中國人、この場合は特に漢族を指すが、彼らは「楽しい時(shí)、めでたい時(shí)は賑やかに」という発想の強(qiáng)い人々であるようだ。そんな彼らにとって、春節(jié)（舊正月、2018年は2月16日、19年は2月5日）の際の爆竹や花火は、めでたさを?qū)g感するための重要な小道具でありつづけてきた。

▼年越しの風(fēng)物詩の「爆竹」、最近では弊害が重視され規(guī)制強(qiáng)化

しかし最近は、爆竹類の安全性の問題や、有毒ガスや微粒子による大気汚染の影響、さらにごみの問題などで、問題視する意見も強(qiáng)まりつつある。大都市ではすでに、爆竹や花火を楽しんでよい地域や時(shí)間帯に厳しい制限を設(shè)けられており、當(dāng)局は厳しく監(jiān)視している。

21日付新華社電によると、北京市は、舊暦1月1日から5日（2月16?20日）までに発生した爆竹や花火による火災(zāi)は前年同期比73％減の17件、負(fù)傷者は30人減の30人だったと発表した。また、禁止區(qū)域に指定されている環(huán)狀道路の五環(huán)路內(nèi)での火災(zāi)や人身事故は発生していないという。

それ以外の都市でも、爆竹や花火の燃えがらの発生が大幅に減少したなどのニュースが伝えられている。いずれも規(guī)制強(qiáng)化の現(xiàn)われだ。つまり「爆竹ファン」には厳しい時(shí)代が到來しているわけだ。

▼新登場の「電子爆竹」、安全性や環(huán)境負(fù)荷の低さなどで注目

そんな中で、注目されている商品が「電子爆竹」だ。中國語では「電子鞭炮（ディエンズー?ビィエンパオ）」と呼んでいる。中國では多くの爆竹の導(dǎo)火線を編んで、その端に點(diǎn)火する方法が一般的だ。それぞれの爆竹に向けて火が走り、連続して爆発する。これを「鞭炮」と呼ぶ?！鸽娮颖夼凇工想娮?電気裝置を使って、爆竹の音と光を再現(xiàn)する機(jī)器だ。

よい點(diǎn)はいくつも紹介されている?；黏蚴工铯胜い韦前踩预撙?。大気汚染の原因にもならない。また、本物の爆竹よりも相當(dāng)に安価だ。ネットショップでも多くの種類の商品が売られている。電子爆竹は、にぎやかに年越しをしたいという人々の「爆竹願(yuàn)望」と時(shí)代の要請を両立させられる商品だった。

▼人民日報(bào)が指摘、電子爆竹には大きなリスクが

ところが、電子爆竹への関心に水を差すような記事が発表された。人民日報(bào)が18日、「電子爆竹にはリスクがある」とする記事を発表したのだ。同系列のニュースサイトの人民網(wǎng)も20日、同じ記事を掲載した。

記事は電子爆竹について「一種の電気裝置」と指摘。そのため、安全性の確保には厳密な設(shè)計(jì)や測定が求められる。ところが、新たに出現(xiàn)した商品であるため、國は電子爆竹の安全基準(zhǔn)をまだ定めていない。業(yè)界參入も比較的容易だ。製造業(yè)者の多くは中小企業(yè)で、安全性をそもそも軽視していたり、（安全性の意識(shí)があったとしても実際には）品質(zhì)の保証が難しい狀態(tài)という。

▼上海市當(dāng)局が調(diào)査、電子爆竹の多くが基礎(chǔ)的な安全項(xiàng)目を満たさず

記事によると、上海市質(zhì)量技術(shù)監(jiān)督局（品質(zhì)技術(shù)監(jiān)督局）が電子爆竹の品質(zhì)を調(diào)べたところ、市場に出回っている多くの商品が、基礎(chǔ)的な安全項(xiàng)目を満たしていなかった。そのため、多くの電子爆竹には想定外の電流が流れるなどで過熱して火を噴き出すリスクが存在する。

記事は直接觸れていないが、中國で電子製品の事故として注目されているのが攜帯電話の電池の爆発だ。個(gè)別の原因は異なるが、基本的には電池部分が大電流のために過熱し、內(nèi)部圧力が高まって発生する事故だ。電池関連では、中國では多くの人が利用する電動(dòng)自転車の電池の爆発も、しばしば発生している。電子爆竹も電池を備えている。そのため、電池爆発の可能性を完全に否定することはできないことになる。

記事は、電子爆竹を特に好むのは未成年と指摘。未成年は安全意識(shí)が乏しいため、劣悪な電子爆竹を入手した場合に、大きな事故が発生する可能性が高まると指摘した。記事はさらに、「保護(hù)者はできるだけ、未成年に電子爆竹で遊ばせないようにしていただきたい」と注意を喚起した。

中國人は平均的に言って、ビジネスに対して強(qiáng)い熱意を持っている?！溉摔瑜晗趣藙?dòng)いた方が斷然有利」との考えも強(qiáng)い。発想を得た場合の実行力も抜群だ。そのため、「電子爆竹」のような消費(fèi)者のニーズに応えるアイデア商品がまたたくまに市場にあふれることも珍しくない。

その一方で、品質(zhì)問題や多くの人が新たな発想の商品を使い始めたことによる弊害も、またたくまに拡大することもしばしばある。

■筆者プロフィール：如月隼人

日本では數(shù)學(xué)とその他の科學(xué)分野を勉強(qiáng)したが、何を考えたか北京に留學(xué)して民族音楽理論を?qū)煿?。日本に戻ってからは食べるために編集記者を稼業(yè)とするようになり、ついのめりこむ?！钢袊慰諝荨工蛘i者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。

■筆者プロフィール：如月隼人

1958年生まれ、東京出身。東京大學(xué)教養(yǎng)學(xué)部基礎(chǔ)科學(xué)科卒。日本では數(shù)學(xué)とその他の科學(xué)分野を勉強(qiáng)し、その後は北京に留學(xué)して民族音楽理論を?qū)煿?。日本に戻ってからは食べるために編集記者を稼業(yè)とするようになり、ついのめりこむ。毎日せっせとインターネットで記事を発表する?！钢袊慰諝荨工蛘i者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。中國については嫌悪でも惑溺でもなく、「言いたいことを言っておくのが自分にとっても相手にとっても結(jié)局は得」が信條。硬軟取り混ぜて幅広く情報(bào)を発信。

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