2018年7月13日、米國(guó)海軍のイージス駆逐艦2隻が先週、臺(tái)灣海峽を通過(guò)した。米艦の通過(guò)は11年ぶり。獨(dú)立志向の臺(tái)灣?蔡英文政権への軍事的圧力を強(qiáng)める中國(guó)をけん制する狙いとみられ、中國(guó)は「受け入れられない」と反発している。米中間で激しさを増す貿(mào)易戦爭(zhēng)とも重なり、「臺(tái)灣海峽も波高し」だ。

臺(tái)灣國(guó)防部によると、航行したのはイージス駆逐艦マスティン（排水量9200トン）とベンフォールド（同8900トン）。いずれも米第7艦隊(duì)の母港?神奈川県橫須賀基地に配備されている。

2隻は7日午前、臺(tái)灣海峽に南から進(jìn)入して北東へ向かった。米國(guó)側(cè)は2隻が海峽を通過(guò)する前に通知。臺(tái)灣軍は規(guī)定に基づき周辺海域と上空を統(tǒng)制し、戦闘機(jī)と軍艦を派遣して同行監(jiān)視した。米國(guó)が艦船を臺(tái)灣海峽に送ったのは公式的には2007年以來(lái)。臺(tái)灣メディアによると、昨年7月に中國(guó)海軍の空母「遼寧」が臺(tái)灣海峽を航行した際にも米艦船が追跡したとの情報(bào)があるが、公表されていない。

臺(tái)灣総統(tǒng)府の報(bào)道官は7日夜、「臺(tái)灣はかねてから臺(tái)灣海峽と地域の平和?安定を重視している。臺(tái)灣は國(guó)際社會(huì)の責(zé)任ある一員として今後も両岸（臺(tái)灣と中國(guó)）の現(xiàn)狀維持に努め、アジア太平洋地域の平和と繁栄、発展を確保していきたい」とコメント。外交部の報(bào)道官は臺(tái)灣への軍事圧力を強(qiáng)める中國(guó)を念頭に、「絶えず高まる軍事的脅威に対応するため、國(guó)防への投資を加速して防衛(wèi)能力を強(qiáng)化する」としている。

これに対し、中國(guó)で臺(tái)灣政策を擔(dān)う國(guó)務(wù)院臺(tái)灣事務(wù)弁公室の劉結(jié)一主任は8日、臺(tái)灣メディアの取材に対し、「われわれは國(guó)家利益を害するいかなる事柄にも強(qiáng)く反対し、受け入れられない。米國(guó)はこの間、『臺(tái)灣カード』を切り続けている。その目的はとても明確だ」と非難。外交部の華春瑩報(bào)道官は9日、米國(guó)に対し、臺(tái)灣海峽の平和と安定を脅かす行為を控えるよう求めた。

臺(tái)灣を中國(guó)の一部と見なす「一つの中國(guó)」原則を認(rèn)めない蔡政権に対して中國(guó)側(cè)は最近、臺(tái)灣周辺で戦闘機(jī)や爆撃機(jī)の訓(xùn)練を繰り返すなどの軍事的威嚇を続けている。今回は米艦船の航行を公表することで、米軍が南シナ海で行っている「航行の自由作戦」と同様に、中國(guó)に米軍の存在感を改めて誇示した形だ。

さらに2隻の臺(tái)灣海峽通過(guò)は、米國(guó)が膨大な貿(mào)易赤字を理由に中國(guó)に対する高関稅措置に踏み切るなど、米中間の摩擦がますます高まっている時(shí)期とも重複する。香港メディアは「トランプ政権をタカ派が掌握し、米議會(huì)の與野黨ともに中國(guó)に対して強(qiáng)硬な立場(chǎng)を前に出している」とし、「米國(guó)は今後、外交軍事手段を強(qiáng)化し、臺(tái)灣問(wèn)題と東シナ海、南シナ海問(wèn)題への介入を強(qiáng)化するだろう」との見方を示している。（編集/日向）