ポッコリ腹と薄らハゲがスターの條件？―毛沢東役

2006年12月27日、河南（かなん）省禹州（うしゅう）市で、レコードチャイナのカメラマンが、ある村で農(nóng)業(yè)を営む、徐長志（シュー?チャンジー）さんなる人物と対面した。徐さんは若い頃はやせていたが、歳を取るにつれ體重が増加。最近はお腹はポッコリ、髪も薄くなり、すっかり中年の風(fēng)情を漂わせている。

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ごく平凡に、楽しく暮らしていた徐さんだったが、ひとつだけ気になることがあった。彼が街を歩いていると、なぜか人が振り返ったり、ジロジロと見つめられたりするのだ。不思議に思った彼は、何度も鏡を見てみるが、特に様子のおかしいところはない。奧さんに聞いても「何も変わりはない」という。しかし突然、彼の生活に異変が起こる。

ある日、彼の後ろを見知らぬ男がついてきた。何事かと振り返ると、男は「すみません、毛沢東の役をやってくれませんか？」といった。よくよく話を聞くと、その男は映畫の助監(jiān)督。毛沢東の映畫を作るため、そっくりさんを探していたという。

なるほど、そういえば自分は若い頃に何度か「毛沢東に似ている！」と、いわれたことがあったなぁ…。除さんは若い頃の記憶を思い出し、ようやく街中での奇妙な視線について納得した。助監(jiān)督の申し入れに戸惑った除さんは、すぐに返事をすることができず、家に帰って鏡を見つめながら考えた。

「この歳で、経験もないのに映畫デビューができるのか？」しかも、ルックス的には薄くなった頭がとても気になる。しかし、せっかくのチャンス、と考え直し、助監(jiān)督に「引き受けます」と連絡(luò)した。さっそく彼はとある映畫スタジオに連れて行かれ、演技の特訓(xùn)が始まった。毛沢東役には何人かの候補(bǔ)者がいたが、まったくの素人だった徐さんは演技の飲み込みが早く

、見事、毛沢東役を勝ち取ったという。間もなく彼は、若かりし時(shí)代の毛沢東を演じる。クランクインまで、あともう少し。徐さんの演技は、ますます力が入っているに違いない。