Record China 2018年6月10日(日) 16時0分
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日中文化交流の歴史は2000年以上あるが、その間、民間交流は絶えることなく今日まで続いてきた。翼美術(shù)研究所が主催している日中交流展もその一つである。
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日本にとって中國は隣國であり、文化の影響を大きく受けている國である。近現(xiàn)代においては科學(xué)、醫(yī)學(xué)、文學(xué)、蕓術(shù)などの分野で日本は中國に大きな影響を與えている。日中文化交流の歴史は2000年以上あるが、その間、民間交流は絶えることなく今日まで続いてきた。翼美術(shù)研究所が主催し、5月26日から中國の広東省珠海市で開かれている日中交流展「色?渡」もその一つである。
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展覧會のテーマについて翼美術(shù)研究所の王暁鳴代表は、「現(xiàn)代美術(shù)の形式は平面から立體、映像、メディア等、常に新しい表現(xiàn)で目まぐるしく変化し人々の想像力を刺激しており、西洋?東洋という枠組みにとらわれない表現(xiàn)方法に変化している。一方で、絵畫という伝統(tǒng)的な表現(xiàn)形式を用いて、いかに現(xiàn)代の表現(xiàn)を模索していくか、現(xiàn)代絵畫のあり方は何か、これこそが私が近年注目し、考え続けてきたテーマである。もしかしたら、今回の展覧會に出品している8人の作家の作品を通して、私たちは新鮮な現(xiàn)代絵畫の絵畫言語に遭遇するだろう」と語っている。
今回の展覧會に參加している日本人アーティスト4人は「ぶれることのない一貫したコンセプト」という共通點を持っていると王代表は紹介している。彼女らの作品については次のように評価している。
上條陽子氏は生と死、及び人類の生存狀態(tài)をテーマにしている。彼女は10年以上自費でパレスチナ難民キャンプに出向き、子どもたちに絵の具を與えて制作の指導(dǎo)をしていた。また、美術(shù)館に自身の作品と共に子どもたちの作品を展示し平和を訴えた。畫壇の芥川賞とも呼ばれている「安井賞」の初の女性受賞者でもある。彼女は大作が多く、立體、平面と幅広い作品からは生命の尊さを考えさせられる。
奧野由利氏は作家集団CAF.N協(xié)會に所屬し、長年現(xiàn)代社會の中の個人の孤立狀態(tài)に著眼している。畫面の淡白な色調(diào)、素樸な質(zhì)感、見えるか見えないかの直線、そこに禪の世界に導(dǎo)くスピリットを感じるだろう。
楠本恵子氏は一時期、展覧會のためにニューヨークと東京を往き來していた。彼女の絵は色彩がとても明るく、線のもつ表情は大変豊かである。長年に渡って生活の中の自然、愛、情の喜びを表現(xiàn)している。
右近多恵子氏の個展を私が最初に観たのは1993年である。彼女の神秘的なチョコレート色の色彩の世界に人間の苦痛、慈悲、遠(yuǎn)い宇宙の孤獨を感じ、今日までその記憶は鮮明に殘っている。彼女は光源を內(nèi)蔵した和紙の立體作品も発表している。その色彩も淡いチョコレート系でどれも観る側(cè)の心に暖かい希望を與えてくれる。
王代表によると、中國人アーティスト4人の作品は、個人の體験から生まれたもので、この點は日本のアーティストと根本的に違う特徴であるといえる。中國人アーティスト4人について王代表は次のように紹介した。
黃鶯氏は中國で活躍しているメディア作家である。彼女の作品はメディア以外に、インスタレーション、映像、寫真、平面、彫刻など多岐にわたる。今回の出品作品はとてもシンプルで、絵畫にはめずらしい灑落さを感じさせられた。三角の線に順次に変化していく色彩の畫面は観る側(cè)を自我と環(huán)境、現(xiàn)実と幻想的な時空へと導(dǎo)く。
楊俊茹氏の作風(fēng)は中國伝統(tǒng)工筆である。確かな描寫力は巧妙な線と豊かな色彩の中にこもって、小さな団扇ながら、美しく謐か(しずか)で無限に広がってゆく。忙しい都會の人々には一息つける作品である。
周巧雲(yún)氏は2017年だけで國內(nèi)外で約20の展覧會に招待された。創(chuàng)作旺盛な作家で、2018 年には第8回 富山國際現(xiàn)代美術(shù)展にも私の推薦により出品し、富山に滯在參加した中國作家の一人である。中國伝統(tǒng)紙本設(shè)彩技法を使って百回に及ぶ単色の重ねによって、自らの情、欲、悲、喜を畫面の中に忍び込ませ、無我の境地に誘う作品は繊細(xì)で、純粋そのものである。
最後に私、王曉鳴の小作品についてである。2005年からクラシック音楽を題材に抽象作品を描いてきたが、4年前にアトリエを自宅から車で1時間程の山の中の湖畔に移した。目前にある美しい山、靜かな湖、鳥と蟲の合唱、一日中新鮮な空気の中に浸り込む。
いつも慌ただしい日々を過ごしている私には、このアトリエは一息つける大切な場所になっている。ここで手漉き紙を作り始め、墨、筆を用意し、いつかこの空気のような居心地の良い感覚を描きたいと思いながら、4年の月日が経った。この春ついに紙に描くことになる。それは“山色”である。西洋?東洋を問わない、伝統(tǒng)的な絵畫の手法にとらわれず、ただ私が深く感じた、自由で呼吸が楽な表現(xiàn)、それを楽しみつつ制作している。
日中8人の蕓術(shù)家の考えと表現(xiàn)はまったく違うが、アートに対する真摯な姿勢、各自の生活環(huán)境,精神狀況、人生の価値観と社會へのメッセージなど全てを忠実に反映していることは間違いない。日中交流展「色?渡」は6月19日まで開催される。(編集/內(nèi)山)
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