2011年10月19日、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」は、上海地下鉄12號(hào)線建設(shè)現(xiàn)場で、手抜き工事疑惑が浮上したと報(bào)じた。

【その他の寫真】

18日付新民網(wǎng)は、建設(shè)中の上海地下鉄12號(hào)線で鉄筋の「間引き」が発覚したと報(bào)じた。すでに工事の一時(shí)停止が命じられ、調(diào)査が進(jìn)められているという。

トラブル続きの上海地下鉄。先月27日には追突事故が発生し、270人もの負(fù)傷者がでた。また死傷者が出るような大事故ではないが、今月13日から18日にかけ6日間で7回もの故障が発生している。信號(hào)システムの欠陥、誤動(dòng)作がいまだに改善できていないようだ。今回、新民網(wǎng)が報(bào)じたのは、ある意味、車両トラブルよりも深刻で簡単には改善できない線路設(shè)備の手抜き工事となる。

先日、上海のラジオ局?東広新聞臺(tái)は、地下鉄12號(hào)線建設(shè)現(xiàn)場のガードマン?李さんからのタレコミ電話を受けた。曰く、第9區(qū)間現(xiàn)場では鉄筋の「間引き」が行われているという。

規(guī)定ではくい1本につき、長さ9メートルの鉄筋2本、長さ4．5メートルの鉄筋1本を使うことになっているが、監(jiān)査擔(dān)當(dāng)者がいない時(shí)には9メートルの鉄筋を1本しか使っていない。問題を監(jiān)査擔(dān)當(dāng)者や警備會(huì)社にも訴えたが取り合ってもらえなかったばかりか、仕事を辭めさせられたと李さんは話している。

ラジオでの報(bào)道を受け、新民網(wǎng)も取材を開始。監(jiān)査企業(yè)擔(dān)當(dāng)者は「配屬されたばかりだが、狀況はすでに理解した。施工業(yè)者に対してすでに処罰し、警告した」と答えている。また、元請け業(yè)者である上海トンネル株式公司はただちに調(diào)査を開始。問題があると報(bào)じられた3本のくいのうち、2本に問題はなかったと発表した。

20日までにすべてのくいの調(diào)査が終了する見通し。最終的に22日には第三者機(jī)関である上海巖土皇帝勘察設(shè)計(jì)研究院有限公司の調(diào)査結(jié)果が公表される予定だ。

「中國の鉄道では手抜き工事が蔓延している」とはよく言われるところ。「武漢?広州間高速鉄道では、質(zhì)の悪いコンクリートを使っているので半年も経てばぼろぼろになる」との関係者の発言が大きく報(bào)じられたこともあった。しかし、実際に手抜き工事の現(xiàn)場が公表されたことはない。果たして今回は初めての事例となるのか。それとも「安全性に問題なし」との調(diào)査報(bào)告で一件落著となるのだろうか。（筆者：chinanews）

■中國在住経験を持つ翻訳者Chinanews氏は、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」を運(yùn)営。ネットの流行から社會(huì)事情、事件、スポーツ、蕓能など中國関連のトピックを幅広く紹介している。