重慶市メディアの華龍網(wǎng)によると、同市璧山區(qū)內(nèi)で3日、自家製の薬用酒を飲んだ15人が中毒癥狀を起こし、うち5人が死亡した。北京市メディアの新京報(bào)は5日、「神農(nóng)氏になろうとするな」「悲劇が多発している」などと同事故を論評(píng)する記事を発表した。

4日付華龍報(bào)によると、事故が発生したのは同區(qū)で3日晝に行われた住人の誕生日の祝賀宴會(huì)。誕生日を迎えた本人が出席者に自家製の薬用酒を振る舞ったところ、飲んだ人が中毒癥狀を起こし、15人が病院に運(yùn)ばれた。同日午後11時(shí)までに5人が死亡、5人は救命処置中で、殘りの5人は癥狀が比較的軽いという。

同件を受け、新京報(bào)は5日、「神農(nóng)氏になろうとするな」などと論ずる記事を発表した。神農(nóng)氏は古代中國(guó)の伝説上の人物。人々のために薬草や毒草などの知識(shí)を與えようとして、あらゆる植物を自分で試したので、最後には中毒して死んだとされる。

新京報(bào)は、中國(guó)では古くから薬用酒が使われてきたと紹介。後漢の時(shí)代（22?220年）には製法の記載が見(jiàn)られ、唐代（618?907年）ごろになると、多種多様な薬用酒についての詳細(xì)な記述が増えたと説明した。

ただし、薬用酒については歴史上でも「製法上の注意」や「使用上の注意」も細(xì)かく記載されており、さらに現(xiàn)代に至っては政府が薬用酒の製造技術(shù)に基準(zhǔn)を作るなどしていると紹介。ところが中國(guó)では、薬用酒が古くから伝わっており、比較的手軽に作れてしまうことから、一般大衆(zhòng)が自分で薬用酒づくりをすることが多く、その結(jié)果「悲劇が多く発生している」という。

北京同済醫(yī)院（病院）の呉大真（ウー?ダージェン）院長(zhǎng)は重慶市で発生した事故について「多くの人が、自分の考えだけで適當(dāng)に薬用酒を作っていることが、中毒事故につながっている」と指摘した。また、別の専門(mén)家によると、一部の飲食店が自家製の薬用酒を客に提供しているが、薬用酒づくりにおける「禁止事項(xiàng)」などを考えずに作っている場(chǎng)合も多く、客の健康に対する脅威になっているという。（翻訳?編集/如月隼人）