5月に操縦室右前方の窓ガラスが破損して緊急著陸する事故を起こした四川航空が、6月になってもトラブルを繰り返している。4日と6日の2回、離陸した便が「故障」のため出発空港に引き返した。

4日には、四川省の成都雙流空港を午前9時(shí)19分に出発した海南省の?？诳崭坌肖?U8751便が空気系統(tǒng)の故障により引き返した。同機(jī)は午前10時(shí)11分に雙流空港に著陸した。

6日には、雙流空港を午後10時(shí)55分に出発したベトナム?ニャチャン行き3U8073便が故障により引き返した?？諝荬伪·じ呖栅蝻w行時(shí)に客室や操縦室に必要な空気を送り込む與圧システムの故障とされている。同機(jī)は7日午前0時(shí)46分に雙流空港に著陸した。

四川航空は5月14日に、高度1萬(wàn)メートル前後を巡航中の航空機(jī)の操縦室右前方の窓ガラスが破裂する事故を起こしたばかりだった。同事故では副操縦士の上半身が機(jī)外に吸い出され、操縦室の気圧が急低下し室溫も氷點(diǎn)下20～30度に落ち、さらに多くのメーターが使用できなくなるなど極めて危険な狀態(tài)になったが、機(jī)長(zhǎng)が出発した雙流空港への緊急著陸に成功した。機(jī)長(zhǎng)は、天候が極めて良好だったことが生還につながったと説明し、「天候不良だったら、どんな結(jié)果になっていたか分かりません」と述べた。

航空事故を含む労働災(zāi)害では「ハインリッヒの法則」という経験則が有名だ?！?つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、さらにその背後には300の異常が存在する」というものだ。同法則が挙げる數(shù)字については異説が出ているが「被害が軽微であってもトラブル多発の背後には、重大事故に直結(jié)する要因が存在する可能性が大きい」とする考え方は定著している。四川航空も運(yùn)航體制などの抜本的な見(jiàn)直しが求められることになる。

中國(guó)三大航空會(huì)社と呼ばれる中國(guó)國(guó)際航空、中國(guó)東方航空、中國(guó)南方航空はいずれも、政府一部門として民間航空輸送を行っていた中國(guó)民用航空局（中國(guó)民航）から1988年に獨(dú)立して発足した。四川航空は1986年の設(shè)立で、中國(guó)民航系ではない航空會(huì)社のひとつ。現(xiàn)在使用している機(jī)材の100機(jī)あまりはすべてエアバス社製。2020年には中國(guó)で開(kāi)発したC919を?qū)毪工胗瓒?。（翻訳?編集/如月隼人）