江蘇省メディアの揚(yáng)子晩報(bào)は25日、同省連雲(yún)港市で最近になり、女性が自宅で食事を作ろうとエビを洗っていた際に尾の部分のとげを指に刺したことが原因で感染癥にかかり死亡する事例が発生したと伝えた。

女性は60代で、自宅でエビを洗っていた際に尾の部分のとげが右手中指に刺さった。やや痛みを感じたが大したことはないと思い、そのまま調(diào)理を続けた。次の日になり、右手中指が腫れて痛みも強(qiáng)くなったが、女性はまだ気にしていなかった。さらに2日後に両足が腫れて皮膚の下の広い面積に水膨れや內(nèi)出血によるあざができた。発熱もひどかったという。

女性は家族の勧めで雲(yún)港市第一人民醫(yī)院（病院）で診察を受けたが、その時(shí)點(diǎn)で感染癥のショック狀態(tài)になっており、臓器の多數(shù)が機(jī)能不全になっていると分かった。女性はただちに集中治療室に収容されることになった。同病院は外部の専門(mén)醫(yī)師も招いて治療方針についての會(huì)議を開(kāi)いた。會(huì)議では女性はビブリオ?バルニフィカスに感染したとみられるとの意見(jiàn)が了承された。女性は同病院で手厚い治療を受けたが10日後に死亡した。

ビブリオ?バルニフィカスは沿岸近くの海水や海泥、そこに生息する魚(yú)介類(lèi)に広く分布する。ヒトには経口または創(chuàng)傷感染して、感染性胃腸炎や重篤な敗血癥などを起こす場(chǎng)合がある。経口感染の場(chǎng)合には、夏期に海産物を生食したことが原因の場(chǎng)合が多い。血液に入って全身感染した場(chǎng)合は、50％～70％が死亡するとされる。そのためビブリオ?バルニフィカスは「人食いバクテリア」のひとつとされる。

ビブリオ?バルニフィカス感染癥の発生はそれほど多くなく、江蘇省におけるこれまでの癥例も10件未満という。連雲(yún)港市第一人民醫(yī)院救急科の王言理主任醫(yī)師は、海鮮食品を恐れる必要はなく、調(diào)理の際や、生食を控えるなどの注意をすればよいと説明。ただし、海で作業(yè)をする人や潮干狩りなどをする人は、手袋や長(zhǎng)靴を著用するなどで防護(hù)するべきと述べた。

海の生き物のとげなどに刺された場(chǎng)合にはすぐに病院で診察を受けるべきで、皮膚に水皰や內(nèi)出血による紫色のあざが出現(xiàn)した時(shí)點(diǎn)ではすでに、細(xì)胞の大量壊死（えし）が始まっているので、治療は非常に困難な狀況になっているという。（翻訳?編集/如月隼人）