2018年5月5日、中國(guó)が西太平洋の米國(guó)領(lǐng)グアム島を射程に収める新型の中距離弾道ミサイル「東風(fēng)26」の実戦配備を公表した。グアム島は中國(guó)や北朝鮮をにらむ米軍の一大拠點(diǎn)?！弗哎ⅴ?キラー」の配備公表は中國(guó)に貿(mào)易戦爭(zhēng)を仕掛け、臺(tái)灣への接近を強(qiáng)めるトランプ政権をけん制するためとみられる。

グアム島にはアンダーセン空軍基地やアプラ海軍基地があり、兵士ら約7000人が駐留している。米軍は中國(guó)や北朝鮮から比較的遠(yuǎn)い地點(diǎn)から戦力を展開(kāi)し得る重要戦略拠點(diǎn)と位置付けている。アンダーセン空軍基地には米韓合同軍事演習(xí)にしばしば出動(dòng)するB1、B52などの爆撃機(jī)や最新型戦闘機(jī)を交互に派遣。アプラ海軍基地は攻撃型原子力潛水艦4隻の母港で、他の艦船の補(bǔ)給拠點(diǎn)にもなっている。

東風(fēng)26は2015年9月の抗日戦爭(zhēng)勝利70周年記念の軍事パレードで姿を初めて見(jiàn)せた。射程は3000?4000キロとみられ、中國(guó)本土から南シナ海全域やグアムの米軍基地が狙える。飛行速度が速く、艦船が防御しにくく「空母キラー」の異名も持つ。

中國(guó)メディアによると、國(guó)防部の呉謙報(bào)道官は4月末の定例記者會(huì)見(jiàn)で、ロケット軍への新型武器裝備品の配備に関する質(zhì)問(wèn)に答えた際、この武器裝備品が東風(fēng)26であることを明らかにした。朝鮮半島や南シナ海の軍事的な緊張が高まる中、中國(guó)は新しい戦闘機(jī)や空母、最新のミサイルなどで巨大な軍の近代化を図っており、今回の公表もその一環(huán)だ。

呉報(bào)道官は東風(fēng)26について、（1）完全に獨(dú)自の知的財(cái)産権を持つ、中國(guó)が自主開(kāi)発する武器（2）通常兵器と核弾頭を搭載でき、核攻撃に対して迅速に核による反撃を行い、かつ通常兵器による中距離精密攻撃も可能（3）陸海の標(biāo)的を攻撃でき、陸上の重要標(biāo)的および海上の中?大型艦を精密攻撃可能（4）複數(shù)の新技術(shù)を融合させており、汎用化?集積化?情報(bào)化の水準(zhǔn)が高い―とも説明した。

米國(guó)のシンクタンクは通常弾頭型の東風(fēng)26が相當(dāng)數(shù)使われた場(chǎng)合、アンダーセン空軍基地での大型機(jī)の離発著は長(zhǎng)期間にわたり不可能になると分析。これまで中國(guó)の弾道ミサイルの脅威の範(fàn)囲外としていたグアム島に屆く東風(fēng)26の配備は、環(huán)太平洋地域の安定性への脅威になるとみている。

臺(tái)灣メディアによると、4月末に中國(guó)空軍のH6K爆撃機(jī)などが臺(tái)灣本島を周回する飛行を行った後、米軍はグアム島を飛び立ったB52爆撃機(jī)を攻撃コースで広東省に250キロまで接近させ対抗した。B52は巡航ミサイル?トマホークを搭載。到達(dá)した位置からは、中國(guó)大陸のほとんどすべての軍事目標(biāo)を攻撃できるという。

海洋進(jìn)出を強(qiáng)める中國(guó)と米國(guó)のせめぎ合いは南シナ海、東シナ海から西太平洋にまで拡大。中國(guó)への警戒心を高める日本をも巻き込んで、今後さらに活発化しそうな雲(yún)行きだ。（編集/日向）