中國(guó)メディアの澎湃新聞は14日、海南省で大規(guī)模な「放生（ほうじょう）」が続いていると報(bào)じた。捕らえられた動(dòng)物を自然に放せば功徳を積めるとする仏教信者による行為だが、実際には生態(tài)系を混亂させている。僧侶と稱するグループが信者から金を集める手段にもなっているという。

記事によると、「南海?；鄯派┥骸工蚊?、インターネットを通じて放生の実施が通知されていたことが分かった。同通知には「善行は難しくないが続けることは難しい」「3年間堅(jiān)持すれば、諸悪が消える」「放生が、仏を念ずる助けになる」などとして、「無上の殊勝な功徳により、西方の極楽世界に向かうことになる」などと書かれていた。

南海?；鄯派┥氦瞎渐芝恁挨蜷_設(shè)しているが、15日午前8時(shí)（日本時(shí)間）に確認(rèn)したところ、特定のメンバーしか閲覧できない狀態(tài)だった。

澎湃新聞によると、海南省?？谑肖违堀楗螗匹％㈤v係者は、同市で最近、大規(guī)模な放生が違法に実施されていると述べた。放されている動(dòng)物には、國(guó)家2級(jí)保護(hù)動(dòng)物に指定されているマイタイなど、各種のウミガメも含まれている。放生はほとんど毎日実施されているとの証言もある。

2月8日の放生では実行メンバー約20人が「南海?；邸工葧欷皮い氪?隻に分乗して沖合いに出た。武裝警察はいったん、停船を命じて調(diào)査したが、放生を阻止することはなかったという。メンバーは海中に生き物を投じたが、すでに死んでいる場(chǎng)合もあったという。同日には、それ以外にも放生を行うグループがあり、水生生物1000匹ほどが海中に投じられたとみられている。

放生に用いる動(dòng)物は、何らかのルートで購入してきたものだ。信者は「自分の功徳として放生する分」として、金銭を拠出する。澎湃新聞は、南海福慧放生供僧群が作成したとみられる2015年6月3日から6日までの「放生記録表」を入手。放生した動(dòng)物の種類、數(shù)量、さらに単価や売上高が記載されている。

最も高いのは「中型海亀」で単価は3500元（約5萬9000円）。売上高が最も多かった6月5日は52萬2785元（約880萬円）と記載されている。澎湃新聞は放生が盛んに行われている背景に、利益を取得するための「産業(yè)チェーン」が形成されていると論じた。

澎湃新聞はさらに、南海福慧放生供僧群の記録表に記載されている動(dòng)物には人工繁殖ができないものがあることから、放生には捕獲された野生動(dòng)物が用いられているとの見方を示した。だとすれば放生は、「野生動(dòng)物を捕獲する」ことを促す行為ということになる。しかも、捕らえられて死んでしまう動(dòng)物も多く、本來の生息場(chǎng)所とは異なる場(chǎng)所に放つので生態(tài)を混亂させている。

放生が生態(tài)環(huán)境に悪影響を與えているとの聲はかなり前から存在し、2017年1月1日に施行された改正「野生動(dòng)物保護(hù)法」は「野生動(dòng)物を野外環(huán)境に放生する場(chǎng)合には、放生場(chǎng)所で野外に生存する現(xiàn)地の生物種に適合する選択をせねばならない」（第38條）と定めた。しかし実際には、「問題ある放生」は続発している。

中國(guó)では、宋代（960?1279年）には放生が盛んに行われるようになったとされる。北京市でも戦前は放生用の魚を売る店や、放生するための専用の池もあった。共産黨政権になってから放生は行われなくなったが、仏教信者や信仰活動(dòng)の増加と同時(shí)に、2000年ごろからは改めて盛んになった。2017年9月には、湖南省長(zhǎng)沙市內(nèi)の公園で毒蛇のコブラを放生したとして、男1人が処罰された。

日本でも、亡命系チベット人僧侶や中國(guó)人信者からなるグループが時(shí)おり、放生の活動(dòng)を行っている。（翻訳?編集/如月隼人）