中國メディアの法制晩報は14日、浙江省義烏市の稠州中學(xué)丹渓キャンパスの金暁珍（ジン?シャオジェン）教諭が12日、生徒の1人が早朝の自習(xí)に來ず、保護(hù)者との電話連絡(luò)もできないことを不審に思って生徒自宅を訪れたことで、一酸化炭素中毒になっていた一家4人の命を救うことができたと報じた。

稠州中學(xué)丹渓キャンパスでは、午前7時からの早朝自習(xí)を?qū)g施している。金教諭が受け持つクラスの劉さんは、必ず時間通りに出席していた。しかし12日朝には現(xiàn)れず、保護(hù)者から欠席するとの電話連絡(luò)もなかった。金教諭は劉さんの母、さらに父の攜帯電話に連絡(luò)したが、応答はなかった。

金教諭は不審に思い、午前8時ごろになり、生徒1人を伴って劉さん宅を訪問することにした。同行を求めた生徒は集合住宅の劉さんの隣の部屋に住んでおり、劉さん宅に少しでも早く著けるよう道案內(nèi)をしてもらうためだった。

劉さん宅についた金教諭はドアをノックしたが、反応はなかった。そこで、ドアをさらに強(qiáng)くノックし続けた。1、2分ほどノックしていると、教え子の劉さんが中からドアを開けた。劉さんは意識があり、ノックに気づいたのでドアを開錠したという。

劉さん一家は一酸化炭素中毒にかかっていた。一酸化炭素中毒は軽度の場合、頭痛、めまい、吐き気など風(fēng)邪と似た癥狀が出る。劉さんも前日夜から同様の癥狀で、嘔吐（おうと）もした。劉さんは金教諭に対して、風(fēng)邪をひいたと思ったので、両親に學(xué)校に欠席する旨を連絡(luò)してほしいと頼んでいたと説明した。

劉さんは金教諭に、両親は家を出たはずと説明した。金先生は、両親と連絡(luò)が取れない理由を確認(rèn)しようと思い、改めて両親の攜帯に電話してみた。すると、両親の寢室から電話の著信音が聞こえてきた。

金教諭は、劉さんの両親の寢室をノックした。5分ぐらいノックを続けると、寢室內(nèi)にいた劉さんの母親がドアを開けた。體に力を入れられず、壁を伝って歩いてきたという。母親は気分が悪いと訴えた。金教諭は母親をトイレに連れて行って吐かせた。

劉さんの父親はベッドに橫たわったままだった。意識はなく、手足が硬直して唇が紫色になっていた。金教諭は救急車の出動を要請した。劉さん一家は4人で、いずれも病院で治療を受けることになった。

劉さんの癥狀は比較的軽く、午前中は病院で高圧酸素治療を受けたが、午後には登校できるようになった。學(xué)校側(cè)は勉強(qiáng)の遅れを取り戻すために劉さんに対して補(bǔ)習(xí)を行っているが、體育の授業(yè)を受けさせることは見合わせている。

金教諭は、同中學(xué)は生徒および生徒家族との意思疎通を重視しており、一學(xué)期間に生徒十?dāng)?shù)人の家庭を訪問すると説明。一家4人の命を救うことになったことについては、「思いもかけないことだった」とした上で、生徒の狀況を把握することは教師の仕事であり、他の教師でも同様の行動を取ったはずと述べた。（翻訳?編集/如月隼人）