このほど、四川航空3U8633便が緊急著陸する事故が発生し、その原因の調(diào)査が今も進(jìn)められている。もし航空機(jī)のコックピットのガラスがすべて破損し、外れてしまった場(chǎng)合、その危険性はどれほどのものなのだろうか？この點(diǎn)について、民間航空の専門(mén)家に取材した。斉魯晩報(bào)が伝えた。

■コックピットのガラスが外れたのはこれまでに1例のみ

長(zhǎng)年の飛行経験を持つあるパイロットは「今回、四川航空の航空機(jī)が無(wú)事著陸できたのは、乗務(wù)員が適切な対応をしたため。航空機(jī)のコックピットのガラスがすべて外れるのは民間航空史上においても非常に稀なことで、これまでに1例しかない。そのためこのような狀況が生じた場(chǎng)合、乗務(wù)員は非常に大きなチャレンジに直面することになる」と語(yǔ)った。

まず、突然コックピットのガラスが破損し、脫落することで、航空機(jī)のキャビン全體の気圧が低くなる。ある業(yè)界関係者は、「民間旅客機(jī)が巡航高度に到達(dá)した際、キャビン內(nèi)の気圧と外気圧との差は8倍に達(dá)する。巡航中にパイロットはエンジンを操作して空気を取り込み、空調(diào)システムによって気圧を上げ、キャビン內(nèi)の気圧を人間が呼吸するのに適した範(fàn)囲にまで高める。業(yè)界內(nèi)ではこれを客室高度と呼んでいる。航空機(jī)が高度3萬(wàn)フィートを巡航している際、キャビン內(nèi)の客室高度は6000?7000フィートに相當(dāng)し、人間はこの高度において自発的に呼吸し、體の快適な狀態(tài)をある程度保つことができるが、コックピットのガラスが破損し、キャビンの気圧が低くなると、短時(shí)間でキャビンの気圧が巡航高度の気圧と同じになり、乗客?乗務(wù)員は一瞬にして気を失うことになる」と説明した。

また、業(yè)界関係者は「航空機(jī)のコックピットのガラスが破損すると、パイロットはまず最初に酸素マスクを裝著する。酸素マスクがない場(chǎng)合、3萬(wàn)フィートの高度では、どれほど體の丈夫な人でも10數(shù)秒ほどしか意識(shí)を保つことができす、高齢者や子供は気圧低下により數(shù)秒で正常な呼吸ができなくなり、昏睡狀態(tài)に陥る」と語(yǔ)った。

■機(jī)內(nèi)溫度はマイナス40度まで低下 騒音と強(qiáng)風(fēng)も

酸素マスクをしっかり裝著した後、パイロットは航空機(jī)を1萬(wàn)フィートの安全高度にまで速やかに下降させなければならない。専門(mén)家によると、コックピットのガラスが破損した際、もしパイロットがシートベルトを著用していなかった場(chǎng)合、気圧の変化からたちまち機(jī)外へと吸い出されてしまうことになるという。例えシートベルトを著用していた場(chǎng)合でも、気圧の急激な変化から、強(qiáng)烈な外へ吸い出される力が生じ、計(jì)器システムの一部が損傷を受けてしまう可能性がある。また、ガラスの下にあるコントロールパネルが損傷すると、航空機(jī)の自動(dòng)操縦システムが機(jī)能しなくなり、パイロットは手動(dòng)操縦を行うしかなくなる。

気圧低下以外にも、巡航高度でガラスが破損した場(chǎng)合、パイロットは低溫や強(qiáng)風(fēng)などの外部環(huán)境によるトラブルに直面することになる。今回、四川航空3U8633便はガラスの破損後、コックピット內(nèi)の溫度はたちまちマイナス40度前後にまで低下したはずだ。この時(shí)期、パイロットはたいてい半袖の制服を著ていることが多いため、低溫による寒さに耐えねばならない上、強(qiáng)風(fēng)と凄まじい騒音にも対処しなければならなかったとみられる。パイロットはこのときキャビンで竜巻に巻き込まれているような感覚を味わったに違いない。

業(yè)界関係者は、「ガラスが破損した瞬間、ボーンという破裂音が上がり、その後すぐにうねるような強(qiáng)風(fēng)の音に包まれたことだろう。乗務(wù)員はこうした騒音の中で地上スタッフと連絡(luò)しなければならず、雙方のやりとりは非常に難しかったはずだ」としている。（提供/人民網(wǎng)日本語(yǔ)版?編集/YK）