2012年1月10日、中國では広東省仏山市の2歳児ひき逃げ事件を受け、「道徳の喪失」が社會問題化しているが、中國共産黨の思想や路線を國民に指導する中央宣伝部の張凡（ジャン?ファン）出版局副巡視員が「中國人の道徳心は健在」とこうした論調(diào)に反論した。以下はその內(nèi)容。

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2歳児の悅悅ちゃんひき逃げ事件は急速に発展する市場経済と社會主義現(xiàn)代化建設の過程で、中國人の道徳低下が一定の範囲內(nèi)において深刻化していることを浮き彫りにした。改革開放により中國人の財布は膨らんだが、富のためには不正もいとわず、一部の金持ちが贅沢三昧する風潮に反発も上がっている。西側(cè)社會の粗悪で無用な思想がどんどん流入し、これに多くの中國人が巻き込まれ、流されているのも事実である。

だが、中國社會は本當に救いようがないのか？答えはノーだ。2008年5月の四川大地震では、多くのボランティアが活躍した。中國人は一致団結(jié)し、互いに助け合うことで、この巨大な自然災害に見事打ち勝ったのである。

悅悅ちゃん事件は中國全土を震撼させた。ネット上では「他人に対する無関心」が盛んに取り上げられたが、こうした反応こそが中國人の道徳心が朽ち果てていない証拠だ。本當に道徳心が失われてしまっていたら、これほど大きな論議は起きなかっただろう。

黨の第17期中央委員會第6回全體會議（六中全會）では、「社會主義の核心的価値體系」が提起された。物質(zhì)文明と精神文明の絶え間ない進歩こそが中國の特色ある社會主義の本質(zhì)的な特徴だとした上で、「物質(zhì)的な貧乏は社會主義ではない、精神的な空虛も社會主義ではない」と強調(diào)された。當然、「道徳の墮落」はさらに社會主義ではないといえる。

昔は「共産主義社會」をスローガンに掲げていれば良かった。だが、今はもっと現(xiàn)実的に「全面的な小康社會の建設」とするべきだろう。小康社會とは「年をとったら年金がもらえ、病気になれば醫(yī)者にかかることができ、すべての子どもが學校に通える」社會のこと。われわれは何のために発展を続けるのか？すべては人民のためである。この基本思想さえ忘れなければ、中國社會から道徳が消えることはない。（翻訳?編集/NN）