2010年7月8日、米プリンストン大學(xué)経済學(xué)講師のJ．　C．de Swaan氏は「中國の賃上げがもたらす好循環(huán)」と題した文章で、中國東部沿海地區(qū)で相次いでいる賃上げは、労働集約型企業(yè)の內(nèi)陸部移転を促進(jìn)することによって東西の発展不均衡を解消するとともに、內(nèi)需拡大をも促すため、中國にとっては好循環(huán)となると指摘した。ウォール?ストリート?ジャーナル（中國語電子版）が伝えた。以下はその抄訳。

【その他の寫真】

米アップルなどの電子製品の生産を行っている富士康（フォックスコン）が、従業(yè)員の連続自殺事件などをきっかけに賃上げを決定した。同社は、現(xiàn)在広東省深セン市にある工場を、今後労働コストのより低い河北省に移転する計畫だ。賃上げとそれに続く移転は、中國製造業(yè)の現(xiàn)在のトレンドを反映したものだ。

現(xiàn)在、一種の好循環(huán)が中國を次の発展のステージへと突き進(jìn)ませている。賃上げは、世界で最も優(yōu)れた低コストの製造基地である中國の地位を失わせないだけでなく、逆に製造業(yè)の持つ就業(yè)機會を発展の遅れている內(nèi)陸部へと移転させ、高付加価値産業(yè)を東部沿海地區(qū)に根付かせる基礎(chǔ)を築くことにつながる。

中國政府は労働集約型の製造業(yè)を、安価な労働力の豊富な內(nèi)陸地區(qū)へと移転させる政策をすでに進(jìn)めている。これにより、少なくともある一定の期間は、過去30年間沿海地區(qū)に遅れをとってきた內(nèi)陸部で就業(yè)機會を生みだし、同時に低い労働コストによって世界で最も優(yōu)位性を持つ中國製造業(yè)の地位を保つことができる。

では、労働集約型企業(yè)が移転したあとの沿海地區(qū)はどうなるのか？高付加価値産業(yè)や最先端企業(yè)などの、優(yōu)秀なエンジニアやプログラマーなど高級人材を必要とする企業(yè)が殘るだろう。こうした企業(yè)は低レベルの、安価で大量な労働力を必要とはしていない。広東省政府が最近、最低賃金基準(zhǔn)を20％引き上げると発表したが、こうした人材の賃金は最低賃金の2倍以上あり、基準(zhǔn)の引上げはほとんど関係がない。

多國籍企業(yè)や國內(nèi)大型製造業(yè)が中國から他の國へ移転する可能性はどうだろうか？　多くの企業(yè)がすでにこうした選択をしているが、これは末端の低付加価値の製造業(yè)に影響を與えるに過ぎないだろう。

こうした流れから考えると、賃上げ率が最終的にGDP成長率を超えることは間違いない。中國の今後の問題は、賃上げによる末端製造業(yè)の就業(yè)機會の流失ではない。なぜなら就業(yè)機會は発展の遅れた內(nèi)陸部に移転していくからである。問題なのは優(yōu)秀な人材に沿海地區(qū)で生まれる新たなチャンスをいかにつかませるかである。（翻訳?編集/HA）