中國では醫(yī)師の長時間労働や過労死の多発が問題になっている。安徽省六安市裕安區(qū)では區(qū)政府內(nèi)の共産黨支部が、過労死と認(rèn)定された外科醫(yī)の方培虎さんを稱賛すると同時に、「方培虎同志に學(xué)ぶ活動」を展開すると発表して批判が出た。6日付解放日報(bào)などが伝えた。

方醫(yī)師は同區(qū)內(nèi)の醫(yī)療施設(shè)に勤務(wù)する外科醫(yī)だった。2017年12月15日には、7時間以上に及ぶ手術(shù)や自宅で療養(yǎng)する患者に対してバイクに乗っての往診などを行い、16日午前零時40分ごろから仮眠室で休憩した。具體的な死因は伝えられていないが「2度と目覚めることはなかった」と紹介されている。31歳だった。

中國では醫(yī)師の長時間勤務(wù)と過労死の多発が問題になっている。中國醫(yī)師協(xié)會が18年1月9日に発表したリポートによると、男性醫(yī)師の1週間當(dāng)たりの勤務(wù)時間は50．9時間、女性は49．79時間で、國が定めた基準(zhǔn)である40時間を大きく超えている。

中國では醫(yī)師に等級があるが、最初に資格を取得できる初級職稱醫(yī)師の勤務(wù)時間が52．2時間と最も長かった。また、高度な醫(yī)療を?qū)g施できる1級醫(yī)院よりも、地元密著型の3級?2級醫(yī)院の醫(yī)師の方が、勤務(wù)時間が長いことが明らかだという。

解放日報(bào)によると、各報(bào)道を調(diào)べた結(jié)果、17年には醫(yī)師の過労死が少なくとも31件発生していたことが分かった。18年になっても醫(yī)師の過労死は続いており、1月8日には青海大學(xué)附屬醫(yī)院（病院）救急科の郭慶源醫(yī)師が、勤務(wù)中に発病し4時間後に死亡した。郭醫(yī)師は18時間連続で勤務(wù)し、患者38人を診察?治療していたという。

また、上海市メディアの澎湃新聞などによると、江蘇省連雲(yún)港第一人民醫(yī)院では同月27日に小児科醫(yī)師2人が倒れた。1人は脳出血で、1人は感染性脳炎だった。インフルエンザの流行を受け、同病院では多くの醫(yī)師が通常以上の激務(wù)を強(qiáng)いられていたという。病院側(cè)は、2人を全力で治療をするとともに、小児科の救急外來の受け付けを當(dāng)面停止すると発表した。

醫(yī)師の長時間労働や過労死問題が注目される中、安徽省六安市裕安區(qū)の共産黨支部は同月25日、「方培虎同志に學(xué)ぶ活動」を展開すると発表した。同発表は過労死した方醫(yī)師を「外科醫(yī)の職に就いて8年來、常に職場を守り、晝であれ夜であれ、手術(shù)の必要があれば常に先頭に立った」「彼は1本のローソクだった。他人を照らし自分を燃やしていった」などと稱賛した。

その上で、區(qū)內(nèi)の醫(yī)療機(jī)関に対して、方醫(yī)師に學(xué)ぶための資料の作成、討論會の開催、學(xué)習(xí)で得たことの作文作成、さまざまな模範(fàn)行動の実踐などに取り組み、隨時報(bào)告するよう求めた。

解放日報(bào)は、「方培虎同志に學(xué)ぶ活動」を強(qiáng)く批判。醫(yī)師という職業(yè)は特殊であり偉大ではあるが「自らを燃やすローソク」となって過度に疲労することは、醫(yī)學(xué)界のあるべき姿ではないと主張?！附】丹梳t(yī)師が（患者に）健康を伝える」?fàn)顩rを?qū)g現(xiàn)させるべきと論じた。

中國の大手ポータルサイトの捜狐も、「中國が必要とするのは生きている醫(yī)師だ。殉職する英雄ではない?。?！」との見出しの記事を掲載して「死亡した外科醫(yī)に學(xué)ぶ活動」を批判した。（翻訳?編集/如月隼人）