19日付北京青年報(bào)によると、雲(yún)南省シーサンパンナ（西雙版納）タイ族自治州で17日午後2時(shí)ごろ、男性1人が耕作地で死亡していることが確認(rèn)された。野生のアジア象に襲われ、踏まれたとみられている。現(xiàn)地當(dāng)局は野生象を保護(hù)しているが、一方では耕作地の開発が進(jìn)んでおり、象が人を襲撃する事故が発生している。

州森林公安局は、死亡した男性が住んでいた小屋は完全に破壊されていたと発表。男性の遺體は小屋から10メートル離れた場所にあった。周囲には象の足跡が多數(shù)殘っていた。象の襲撃は16日夜だったとみられている。

男性は63歳だった。重慶市出身で、30年近く現(xiàn)地で生活していた。遺體は損傷しており、身元の特定にはDNA鑑定を要したという。

アジア象は中國の一級(jí)保護(hù)動(dòng)物に指定されている。中國國內(nèi)での主要な生息地はシーサンパンナで、2014年の調(diào)査時(shí)の生息數(shù)は228頭だったが、現(xiàn)在は279頭にまで増えたとみられている。一方で、現(xiàn)地では森林を切り開いて耕作地にする動(dòng)きが進(jìn)んでおり、アジア象と住民が接觸することが増えている。

現(xiàn)地當(dāng)局は、人が象に襲撃される事故を防止するため、住民にアジア象の習(xí)性を記した教材を配布したり、小學(xué)校や村落での授業(yè)や學(xué)習(xí)會(huì)を?qū)g施している。また、24時(shí)間體制で象の群れの移動(dòng)を監(jiān)視し、必要に応じてSNSで情報(bào)を発信している。男性1人が死亡する事故が発生した16日にも、象の群れが移動(dòng)していると警告した。

ただし、SNSによる情報(bào)発信は住民を?qū)澫螭摔筏骏偿撺濂衰匹）`向けで、重慶市出身の男性は含まれていなかった可能性が高いという。シーサンパンナでは1月にも車両が象の群れに襲われ2人が死亡する事故が発生した。車両に乗っていたのは現(xiàn)地住人ではなく、SNSの警告を受信していなかった。

現(xiàn)地當(dāng)局は、象の襲撃による死傷や資産損傷などの被害発生に備えて、「アジア象事故保険」を設(shè)立している。16日の事故については、被害者の遺族に20萬元（約342萬円）が支払われることになった。（翻訳?編集/如月隼人）