2018年5月27日、観察者網(wǎng)は、マレーシアで起きた政権交代により、昨年著工したばかりの中國による同國內(nèi)鉄道建設(shè)プロジェクトが頓挫する可能性が出てきたと報(bào)じた。

マレーシアでは9日、下院議員選挙で92歳のマハティール氏率いる野黨連合が與黨に勝利し、同氏が首相に復(fù)帰、同國初の政権交代が実現(xiàn)した。

記事は「マハティール氏は選挙期間中に中國との協(xié)力プロジェクトを見直す公約を掲げており、首相復(fù)帰によって両國関係に変化が生じる可能性があるとの憂慮が出ていた。そして、就任から経過して、中國が請(qǐng)け負(fù)っている東海岸鉄道プロジェクトについて協(xié)議のやり直しを行うことを発表した」と伝えている。

このプロジェクトは総延長(zhǎng)688キロメートル、工期7年、総額550億リンギット（約1兆5100億円）で、中國交通建設(shè)集団が建設(shè)工事を請(qǐng)け負(fù)い、中國輸出入銀行が融資を行うことになっている。昨年8月9日に中國の王勇和（ワン?ヨンハー）國務(wù)委員とマレーシアのナジブ首相（當(dāng)時(shí)）が出席して著工式が行われた。また「中國?マレーシア鉄道人材育成協(xié)力計(jì)畫」により、中國が3000人を超える現(xiàn)地の鉄道建設(shè)?運(yùn)営人材を育てる約束だった。

マハティール氏は現(xiàn)地の経済メディアに対し「ナジブ氏は、東海岸鉄道プロジェクトがわれわれの負(fù)擔(dān)できる範(fàn)囲を超えていることをはっきり分かっていた。このプロジェクトは何の目的も達(dá)成されないし、われわれに何のリターンももたらさない」と語っている。

記事によると、マレーシアの國債が1兆リンギット（約27兆6000億円）と國內(nèi)総生産（GDP）の80％に達(dá)しており、マハティール氏は「このプロジェクトをキャンセルすれば、國債を一気に2000億リンギット（約5兆5000億円）減らすことができる」と見ているようだ。

中國は東海岸鉄道のほかに、マレーシア南部の鉄道プロジェクトも契約金額89億リンギット（約2460億円）で請(qǐng)け負(fù)っており、こちらは先月3日に著工したばかりだ。（翻訳?編集/川尻）