南北朝鮮の実情に詳しい淺羽祐樹?新潟県立大學(xué)教授がこのほど、「朝鮮半島の今を知る―文在寅政権のビジョン」と題して日本記者クラブで講演?！浮喉n國左派＝進(jìn)歩派』は親北?反米?反日」「李明博氏逮捕は政治報復(fù)」という捉え方は短絡(luò)的であると問題提起した。　

【その他の寫真】

淺羽教授はソウル大學(xué)で政治學(xué)博士號を取得?！喉n國化する日本、日本化する韓國』『したたかな韓國：樸槿恵時代の戦略を探る』などの著書がある。

李明博元韓國大統(tǒng)領(lǐng)が3月23日、収賄などの疑いで逮捕された。樸槿恵前大統(tǒng)領(lǐng)に続くもので、大半の大統(tǒng)領(lǐng)経験者が逮捕や自殺など悲慘な最期を遂げている。

2人の元國家元首が同時に収監(jiān)されているのは、金泳三政権による「歴史の立て直し」「軍事政権期の清算」の下で、1995年に全斗煥元大統(tǒng)領(lǐng)と盧泰愚元大統(tǒng)領(lǐng)が逮捕されて以來のことである。両氏はそれぞれ大法院（最高裁）で無期懲役と懲役17年を宣告され服役したが、逮捕から2年後に特別赦免された。

韓國が民主化して以來30年、7人の大統(tǒng)領(lǐng)が選出されたが、退任後はいずれも本人や家族が司直の手に委ねられた。金泳三氏は、次男が電撃逮捕された。

政権が保守から進(jìn)歩（左派）系に代わった後も、金大中氏の3人の息子全員が罪に問われた。盧武鉉氏は兄が逮捕され、妻や自身も取り調(diào)べを受け、逮捕が迫る中で、裏山から身を投じ、捜査はそれで打ち切りになった。

これら全てが現(xiàn)職大統(tǒng)領(lǐng)から何らかの便宜を得ようとする贈収賄に関連するもので、権限が大統(tǒng)領(lǐng)に集中する政治制度と、血縁?地縁?學(xué)閥が重視される縁故主義が結(jié)びついた「恩顧主義」の結(jié)末にほかならない。そこには、軍人?文民、保守?進(jìn)歩の差はない。

「李明博氏逮捕は政治報復(fù)」という捉え方は短絡(luò)的である?！浮喉n國左派＝進(jìn)歩派』は親北?反米?反日」日本の報道も同じである。國際関係では、「対北朝鮮?強硬、対米重視」は保守、「対北宥和、対米獨立」は進(jìn)歩との見方が一般的だが、そうではない。

文在寅大統(tǒng)領(lǐng)は昨年5月の就任以來、民主化後もなお殘る「積弊の清算」を最大の國政課題として掲げている。樸槿恵?李明博両氏の逮捕はその一環(huán)である。

韓國民の間でも支持政黨によって見方に差があるものの、罪を犯せば誰でもそれ相當(dāng)に裁かれるという「法の下の平等」がようやく実現(xiàn)されつつあるという評価で一致している。従來、「有銭無罪、無銭有罪（金があれば無罪、なければ有罪）」と揶揄されたが、検察や裁判所のあり方には國家に対する國民の信頼がかかっている。

こうした「本來あるべき姿」と「実際に起きたこと」との決して埋まらない落差に対する諸々の感情が「恨（ハン）」である。そこで、せめて事後的にもその落差を「正そう」とするのが「過去の清算」である。韓國國民の間では高齢者ほど保守と進(jìn)歩の間で「爭點の位置」の差が大きいが、特に若者を中心とした全體を見ると、あまり差はない。世代內(nèi)ではイデオロギー対立が収斂しつつある一方、世代間斷絶傾向が見られる。

文大統(tǒng)領(lǐng)は「機(jī)會は平等でなければならず、結(jié)果は正義に見合ったものでなければならない」と語っている。高い政権支持率を見ると、この考え方が支持されているようだ。（八牧浩行）

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務(wù)取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會見。東京都日中友好協(xié)會特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。