中國(guó)メディアの參考消息は11日、「中國(guó)でこの大ニュースが爆出した後、トランプは『沈黙』した、インドは『嫉妬』した！」と題する記事を掲載した。記事は、米電気自動(dòng)車メーカー、テスラのイーロン?マスク最高経営責(zé)任者（CEO）が10日に上海を訪れ、市政府側(cè)と「スーパー工場(chǎng)」の建設(shè)で合意したことが、トランプ米政権にとって大きな衝撃になったとの見方を示した。

テスラは上海臨港地區(qū)に、研究開発?製造?販売の機(jī)能を集約した「スーパー工場(chǎng)」を建設(shè)する。2020年前後の完工予定で、年産量は50萬(wàn)臺(tái)。同工場(chǎng)はてテスラにとって初めての海外における大規(guī)模施設(shè)であると同時(shí)に、上海市にとっても過(guò)去最高の外資製造業(yè)の進(jìn)出だ。

中國(guó)では早い時(shí)期から、フォルクスワーゲン（VW）やゼネラルモーターズ（GM）、さらにホンダやトヨタ、日産など世界の主力自動(dòng)車メーカーが進(jìn)出している。ただし従來(lái)は中國(guó)側(cè)の規(guī)制により、外資側(cè)の出資比率は抑えられていた。しかし最近になり中國(guó)が規(guī)制緩和した関係もあり、テスラは100％出資の現(xiàn)地法人を設(shè)立することになった。この點(diǎn)でもテスラの中國(guó)進(jìn)出は畫期的だ。

トランプ米政権は、自國(guó)産業(yè)の保護(hù)、特に製造業(yè)の保護(hù)を強(qiáng)く打ち出している。參考消息は、米政策に対抗する歐州連合（EU）の報(bào)復(fù)関稅を避けるため、ハーレー?ダビッドソンが6月に、一部生産を米國(guó)外に移転することを決めたことに觸れ、米國(guó)から製造業(yè)の「逃亡」が相次いでいると評(píng)した。

記事は、トランプ米大統(tǒng)領(lǐng)は、ハーレー?ダビッドソンが海外移転を決めた直後にはツイッターを通じて非難と威嚇を繰り返した一方で、テスラの中國(guó)進(jìn)出については長(zhǎng)時(shí)間にわたり沈黙と指摘。さらに、米國(guó)のメディアはトランプ政権の政策とその影響を考慮した必然の選択と報(bào)じていると論じた。

記事は続けて、インドでは「なぜわが國(guó)でなく中國(guó)なのだ」などとする落膽の聲が広がっていると紹介。インドでは、関係業(yè)者からも一般からもテスラ進(jìn)出への期待が強(qiáng)まっていたと指摘した。ただし、テスラのマスクCEOは約1カ月前に、ツイッターに「インドに行きたい。ただ、いくつかの政府の規(guī)制が厳しい」などと書き込み、インド進(jìn)出の見送りを示唆していたという。

テスラがインドではなく中國(guó)を選んだことについて、上海市世界経済學(xué)會(huì)の張幼文會(huì)長(zhǎng)は「テスラはインド（進(jìn)出）に熱意があった。しかしインドでなく中國(guó)を選んだ。なぜなら、中國(guó)の製造能力と購(gòu)買能力はインドをはるかに引き離している。中國(guó)の産業(yè)政策もテスラの発展にとって有利だ」と述べ、諸條件を考えればテスラの中國(guó)進(jìn)出は同社にとって妥當(dāng)な選択だったとの見方を示したという。

中國(guó)では、國(guó)內(nèi)問(wèn)題について自國(guó)當(dāng)局に批判的な意見が出されることが珍しくないが、國(guó)際的に自國(guó)と外國(guó)が対立した場(chǎng)合、自國(guó)政府を支持する聲が圧倒的に強(qiáng)くなる。政府の姿勢(shì)を「手ぬるい」と主張する意見も出るほどだ。メディアも、外國(guó)との問(wèn)題について「対決色」を鮮明にすることが一般的だ。

また、記事がインドにおける反応を取り上げたことには、中國(guó)人の間にインドに対する根強(qiáng)い反発や警戒心が存在することが背景にあると考えてよい。同記事の文面は、トランプ政権やインドに対して「勝ち誇る」ような雰囲気が濃厚だ。

ただ、最近の「米中貿(mào)易戦爭(zhēng)」の関連記事を見る限り、メディアは「反米色」を強(qiáng)めてはおらず「反トランプ政策」の立場(chǎng)にとどまっている。中國(guó)政府も「貿(mào)易戦爭(zhēng)を望んではいない」との発言を繰り返していることからも、中國(guó)世論の大勢(shì)は、トランプ政権に軌道修正させ、中國(guó)が平穏に利益を上げられる構(gòu)図を確立することにあると理解できる。（翻訳?編集/如月隼人）