ヤン(楊徳昌)氏と知り合う。ヤン監(jiān)督の個(gè)人事務(wù)所でアシスタントを務(wù)めながら、日本の林海象監(jiān)督「海ほおづき(96年)」の製作アシスタント、またヤン監(jiān)督の「カップルズ(96年)」で助監(jiān)督を務(wù)める。監(jiān)督第2作となる次回作「セデック?バレ」をはじめ、ウェイ監(jiān)督がオリジナル腳本を書きため出したのはこのころだ。

臺(tái)灣の先住民族による抗日蜂起「霧社事件」を描いた「セデック?バレ」は99年に腳本を完成、自費(fèi)200萬(wàn)NTドル（約560萬(wàn)円）を投じて5分間のトレイラーを制作するがスポンサーがつかず、製作はいったん棚上げに。その間も、ウェイ監(jiān)督はチェン?クオフー(陳國(guó)富)監(jiān)督によるハリウッドとの合作映畫「ダブル?ビジョン(02年)」で企畫立案?助監(jiān)督を務(wù)めるなど、著実に実績(jī)を積んでいく。

「セデック?バレ」にスポンサーがつかない中、「まずは売れる映畫を」と思い、先行させたのが監(jiān)督の長(zhǎng)編デビュー作「海角七號(hào)」となる。運(yùn)命のボタンのちょっとしたかけ違いが、努力家の監(jiān)督に幸運(yùn)を呼んだ。(翻訳?編集/愛玉)