2012年3月23日、新華社のウェブサイト「新華網(wǎng)」によると、中國衛(wèi)生部の黃潔夫（ホアン?ジエフー）副部長は22日に杭州で、「中國は、臓器移植制度を早急に確立し、これまで実施されていた死刑囚からの臓器移植という不健全なやり方を、今後3年から5年を目途に撤廃する」と語った。人民網(wǎng)日本語版が伝えた。

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黃副部長によると、死亡した國民の臓器を移植する制度づくりに向けて、全國16省?市で試行が始まったという。黃副部長は、「死刑囚からの臓器移植の撤廃は、『政府の固い決心』を示すものだ」と強調(diào)した。

自分が死んだ後、自ら臓器を提供しようという考えを持った國民が極めて少ないことから、中國ではこれまで、臓器移植の提供源はほぼ100％死刑囚だった。衛(wèi)生部の統(tǒng)計データによると、中國には臓器移植を受ける必要がある患者が年間150萬人いるが、提供される臓器が不足していることから、実際に移植手術(shù)を受けられるのは1萬人にとどまっている。

法治建設(shè)が進み、人権意識が高まり続けていることで、死刑囚から提供される臓器はここ數(shù)年で大幅に減少した。中國で死刑が執(zhí)行される件數(shù)もここ數(shù)年でかなり低下、死刑執(zhí)行を極めて慎重に行うことが時代のすう勢となっている。

黃副部長は、「國內(nèi)で唯一の臓器提供源である死刑囚を取り巻く狀況が変化してきたことで、従來の中國の臓器提供に大いなる挑戦がもたらされた」と指摘。また、「死刑囚の臓器は、真菌?細菌への感染率が非常に高く、これが、中國で臓器移植手術(shù)を受けた人の長期生存率が先進國レベルより低い主な原因となっている」と続けた。

浙江省人體器官捐獻委員會の副主任を務(wù)める省赤十字會の高翔（ガオ?シアン）専任副會長は、「臓器提供者（ドナー）不足は、世界各國が同じように抱える問題だ。しかし、海外各國に比べ、中國での不足は突出している。臓器提供を待つ人とドナーとの人數(shù)比を國別に見ると、米國が5：1、英國は3：1だが、中國は150：1と、かなりの差がある」と話した。

中國では、死刑囚の臓器提供について、原則的に死刑囚本人の意思を尊重している。最高人民法院、最高人民検察院、公安部、司法部、衛(wèi)生部、民政部の各部門が1984年10月9日に共同で発表?施行した「死刑囚の屍體あるいは屍體臓器の利用に関する暫定規(guī)定」では、「遺體の引き取り手がない、もしくは家族が遺體の引き取りを拒否した場合、または死刑囚が醫(yī)療衛(wèi)生機関への獻體を望んだ場合は、家族の同意を得た上で、死刑囚の遺體または臓器を利用することが可能」と明確に記されている。

しかし、國際社會は、この規(guī)定に懸念を示している。拘禁された狀況で、死刑囚の意思が本當に尊重されているのかどうか疑わしいというのがその理由だ。

國務(wù)院が2007年3月に審議認可した「人體器官移植條例」では、規(guī)範化されていない臓器移植に対する監(jiān)督管理が強化され、中國が臓器移植を?qū)g施する上での法的根拠となった。國務(wù)院の2012年立法計畫のひとつに、「人體器官移植條例」の改正點として、「死後の臓器提供を公民に奨勵する」などの項目がに盛り込まれた?？茖W(xué)的で透明度の高い國家臓器移植制度が今後數(shù)年で確立すれば、死亡した國民の臓器移植が、中國の主な臓器移植提供源となる見通し。（編集/TF）