2018年3月2日、中國メディアの観察者網(wǎng)によると、金庫を盜んだ竊盜犯が、あまりの金額の多さに驚いて、余分に2000元を付け足して持ち主へ返すという事件が起きた。

記事によると、1月19日に山東省●沢市（●＝草冠に河）ケン城県の警察に、王（ワン）さんから金庫と電動バイクを盜まれたとの通報が寄せられた。盜まれた額は70萬元（約1190萬円）以上だという。

王さんによると、金庫の中には7萬元（119萬円）の現(xiàn)金と、70萬元以上の預(yù)金証書、それに記念硬貨2セットが入っており、ほかに電動バイクも盜まれた。警察の調(diào)べによると、王さん一家は屠畜の商売をしており、毎日早朝に妻とともに市場で販売していて、自宅に大量の現(xiàn)金を置いていたという。警察は計畫的な犯行とみて捜査を始めた。

ところが、1月23日に王さんから警察に電話があり、「盜まれた金は戻ってきた。しかもメモ書きがあって『2000元（約3萬4000円）を差し上げます。電動バイクと金庫を買ってください。そして被害を取り下げてください』と書いてある」と連絡(luò)があったという。

警察も非常に驚いたが、被害者の自宅付近の防犯カメラの映像から容疑者を割り出し、逮捕した。容疑者は取り調(diào)べに対し、「賭博で負(fù)けて十?dāng)?shù)萬元（およそ200萬円以上）の借金ができたため、金を盜もうと思った」と供述。王さん宅に入り発見した金庫を庭にあった電動バイクに乗せて持ち帰ったものの、金庫を開けてみたところあまりの金額に恐くなり、こっそりと返卻することにしたという。

これに対し、中國のネットユーザーからは「罰を軽くしてあげてほしい。模範(fàn)的な泥棒だ」「理性を失わず、自制と勇気がある。こんな泥棒はめったにいない。裁判所は刑を軽くしてやってほしい」など、寛容な対応を望むコメントが多く寄せられた。（翻訳?編集/山中）